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それでも「何かを続ける」ことができない人へ

オシエルズの矢島です。

昨年(2018年)は述べ82校の学校様で講演をさせていただきました。本当に貴重な経験をさせていただいています。笑いで教育を変えるための活動を、今年も自分なりに続けていきます。

僕は出前授業をすることが多い立場上、学校の先生では言えないこと、または言いづらいこと、言っても子どもに効果がないことを伝える機会がよくあります。

その中で、何かをやり続ける大切さや、信念を貫く重要性、モチベーションを維持する方法などを、学校様から伝えてほしい、という要望をいただき、それに合わせた話をしているんですが、実際のところ、「続ける」ってどういう意味なんでしょうね?

お笑い芸人ですら、ピンキリ集めて見てみたら、9割以上が結成して3年ぐらいで解散してますからね。上手くいくことのほうが珍しいし。テレビの中でしかお笑いの世界を知らない方は、その地下で有象無象の芸人たちが、夢破れて散っていくことも知らないと思います。

「続ける」というのは一口に言っても難しく、何を持ってそれが続いているか、ということだと思います。これは何が言いたいかというと、「続けるということへのハードルの認識」で、何かを辞めることは「続かなかった」ということではないんじゃないか?と考えています。

僕で言うと、そもそもの僕の活動って、「お笑い辞めた」って感覚で見てる人っているんですよね。テレビを目指してお笑いやってるわけでもない、ライブも出てるけど、それ以上に講演やワークショップをやっている。SNSで呟くこともそればっかり。「これ芸人なん?趣味だろ?」って思われても仕方がないんですよね。

でも、僕は割とこの手の人ってどうでも良くて、「自分が続けていると思っているか」が大事だと思うんですよね。スポーツ選手も引退したらコーチとか監督とか、マネジメントする側に回ったりしますけど、僕から言わせれば「辞めてない」んですよね。

結局これは個人の感覚なんですが、「自分が辞めてないと思ったら辞めてない」っていう考え方が一番ストレスないと思っていて、周囲には言わせとけと思っています。

お笑い芸人を引退した先輩が、ある介護施設で利用者さんに爆発的な笑いを取っていて、レクリエーションの時間を任されるようになったとか、そんな話聴いても「辞めてないなぁ、続けてるなぁ」って思います。

高校の講演で「続けることの大切さを訴えてほしい」って言われると、「今やってることを続けろ」って意味に捉えられがちですが、実はそうではなくて「続けるために変化しろ」もっと言うと「続けることでの変化を認めろ(恐れるな)」ってことが大事なんです。

継続は力なりとは言いますが、力にならない継続だってあります。自分にしっくりきてない継続は、ただ惰性でそれを続けていることが多いのです。

続けてるうちやることが変わった。
続けてみたら違う立場になっていた。
続けた結果こんなことをやっていた。
続けたからこそ知らない場所に行けた。

世の中の真理とは、そういうものだと僕は思います。「続ける=辞めない」ではなく、「続ける=変化しながら止まらない」という発想に変われば、何かを続けることへのハードルが下がっていくと思うんです。

僕の学校の創立者が、「3日坊主も10回やったら1ヶ月続いたことになる」とある本で書いていました。中学時代、この言葉に救われて、とにかく色々やってみようって思えました。

だから、僕は講演の中でこう伝えています。「好きなことはどんな形でもいいからその世界に触れ続けよう」「無理して嫌いになるぐらいなら、距離を取って好きでいよう。君の人生は限りなく長い」と。

この言葉に、沢山の子どもたちが、自分の決めた何か一つを、自分なりに続けられるようになったらいいなと思っています。

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