【長島 純郎】2019.3.30-31 Tour de Bintan その1

◆ツールドビンタンとは
ツールドビンタンは、シンガポールから高速フェリーで1時間ほどのビンタン島で開催される3日間3Stageのステージレースである。ビンタン島はインドネシアとなる。参加者はシンガポールやタイなど周辺国駐在の欧米人、日本人、オージーなどが中心で、日本からも毎年10名程度走っている。

シンガポールは東京からアクセスが良く、フェリーターミナルは、空港から10分ほどと海外レースの中では抜群にアクセスがよい。エアも深夜便を利用すれば仕事休みを最小限に出来る。詳しくは、次回レポートで。
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ツールドビンタンは3日間3ステージのレースで、ITT17km(個人タイムトライアル)、グランフォンド140km、クラシック108kmの構成だが、ステージ単体の参加も可能だ。
僕はITTを除くロードレース2日間に参戦した。はじめて2日連続で100km超のレースを走って、苦しく自分のミスで機会損失もあったが非常に楽しかった。来年も走りたい。

以下レースレポート
Day2 140 km
最低限の目標はUCI GF世界選手権の切符の獲得で目標は、表彰台立ちたい。そんな思いでビンタン島に降り立った。
Summary
グランフォンド40-44カテゴリ 20位

6時40分ホテルのロビーで同宿のForce長妻さんと大阪きらの山下さんと待ち合わせて12km先のスタート地点へ向かう。空模様が怪しい。。。

スタート地点につくと同時に激しいスコールに見舞われた。雷も鳴り響く。日本から参加している超合金 岩島さんをはじめとして日本チームに合流してメインテントで雨宿り。スタートが遅れるとのアナウンスがあった。

雨は次第に弱まり、約30分遅れて、10分おきに各カテゴリーがスタートすることになった。

小雨は降り続く

スタートは中ほどに並び、ほどなく号砲が鳴り響いた。
パレードスタートだが、先頭と間があるので前を追う流れに乗って集団にJOINして一息つく。

雨は降り続き、所々赤土が路面に流れ出している。

コースはアップダウンがずっと続くもので、都内のサイクリスト向けに言うと尾根幹と小山田の組み合わせで140km走るというとわかりやすい。
東南アジアということで暑さが悩みの種であったが、雨のおかげで気温的にはちょうどよかった。
一応背中に予備で350ml位のポカリを作っていれてあったが。

30㎞過ぎくらいだろうか、ふとGarminを見ると斜めになってる。
うん???あ、、、段差の衝撃か何かでハンドルが横に30度位ずれとる曲がっとる。。。フォーク側のステムの締め込みが緩かったので、衝撃でずれようだった。
乗りながら手でたたいても全くステムは動かない。。。止まって直すにも工具がない。
止まる選択肢は排除した。クリテリウムだったらやめてたと思う。
出来ないことは、下ハンは持つ、もがくこと。ダンシングは工夫すればできる。幸い周りから文句も出ない。彼らは言いたいことがある時ははっきり言うし。走り続けることにした。

とにかく滑ると言う東南アジアの雨の路面とハンドル操作にナイーブになりながら集団前よりで距離をこなす。たまにくる対向車両(通行止?は片面のみ)やHUMPに注意しつつ。

集落に入ると子供たちからの声援がすごい。ボトルを欲しがるのでライダーの中にはボトルや持参したお菓子を投げるものもいる

実に走りがいのあるレースだ。

さて、集団内のレーサーはシンガポールやタイ駐在の欧米人やオージが中心で、身体がでかく芯がしっかりしている。彼らは比較的走り方がしっかりしているので日本のレースを走るよりも安心できる。多少ぶつかっててもブレない。
ちなみに僕(身長 公称178cm)でも集団内にいると前走者のお尻や背中で前が見えにくい。

まぁこの環境は僕も3回走ったドバイやGF世界選手権でだいぶ慣れた

レースのほうは展開はなく、散発する逃げもリーダーチームのアシスト陣が強力に封じ込める。

集団全体が滑る路面に神経質になり、安全を優先に走っている。他のカテゴリでは、大したことのない下りコーナーでも落車して倒れている選手がいる。

レースもいつの間にか終盤だ。やはりアタックが散発し、ペースも上げ下げが多い。雨と路面は相変わらず。

足は残ってる。まわりと話してもそんな感じだが、いつの間にか集団は小さくなっていた。

丘を登ってからの下りゴールのはず。

ゴール手前の登りで20数名の集団は活性化し、ピリピリしている。楽しい。

長妻さんが集団先頭に出る。僕も行きそうになるがアホな事情で我慢。岩島さんは前方で無理せず走っている。山下さんも残っている。

僕はもがけないのでスプリントには参加できない。下りコーナーを終えて集団左側10番手位、最後80m、ゴール手前でもがく選手を見送りながらシッティングで出来ることをしてゴールした。

スプリントしていればと悔やまれるがしょうがない。

ちょっと前まで50人くらいいた先頭集団もゴールでは23名だった。

僕は先頭同タイム20位でゴールラインを切って、無事今年のUCIグランフォンド世界選手権の切符を手に入れた。最低限の目標は達成出来た。

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ゴール後左腰が痛む。無料マッサージでほぐしてもらい、振舞われる食事に舌鼓をうちながら走った仲間たちと健闘と無事を祝った。
その後ホテルに帰り、バイク整備とウェアを洗濯してプールで火照った体を冷やしてビールを一本あけ、明日に備えた。
下の写真は今ステージの上位陣


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