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多摩地域最強の幹線道路は甲州街道?   いいえ、伏見通り・新武蔵境通り・武蔵境通り・鶴川街道・南多摩尾根幹線のロイヤルストレートフラッシュや!!!

懲りずに地元ネタを書いてるマン、やこ炒めです。今日は多摩地域最強の幹線道路を紹介します。その名も、
『伏見通り・新武蔵境通り・武蔵境通り・鶴川街道・南多摩尾根幹線』  というんですよ。えぇ…。
そう、この通りには起点から終点までを通した呼び方がありません。ただ、東京都西東京市と埼玉県新座市の県境から、武蔵野市・三鷹市・調布市・稲城市・多摩市・八王子市を通り、東京都町田市と神奈川県相模原市の県境のそばまで、30kmもの道になります。この30kmは起点から終点までずっと直進して進むことができます。

俺たち 伏見通り・新武蔵境通り・武蔵境通り・鶴川街道・南多摩尾根幹線 って言うんだぜ

ざっくりとこの道を1枚の画像にまとめました。クリックまたはタップで拡大するっぽいですよ。「いろんなところを通るんだなぁ~」という印象を持つ方も多いでしょう。ただ、この道のすごいところはそれだけじゃあない。

★多摩地域で数少ない南北方向の4車線道路

多摩を車やバスで移動したことがある方にはおわかりでしょう。多摩地域は南北の車移動が非常にめんどくさい。というのも、南北方向に走る道路のほとんどが2車線、交差点も多い、おまけに高速道路は東西に貫く中央道と、八王子のさらに西を南北に走る圏央道くらい。そのため、東京都では南北方向の道路整備として、『多摩南北主要5路線』を定め、整備を進めてきました。
その中でも一番都心寄りの路線が、今回紹介する道路になります。2021年末時点で、調布市内の一部を除き、都内を南北に縦断している区間は4車線化が完了しています。東京都を南北に貫通している道路のうち、4車線化が概ね完了している道路は、環八通りの外側ではこの道路と国道16号くらいです。埼玉県との県境から多摩川までほとんど4車線化されており、信号待ちもだいぶ短くなっています。

★多摩丘陵を東西に貫く南多摩尾根幹線道路

多摩ニュータウンエリアは、甲州街道よりも北の地域に比べ、幅の広い道が多くあり、車にとっては比較的走りやすい道が多くあります。ただ、多摩丘陵周辺は土地柄から車の所有率も高い地域です。この多摩丘陵を東西に貫き、三鷹や調布方面と多摩ニュータウンへ直結する道路がこの南多摩尾根幹線、通称『尾根幹』です。

南多摩尾根幹線 中央部分は名物のクソデカ中央分離帯

南多摩尾根幹線は、多摩ニュータウンの南側を走り、多摩丘陵の尾根に沿って走る幹線道路です。アップダウンがそれなりにはありますが、市街地から少し離れたところを走るため、信号は比較的少なく、中距離移動に向いている道です。
現時点では一部しか4車線化されていない状況ですが、全線4車線化に向けた工事が進んでいます。

★高速道路アクセスに使える道

多摩地域は高速道路が少なく、高井戸から八王子方面に東西方向を走る中央道と、八王子の西側を走る圏央道の2本しかありません。そこにアクセスする道として、今回紹介している道は有効に活用できます。
今回紹介している道の概ね中間地点に、中央道の調布ICがあり、都心方面・甲府方面の両方向への出入りが出来ます。また、現時点では道が狭いところがありますが、伏見通りの始点付近から東に住宅街を進むと、関越道・外環道の大泉ICに入ることもできます。
この道がすぐれている点として、環八通りとは異なり全方向の高速道路にアクセス可能である、という点があります。というのも、環八通りと接続している高井戸ICに下り方向の入口がないため、甲府方面への車移動は調布まで甲州街道を走るか、永福入口から入るなりして少し首都高の料金を払うしかないのです。
調布以北の道路事情を考えると、この道を使って中央道または関越に出るのがベストでしょう。これ以外の南北方向道路を走っても、住宅街を走るのとあんまり変わりません。環八通りは山梨方面に行くとき不便です。
一方、多摩ニュータウン方面からは野猿街道に抜けて、国立府中ICを使うほうが早いです。南大沢とか多摩境あたりになると高尾山ICとか相模原ICといった選択肢もあるでしょう。

★まとめ

東京から西に向かう主要放射道路と交差し、高速道路にも近いところを通り、多摩丘陵を貫く30kmの幹線道路、伏見通り・新武蔵境通り・武蔵境通り・鶴川街道・南多摩尾根幹線。1本の道として見られることはほぼありませんが、結構便利な道です。車で東京都を南北に縦断しなきゃいけない!とか、多摩丘陵を走って相模原に抜けたい!って時、あるいはその両方の時に走ってみてはいかがでしょうか。


注釈
1) この記事で言う『多摩地域』は、東京都のうち23区と島嶼を除いた地域を指します。(一般的な定義通り)
2) 西東京市~稲城市矢野口間は「西東京都市計画道路3・2・6号調布保谷線」という路線名が定められていますが、一般にはなじみがないので通りの名前で紹介しています。
3) 都市計画上は、稲城市矢野口~尾根幹終点までが南多摩尾根幹線道路として路線が定められていますが、通称としては鶴川街道との分岐から先が南多摩尾根幹線と呼ばれています。稲城市民もそう認識してます。
4) 南多摩尾根幹線のクソデカ中央分離帯を活用し、4車線化が順次行われる見込みです。モノレールが来るとか中央道の支線が来るとか、リニアが来るとか言われていた時代が懐かしいわ…