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僕と雨とキャンプの話し

雨ばかりで気分も滅入る梅雨ですね。僕は雨がそんなに好きではありません。というか、僕の人生と雨はだいぶ腐れ縁というか、思い出に雨が付き物なので、どうにもこうにも雨は色々と思い出してしまいますね。

僕がボーイスカウトをやっていたことはプロフィールなどにも書いているのですけども、まぁ、ボーイスカウトつったらキャンプなんですよ。キャンプというか野外活動訓練なんですけども、やっぱ自然の中で活動をするためには準備や経験が必要不可欠で、経験則からくる判断とか決断って実はすごく重要なんです。なんかツイッターで雨で増水した川と河原キャンプの話題があったんで、つい突っ込んでしまったんですが、やっぱ素人キャンプってその辺の危機回避が弱いよなぁと感じますね。つまるところ「撤退判断」です。

ここで思い出話。僕が中学上がりたてくらいの頃のボースカウトキャンプ、その頃はまだ天気予報も今ほど充実はしていなかったかなぁ、僕らは曇天の多摩川の河川敷でキャンプをしていたんですよ。もちろん許可は取得して、指導者も同伴で、とりあえずいつもの通りのキャンプが過ぎていったんです。 しかしその夜、事態は急変します。

大雨

台風だったのかな?今で言うゲリラ豪雨なのか?その辺は覚えてないのですが、とにかく大雨です。昨年の多摩川の危機的状況(氾濫はしていないよ、誤解誤解)は記憶に新しいと思いますが、多摩川は雨天時あっという間に増水します。結構知らない人が多いのですが、地元人としては当たり前というか、多摩川普通にあぶねぇ川です。んで、そんな多摩川の河川敷が安全なはずもなく、深夜1時、僕らは指導者に叩き起こされました。

「起きろ!今すぐ撤収だ!」

撤収判断です、とにかく僕らは即座に行動を開始します。雨具を装着し、屋根を最後に残しながら作業する「雨天撤収」の段取りに従って、全てを撤収し、近場の建物の下に避難しました。撤収・避難の数分~数十分後、僕らがテントを張っていた場所は跡形もなくただの濁流の川でした。僕はその時初めて、「死」と隣り合わせだったことを実感しました。37歳の今でもハッキリと思い出せるほど脳に刷り込まれています。

このキャンプで僕たちが無事だった事には、いくつか重要なポイントがあります。1つは、僕らが自然を相手にする訓練を繰り返し繰り返ししていたこと。ボーイスカウトのキャンプは遊びではありません、全ての行動に意味がある訓練です。時間は分単位でスケジューリングされ(守れたことはない)、テントは毎朝点検し、雨にや風に備えた準備をし、合間合間に技能訓練。ごはんを作る事だってすべて訓練です。どんな状況でも行動ができる、つまり生きることができる様に備えるのです。だからこそ、深夜・寝起き・雨天という最悪の状況下でも即座に行動が出来たのです。

2つ目に、指導者の存在です。ボーイスカウトの指導者は、ちゃんとボーイスカウト内で指導者講習会という研修や資格が存在し、その過程を終了している人たちです、基本的には元々ボーイスカウトをやっていた人がそのまま指導者に上がっていきます。(今やそれが理想になっていますが・・・人手不足)つまり僕らの先輩や大先輩です。経験値も豊富です。そんな指導者だからこそ、天候の変化と状況の判断からの「即撤退」判断が下せたのだと思います。あの判断が1時間でも遅れていたら、翌日のメディアを騒がせていたかもしれません。

結果的に、僕はこうしてその時の話しを思い出しながら「あぁ~大変だったよなぁ」なんて書いていられるので、経験としてもネタとしてもとても有意義だったのですが、その実、ガチな危機だったことも改めて実感します。自然には危険がつきもので、一瞬の判断が命につながります。自然の驚異の中にお邪魔をして、一緒に過ごさせてもらうキャンプ。美しく壮大で楽しい、その裏に常にこちらの命を奪う機会を伺っている。それが自然です。大切なのは様々な状況を想定し、現状を判断し、即座に判断を下せる「技能」です。特に雨天時というのは、気が滅入るし雨に打たれると体温も下がって思考力が落ち、行動力も落ちるので、どう行動するかというのは本当に大切です。ボーイスカウトのモットーに「備えよ常に」という言葉があります。僕らはこの言葉を胸に刻んで訓練を繰り返します。「備えよ常に」とは、食料や衣類、テントやライトといった道具。そういった形あるものだけでなく、心構えや経験値や精神的なモノ体力的なモノと、生きるために必要な全てを指します。様々な「技能」を己に備えておけば、どんな状況でも生き残ることができるのです。

とまぁ、偉そうな事を書きましたが、ボーイスカウトキャンプはだんだんと悪知恵がついてくる馬鹿どもが、色々な事をいかに楽にしていくかみたいなライフハックというかバグ探しみたいな感じになっていったりするんですけどねwどうせ濡れるからビーサンでええやろ。雨具より水着じゃね?みたいなwww 

因みに、僕の雨キャンプ経験は水難回避が記憶にデカいだけで、その後も多種多様な事件を僕の歴史書に刻んでいきます。10回キャンプ行ったら8回は雨、そのうち3回は台風レベルみたいな感じでした。僕の上の世代にも伝説の雨男世代があったのですが、それを上回る雨男と恐れられました。「お前キャンプくるな」くらい言われるレベルw 雨男とかって、統計的な事でオカルトぶるんじゃねーよ!みたいな感じもあるじゃないですか??いや、僕だってオカルトは好きだけど超常みたなの信じないですよ?それでもやっぱり「雨男」は経験として語りたくなっちゃうんですよね... ほんと雨のキャンプはもう嫌よ...

まとめられなくなってきたので、最後に僕の雨キャンプランキングベスト3で締めたいと思います。

3位:極寒の真夏の森で、豪雨の中傘もささずに一日中行進訓練

2位:雷撃!豪雨とチャリと山頂の落雷の恐怖

1位:危機一髪!豪雨の多摩川からの大脱出

以上!雨男でした。みなさん、ほんと気を付けてキャンプ楽しみましょうね。



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