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『ブローチを作るときに』自分にとって大切なこと

私がブローチを作るときに、大切にしていることがあります。それは『自分が作ったブローチを自分で付けてみて、それを本当に欲しいか?』と自分に問いかけること。

私のブローチ作りは最初にノートにスケッチをします。かなりラフで落書き程度ですが。こんな感じ↓

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そのときに想像するんです。頭の中でこのブローチが出来上がっているのを想像し、想像の中でそれを自分の胸につけてみる。このとき大事なのが『自分が作ったもの』ではなく、あくまで『お店に売っているもの』として第三者的な立場でいること。想像力が必要です。

うん、欲しい!と思えば、その後粘土をこねて作り始めます。うーん…いや、欲しくないな。と思えば、その後作ることはありません。頭の中では欲しいと思って作り始め、出来上がってから自分の胸につけてみて、やっぱりこれは欲しくないな。となって廃棄することもあります。売り場に並ぶことなく消えてしまったブローチたちがたくさんあるのです。

ちなみにスケッチに描いてある『ギンガムチェック』のブローチは、アイディア時点ではすごく欲しい!!と思って粘土で作ってみたけれど、いまいちピンと来ず、何年も作っては捨て作っては捨てを繰り返して、この間ついにもうこれは諦めようと思ったもの。アイディアをかたちにする才能がない・・・と落ち込んでしまいましたが、欲しいものが作れなかったのは事実です。

お客様に買っていただくものを作っているということで、私の欲しいものばかり作るのはエゴのようで申し訳ない気持ちもあります。「私の欲しいもの=お客様の求めているもの」では必ずしもないことも知っています。でもやっぱり、私は自分の欲しいものを作っていたい。だってその方が作っていて楽しいから。それはこれからも大切にしていきたい想いです。

私はきっとこれからも粘土をこねる前に、自分の作ったブローチを付けているところを頭の中で想像するでしょう。そして自分に問いかける『このブローチは私は本当に欲しいか?』と。

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