【著作権フリーのコント】学校の出し物や授業のネタ探しで自由に使ってください。その10「YouTuber」

《著作権フリーの扱い》
クリエイティブ・コモンズのBY・NCです。
使用する条件として、
・使用の場合の許可は不要。
・ネタの改変（アレンジ）を行う時のみ、info@funbest.jpまで連絡またはネタ元の表記をする
・商用利用不可
上記を守っていただければ、先生がやっても子どもがやっても、芸人がやっても、一般の方がやっても構いません。
どうぞ自由に使ってください。

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野村：えー、今日は僕の話を聴いてくれてありがとうございました。職業講話ということで、お笑い芸人という仕事についてお話させていただきました。最後に何か質問したい人はいますか？
矢島：はい！
野村：はい、じゃあ君。
矢島：今日はタメになる話を本当にありがとうございました。お笑い芸人の世界って、売れるのがすごく大変なんだなと思いました。
野村：まぁ…そうだね。
矢島：野村さんも絶対に売れてください！テレビで見れる日を楽しみにしています！
野村：あ、ありがとう。それで…質問は？
矢島：あ、すいません！あの、僕も今、夢を追いかけるために頑張っているんですけど。
野村：そうなんだ！すごいじゃん応援するよ！何になりたいの？
矢島：ユーチューバーです！
野村：ユーチューバー…いいね、今時の仕事って感じ！
矢島：実はもう、自分でチャンネルを作って、少しずつ動画をアップしてるんですけど、最近チャンネル登録者の伸びが悪くなってきてまして…。
野村：なるほどね。
矢島：最初は軽く100万は集まったんですけど、200万の壁が本当に厚くて…。
野村：ちょ、ちょっと待って。え、もうチャンネル登録者100万人いるの？
矢島：今は180万人です。
野村：180万！？
矢島：この数だと、広告収入が月100万行くの厳しくて…。
野村：え、そんなレベルなの！？
矢島：はい…まぁ何とか。
野村：も…もうそれ成功してない！？ちなみに、どんな動画あげてんの？
矢島：色えんぴつだけでモナリザを描いてみた…とか。
野村：思ったより本格的なやつ…。無茶して炎上するタイプかと思ってたのに。
矢島：僕、父親が画家で、子どものころから絵だけは得意だったんです。趣味程度のもんですけど。
野村：収入が趣味の域超えてんだろ…。
矢島：最近ネタ切れしそうで、それも怖くて…。
野村：いや、それは大丈夫だよ。君の場合、技術見せるタイプの奴だから。
無茶するタイプはどんどん内容きつくならないと辛いけど。君は何描いてもバズるタイプの奴だ。
矢島：バズ…る？
野村：なんでその用語知らねえんだよ！
矢島：ごめんなさい、僕まだユーチューバー初めて2週間しか経ってないんで…。
野村：え、そんな最近なの！？
矢島：最近って言ったじゃないですか。
野村：2週間でその結果！？
矢島：いや、僕も始めたばっかりで、どこまでいったら成功かも分かんないですけど…。
野村：いや、もう立派な成功者だよ！君えげつない才能の持ち主だね！
矢島：野村さんは今は芸人の収入がほぼゼロで、バイトで15万円ぐらい稼いでるんでしたよね？
野村：やめてーそれ言わないで―、めちゃくちゃ恥ずかしい。
矢島：僕もそのうちバイトしないといけないのかなぁーって…
野村：いや、しなくていいだろ！その時間YouTubeにあてろ！
矢島：でも、うちの親からYoutubeは1日1時間までって言われてて…
野村：テレビゲームと一緒にすんな！君の場合はもう立派な「ビジネス」だ！え、何、君自慢しにきたの？
矢島：そんなことないですよ、僕なんてまだひよっこで、ヒカキンさんとかヒカルさんに比べたら貧乏人ですよ。
野村：それを聞いてる俺の気持ち考えろよ！
矢島：野村さん、尊敬する芸人さんに、僕らの知らない先輩芸人さんの名前言ってましたよね？
野村：言ってたよ。そりゃみんなは知らないだろうけど、業界では有名なコント師だよ。
矢島：僕てっきり、ダウンタウンの松本さんとかって言うのかと思ってたんです。
野村：いや、松本さんも尊敬してるけど…
矢島：その時僕思ったんです。雲の上の人を尊敬するんじゃなくて、まずは身近にいる人のことが尊敬できる自分にならなきゃって。まだまだペーペーのくせにトップの人を尊敬するって…身の程知らずだなって。
野村：何か全部刺さるよ！俺が上を目指してない言い方に聞こえんだよな…。
矢島：そんな言い方してないですよ。僕も野村さんみたいな考え方をしたいです！
野村：やめろ！成功者が底辺に憧れるな！
矢島；底辺…僕そんなこと思ってないです
野村：思ってなくても、このやりとりを見てる全校生徒には、どっちが底辺か明確なの！
矢島：…確かに、確かに僕はまだ底辺のユーチューバーです…
野村：気づけよ！俺の方だよ底辺は！君が謙虚になればなるほど俺がみじめになるからやめて！
矢島：僕…なんか野村さんを傷つけたりしてますか？
野村：図らずもね！君の善意と誠実さが俺の息の根を止めそうなくらい！
矢島：…すいません。
野村：もういいよ、俺が答えられることは何もない。君はそのまま好きなことを続けていけば大丈夫。
矢島：分かりました！ありがとうございます！はい！…ということで、「有名高校生ユーチューバーが、売れない芸人のプライドをズタズタにしてみた」でした！皆さん、チャンネル登録お願いしまーす！
野村：鹿児島帰ろう。