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本当に消費税が10%になった! / 実現するとちょっと怖い未来予想図2つ / ファンタジーの異種族がみんな違う言葉を話していたとしたら!「ヘテロゲニアリンギスティコ~異種族言語学入門~」を読む

【週刊ヤマサキシュンスケもくじ】


【ロシュツ】今週のメディア掲載情報

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『投資や消費は国や社会のため』は正論か?奨励する危うさを、消費増税を機に考える
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【オシゴト】本当に消費税が10%になった!

10月に入って最初のnoteマガジンを発行するが、10月1日の大きな変化はやはり「消費税率10%引き上げ」だろう。

仕事では当然、消費税率10%引き上げ前後というお題はずいぶんあった。8月くらいからたぶん各所で掲載されていたと思う。そしてそのほとんどに「直前まで本当に実施されるかは分かりませんが」のような枕詞を書いていた。

というのも延期の可能性は常にゼロではないし、ありうるかもしれない、という頭があったからだ。書き手の私も、編集者も同じことを考えていたように思う。

ところが参議院選挙は問題なく乗り越え、日本の株価もするするとこの数カ月を乗り越え、世界的にもトランプと中国の意地の張り合いが大恐慌を起こすところにまではいかずにすんで9月を迎えてしまった。

このあたりから、記事でも延期の可能性をほのめかすトーンは下がり、むしろ「10%その後」を書くようになっていった。たとえばキャッシュレス決済のポイント還元政策」であったり「幼保無償化政策(小学校就学前3年間を原則無償とする)」や「軽減税率」が話題となってきた。もちろん「2%の増税分、どう節約するか」のような話題もあった。

消費増税反対論者からなぜかお叱りを受けたりもした。「増税分くらい節約しないと」と書いたら、経済を冷え込ませるような記事を書くな、と言われたりした。私のコラムは「消費税の政策としての当否」とか「消費税率引き上げを今やることの当否」については触れていない。それは私のアドバイスする範囲でないからだ。

ただ事実として、税率が引き上がっても所得が増えないのであればそれに応じた節約は行うべきだと書いたら批判されるのだから面倒な話である。そういう批判は別のところでやっていただきたい。

(これが日本経済新聞の書くことか、とコラムについて批判している人もいたが、どのような新聞も政策論の記事と生活実用記事は併存するものだし、そもそも私のコラムが日経の主張と誤認されては困るとしかいいようがない…)

そんなことを考えながら日々の締め切りを乗り越えていたら、とうとう10月1日はやってきた。

実は9月30日と10月1日は、遅い夏休みで子どもを連れて福島にあるハワイに泊まっていたので切り替わった瞬間を見るようなことはできなかった。駆け込み需要の現場を見に行くようなこともなかった。むしろ東京に帰ってきたら「ああ、本当に10%になったんだ」という不思議な感慨を覚えたものだ。

個人的にも特に駆け込みセールで何かを買うこともなかった。どこかにコラムも書いたが、個人的には「増税後セール」のほうが「増税前セル」より安くなると考えている。なぜなら売り上げを維持したいと強く考えるのは9月中ではなく、10月1日以降だからだ。ノートパソコンの買い換えなど、いくつかの商品については価格推移を見守っているところだ。

軽減税率は基本的にいいこと(やったほうがベターという程度の「いい」だが)だろう。しかし、イートインが10%で、テイクアウトが8%というレベルの問題に立ち会うと実にしょうもない政策だとも思う。

テイクアウト価格で支払ってから店内に居座るのはマジメな人は気持ち的に違和感がある。しかしそういう細かいことに頓着しない人は気にせず8%で会計して食べるのだろう。なんとなく大阪のおばちゃんとか、笑いながら8%で堂々と会計しそうな気がするし、それはそれでいいように思う。

「消費税10%ライフ」が始まるが、次の引き上げはいつになるだろうか。たぶん自分の人生でもう一度は体験することになるのだろう。ざっくり言えば20年に一度くらいなので、年金生活に入るか入らないか、という頃あいで消費税率15%を経験することになるのかもしれない。

うーん。でも15%はちょっと重いな。できれば10%で打ち止めになって欲しいものだ。

【オススメ】ファンタジーの異種族がみんな違う言葉を話していたとしたら!「ヘテロゲニアリンギスティコ~異種族言語学入門~」を読む

ワーウルフ、リザードマン、ミノタウロスにハーピーといったファンタジー世界の異種族だって倒されるためだけの敵ではない。彼らは彼らなりに生活がある生き物である。おそらく言語があって、コミュニケーションを取っているに違いない。

しかしそれが人間の言葉と同じであるとは限らない。生活に必要な語彙はそれぞれ違うし、体の発声機関も異なっているからだ。

もちろんそんなことをマジメに考えている小説やアニメはほとんどない。ホビットやドワーフ、エルフは基本的に人間と同じ「口」を持っていて会話も人間と同じ言語で話す(日本語と英語のように異種族で言語が異なることはあるが)。

今回紹介するマンガ「ヘテロゲニア リンギスティコ」はまさかの「異種族の異言語マンガ」である。

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