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パネルディスカッション パネラー登壇
【キンキョウ】市役所の仕組みがユーザー視点ではない話
先週のマガジンで書いたとおり、19日に父が亡くなった。葬儀も告別式も終え、今週は仕事に戻りつつある。しかしまだ父の死は終わったわけではない。
人が死ぬといろいろ手続きが発生する。今やっている作業をざっと並べるだけでも、
・死亡届を出す
・火葬の許可を得る
・戸籍の変更をする
・年金の届け出をする
・健康保険の届け出をする
・介護保険の届け出をする
・戸籍謄本や年収証明の取得をする
・民間の生命保険等の請求をする
・公共料金等の口座変更をする
・クレカ、金融口座の解約をする
・相続の手続きをする
……と、とにかくやることがたくさんある。そのうち、市役所に行ってやるべきことをこなそうと、月曜日は母につきあって市役所に行ってきた。
ところが、これ、昔ながらの「順番に窓口を回って、そのつど並んで手続き」という仕組みは変わっておらず愕然とした。
自分でもある程度準備しておいたし(ホームページには用事に合わせてどこの窓口に行くべきか説明コンテンツがある)、戸籍係の前に案内の女性がいて、こちらの事情を説明すると「……8番年金、10番健保、11番介護……の順に回ってください」のようにそれぞれの来訪者に説明をしてくれるので、ムダな往復は少なめですんだ。
しかし、高齢者にとってはこれは相当ハードル高いなと感じた。うちの母とか受付の女性の早口についていけず、「?」マークが頭上に浮かんでいた。そもそも制度の仕組みもよく分かっていないのだからなおさらだ。横で話を一緒に聞いた私がある程度は仕組みを分かっているので、メモを取りながら順番に回らせていったが、最後のあたりはうちの親、なぜそこに行くのかたぶんよく分かっていなかったと思う。
途中からまた回る場所が追加されるのもややこしい。年金の手続きは年金事務所だが、そのために戸籍謄本(除票とか)と年収の証明書(遺族年金の申請のため)をそれぞれ取得する必要があることを「回り始めた途中」で言われるのだ。これまた高齢者には理解しきれないだろう。
紙の帳票を5枚以上書かせる(しかも様式はそれぞれちょっとずつ違う)時点でこれまた効率の悪いことこの上ないと思うが、そもそもユーザー視点というか市民目線ではないインターフェイスだ。
市民は窓口近くのカウンターに一度だけ並んで番号札を取ればよく、市民が各セクションを回るのではなく、ひとつの対面カウンターに座っていれば、各担当者が来てくれるなり、まとめて帳票を処理するなりすればいいのだ。
市民の手続きなんて「転入、転出」「死亡」「所得減少時の相談」など数十パターンくらいで納まるだろう。それは受付の女性が熟知しているはずだから、それをベースにもっと効率的な仕組みにすればいいのに。たぶん受付内容の8割くらいをカバーできるのではないか。
というか官公庁に業務改善のシステムを売り込んでいるベンダーは本気でそうしたほうがいい。あと帳票は同じ様式にしたり、まとめて入力できるようにしてほしい。高齢者が今より増えていくことを考えると、移動も負担だし、そもそも書類の記入もしんどくなるのだから、これ喫緊の課題だと思う。
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