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国外に住む自分のズレを自覚すること トップ5

5 電話相手に、自分の名前を、いきなり下の名前だけで名乗る。

日本の実家に帰省中には、しません。はい、あきやまです、と電話をとるし、友達に電話する時も、ニックネームや、ちゃん呼びする相手でも、もしもし、あきやまです、と言うのですが。やすこです、と電話する自分は、ズレてると思います。でも、しています。

4 化粧しない。

国外在住の方のほとんどが、するか、しても薄いと思います。わたしは、国外に出たのが20代半ばなのですが、その当時でも、口紅だけは、と思いながら、つけ忘れて、ま、いいかという感じでした。都会暮らしでなかったのも大きいと思います。わたしが住んできたところは、どこもいなかだし、スッピンの人ばかりなので、そのままになっています。

わたしが、時々は発奮するのは、基礎化粧。でも、買ったローションがなくなれば、ハンドクリーム塗ったりしています。または、何もつけない。佐伯チズさんが、「肌の断食」と呼ばれていたのが印象的で、わたしは、かなり長い間、ふだんの美容にそれを実践しています。帰省の折、空港に着くと、いつもすぐ反省します。

3 oops  と口から出る。

弟さんが2年の米国滞在を経験した友達がいます。日本に戻り、会った弟さんが、「oops」  と口にしたことを話してくれました。そして、ひとこと、ありえん、と。とっさの時に出る言葉が、アウチ、だの、ウープス、など、なるわけがなかろうと。わたしも、賛成しました、その時は。でも、振り返ると、出てるわ、わたし。

2 日本の言葉の変遷に、いつまでも違和感をもつ。

インターネット未明の頃は、言葉が移り変わるのも、流行りのドラマも知らなくて、浦島太郎状態でした。今は、インターネットのおかげで、毎年の流行語大賞にノミネートされるようなものは、日々、情報として入ってきます。そういう言葉を、自分が使うことはありませんが、「ほぼほぼ」くらいは、そうLINEやメールに書いてくる友達に、使ったりします。

それでも、違和感が残るものは多くあります。わたしにダメなのは、「元気をもらう」という言い方。これは、もう根づいているし、長く使われているので、だいぶ慣れましたが、聞くたびに、どうして、ほかの人に違和感がないのか不思議な気になります。これって、わたしより前の世代の人が、ラ抜き言葉などに、どうしても不快感をもつ、と言っていたのと同じなんでしょうか。

1 食器を4つセットで買って平気。

これは、自分で一番驚いている、自分の変化です。食器を買う時、セットなら、5枚、または6枚。それは、日本であろうが、今の居住地であろうが、基本でした。2や8はあっても、4は選べないし、選ばない。はずでした。

3年くらい前に、どこかで見て惚れ込んだデザインの皿を、思いきって買いました。ウェッジウッドだったのですが、高いので、それとまったく同じデザインの皿を、別の会社で発見し、決断。ドイツ製。高いが、手が出せる。何枚買うか。うちは4人家族なので、が助けになりました。4枚買いました。だって、その分、うちの人数でない皿一枚分、払わなくていいし。それで、4枚、そろいの小さいサイズのも買いました。

それから、何か食器を買う時は、4つずつ買っています。コーヒーマグも、色違いで4つ。自分の頭では、マグは、1つずつ、と数えます。皿は、2種類を合わせて8枚、と数えます。

4の数字を気にするのはしてるんですが。

ずっと若い頃、米国でいっしょにロックコンサートに行った兄に、おまえは、日本女性のいいところをなくした気がする、と言われました。ダフ屋と呼ばれる人たちから、チケットを買ったり、自分のチケットを売りつけたりするわたしを見て。

4という数字が平気になった時、それを思い出しました。自分の身についている日本文化の一片を、捨ててしまったような気がしています。 

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