入院してすぐ退院した②

しばらくは投薬で様子見ましょう、ということになり、不整脈を抑える薬と、血栓が一番怖いので血をサラサラにする薬を飲み始める。

血が止まらなくなるというフレーズめっちゃこわいな……と思いながらサラサラ薬を飲んでいたものの、不整脈の薬のほうが飲んだ後のしんどさがちょい増しな気がして、気のせいかもしれないが、体のだるさといつか重さというか、夏バテなのか何なのかよくわからない不定愁訴と、安静にしていたときのほうがひどい動悸というか、心臓の痙攣みたいな症状がしんどすぎ、通院3回目にして総合病院に紹介状をもらう。

総合病院は、むかし長男が橋本病の疑いで診察に来たときは、増築に増築を重ねた薄暗い、汚れた陰気な病院だったのに、おしゃれで明るい新築の病院になっていて、働く人たちもおしなべて感じがいい。

循環器内科の先生は、同い年かもうちょい若いかな? くらいの先生で、「アメリカに数年いた」「T県でも週一で見てる」「失敗というより個々の状態の問題で合併症が出なくはないが、自分はそこまでの例はない」などなど、自慢かな?と思っていたら手術のおすすめだった。

採血の結果を持参していたので見せたところ、「痛いのは少ないほうがいいから」と採血検査を取り消してくれたので、手術を即決。思いやりに弱い。

9月の連休前の予約を入れたが、帰宅した夫と相談し、子供たちがいま夏休みで在宅しており、例のウイルスのサイレントキャリアになる危険性が低いので、祖父母に少しでも頼る可能性があるならば夏休みのうちがいいんじゃないか、ということになり、予約を変更して、急遽翌週手術することになった。

心の準備一切なし。

緊急入院ぽいけどまったく緊急じゃないのに、会社の人に気遣われながらダダダダと仕事を済ませて、入院前日になっても一切入院の準備なし。

やばい。買ったのはストローくらい。出産時の記憶が強すぎて買ってしまったストロー。

3泊4日のうち、2日は手術着で過ごすので、初日はレンタルのパジャマでいいや、残りの1日はジャージでいいや、下着は太ももの付け根にカテーテルをさすなら、ややゴムがだるだるになったやつのほうが痛くないかもしれないからそれでいいや、タオルもいいや古いので、いいやいいや。

そうやって適当に準備したのが仇になりました。

続く

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