暮らしの薬学【医療機器・絆創膏編】ファーストエイドに欠かせない~③絆創膏の正しい使い方
ファーストエイドで救急絆創膏を正しく使えないと、傷口が化膿したり、痕が残ったりしかねません。ここでは正しい使い方を説明します。
正しい絆創膏の使い方
救急絆創膏は、切ったり、擦りむいたりキズを負った際のファーストエイドに使用されます。救急絆創膏は傷口を清潔に保ち保護する役目があるので、軽い傷でも救急絆創膏を貼る習慣と家庭内に常備しておく習慣もつけておきましょう。
ただ、貼っておけばいいというものではありません。絆創膏の正しい使い方を確認して、本当のファーストエイドができるようにしましょう。
1、汚れをきっちり取り除いてから:キズに異物や細菌が入ったまま絆創膏を貼ってしまうと感染の原因になります。
2、水はふき取ってから:テープの粘着力が落ちてしまいます。
3、テープは片方ずつ、端を押さえて貼る:水が浸入しないよう、端を押さえます
4、指には斜めに巻き、強く締めすぎないように:指先の血流をとめないようにします
5、キズ口が閉じるまで貼る:キズ口を外的な刺激から守ります。
6、水に濡れたり、表面が汚れたら貼りかえる:パッド部分に付着した細菌が傷を化膿させないように
7、かぶれ易い人は、テープの素材や貼る位置を変えてみる
8、 キズの大きさや部位(関節など)に合わせて選ぶ
Q.救急絆創膏になぜいろいろな呼び方があるの?
救急絆創膏は地域によってさまざまな呼び名があります。「サビオ」「カットバン」「リバテープ」「バンドエイド」「キズバン」そして「ばんそうこう」です。「ばんそうこう」を除き、いずれも絆創膏の商標名で、おそらく、そのエリアで最も普及した(もしくは認知された)商標名が、救急絆創膏を指す言葉として使われるようになったためと思われます。
もっと勉強したい人に ~ 参考リンク
●絆創膏呼び名マップ(阿蘇製薬)
●絆創膏について(一般社団法人 日本衛生材料工業連合会)
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<この記事を書いた人・監修>
藤田知子
京都薬科⼤学卒業後、メーカー勤務を経て、ドラッグストアでOTC医薬品販売から処⽅箋調剤など薬剤師業務 に従事。“薬剤師は町の科学者”をテーマに薬系新聞に寄稿、「ドラッグストアQ&A」(薬事⽇報社)を編集。