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浮世絵の真骨頂は高低差を描くことにあった! / 「老後に2000万円」という言葉を私たちはこれからどう活かしていくか / 萌えマンガと見せかけて実は努力と根性の物語でもある~「NEW GAME!」を読む~

【週刊ヤマサキシュンスケもくじ】

【ロシュツ】今週のメディア掲載情報

6/24 日経新聞電子版:「人生を変えるマネーハック」
「マネーアプリ」をマネーハック(4)
目指せ1000万円節約 マネーアプリをフル活用
6/27 AllAbout
あなたの好きは貢ぎじゃない?「欲望搾取」にご用心
6/24 雑誌 週刊ダイヤモンド
特集「投信&株で作るじぶん年金実践編」
6/28 プレジデント社 PRESIDENT WOMAN プレミア 2019年夏号
「夏休みに参加したいお金に強くなれるセミナー案内」
6/29 日本経済新聞夕刊 M&I
マネー研究所セレクション
ポイント還元やクーポン アプリで手軽 コツコツ節約(電子版連載の再録)
6/17 日経トレンディ別冊 得する!保険最新ランキング2019&相続
iDeCoでラクラク自分年金づくり(過去紙面の再録)
6/28 講演 ジャパンDCコンファレンス
「どうする!運用商品の評価と選定」
パネルディスカッション「どうする!運用商品の評価と選定、努力義務化された継続教育」モデレーター
https://www.japandc.net/
6/29 講演 ライフ&マネーフェスタ2019
知って得する投資信託・実践活用術~つみたてNISAとiDeCoで未来へ資産を育てよう~ パネルトーク
https://expo.nikkeibp.co.jp/lmf/2019/

【キンキョウ】浮世絵の真骨頂は高低差を描くことにあった!

浮世絵の美術館として原宿表参道の裏道にひっそりとたたずむのが太田記念美術館だ。知ってはいてもなかなか寄る機会がなかったが、今回の展示は会期末までに行かなくてはと思っていた。

「江戸の凸凹 ―高低差を歩く」展だ。
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/dekoboko

江戸の浮世絵をよくみると、高低差を構図のダイナミックさに用いていることがよくあり、これはまた江戸という都市が大都会でありながら高低差に富む地形であることをよくスケッチしたものともいえるのではないか。そんな着眼で企画されたもの。

そうした浮世絵を美術館側が選び、それに東京スリバチ学会会長の皆川さんが地形図とコメントのアドバイスをしたものらしい。

もともと浮世絵の構図には「俯瞰」してみるものが多く、これはちょっと高い小山のようなところから見下ろす視点になる。また坂道や階段などがあったほうが奥行きが出て構図もダイナミックになる。しかし、それを地形とあまり結びつけたことはなかったのではないだろうか。

神田明神や湯島天神なども参拝するための坂の下から眺める風景と、のぼったあとに周囲を見回した風景はまた違うがそういう高低差は江戸も今も基本的には変わらないのだ。

例えば名所江戸百景 歌川広重の「湯しま天神坂上眺望(冬)」なんかはそんな風景だ。
(リンク先はパブリックドメインな画像)
http://www.bestweb-link.net/PD-Museum-of-Art/ukiyoe/ukiyoe/edo100/No.117.jpg

湯島天神の境内から、上野の不忍池が望める。そして境内にのぼる坂の分、高低差があって眺望を良くしている。今はさすがに高い建物に遮られているものの、その坂は今も残っている。

浮世絵を楽しく眺めつつ、地形や高低差に関するコメントも楽しんだ展示だったが、もうひとつ楽しかったことがあった。それは、あらかたの浮世絵と地図を見ながら「ああ、あそこの風景をこう描いたのね」と実感覚で理解できたこと。

東京スリバチ学会のまちあるきに顔を出すようになってからもうずいぶん経つが、知らないうちに都内の高低差ある地形の多くを踏破していた。またスリバチ本やその他の地形解説本を読み進めていくうちに知識もそこそこ深まってきたものらしい。

湯島天神も江戸川橋もそれ以外のエリアも、浮世絵がトリミングした方角とそこにある地形がぱっとイメージできるというのはなかなか愉快だ。

東京が好き、ということについて語れば、それはそれでコラムひとつになるくらい言いたいことがあるくらい東京が好きだ。この調子で50歳になっても60歳になっても東京好きでいたいなと思っている。

ちなみに雑誌「東京人」2019年7月号は「浮世絵で歩く東京の凹凸」ということで今回私が書いたような内容を、皆川さんと学芸員の対談で細かく解説している(図版つき)なので、興味がある方には一読をお勧めする。

「東京人」2019年7月号 https://amzn.to/2RI7Tum

【オススメ】萌えマンガと見せかけて実は努力と根性の物語でもある~「NEW GAME!」を読む~

ある程度、マンガやアニメをご覧の人であれば「NEW GAME!」という作品はご存じではないか。阿佐ヶ谷にあるとあるゲーム制作会社の、女性ばかりの制作チームを中心としたマンガで、マンガもヒットしアニメ化も2シーズン分されている。コミック版は先日9巻が発売されたところだ。

たいていこのコラムではマイナーマンガを取り上げているが、今回は比較的メジャーなマンガを取り上げてみようと思う。しかし「萌え」とは違う読み方で、だ。

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