”クリエイティブ”への向上心

こんにちはこんばんは、宿です。



さて、まもなく櫻坂46の展覧会『新せ界』が終わろうとしています。
私は一足先に「新せ界納め」をしてまいりました。
鳥居坂の上り下りともお別れです。


自身、足を運んだのは4回と
多いんだか少ないんだかよくわからない回数ですが、
展示内容変更前と後に2回ずつ行けたので
なかなかいいペースだったのではないかと思います。
何回行ってもよかった。


ということで、
以前、初日に新せ界を訪れた際にもnoteを書きましたが
(リンクを一応貼っておきます。よければ。↓)

せっかく何回も見にいったので、
改めて書こうかなという感じです。

で、何を書こう。となったときに
図録には載っていない、行かないとわからない、見ることのできないものについて
思ったことを備忘録ついでに書いておきたいと思いまして。

なので今回は、
新せ界第2章『映像とダンス』の話をメインにしようと思います。
それから追加資料であるStart over!のMVの話も少し。
まあまもなく展示は終わりますが一応お断りすると
めっちゃネタバレありますのでお気をつけて。

それでは早速…



”クリエイティブ”への向上心-振り付けへのこだわり-

先日、メンバーの藤吉夏鈴さんが
TOKYO FM『澤本・権八のすぐにおわりますから。』(10月22日放送)にて

「クリエイティブに向上心がある子(メンバー)が多いと言われる」

という話をされていました。

この章でど真ん中に設置された数々のモニターには、
各シングル表題(アルバム表題『摩擦係数』も含む)の
リハーサル映像が流れていまして。
(ちなみにこのモニターの前に計1時間居座りました。この先の文章の長さをお察しください。)

ここでまず感じたのは、まさにラジオで仰っていた通りの
メンバー一人一人の「作品に対するこだわり」。

流れ弾の振り付けをダンサーさんと確認するセンターの田村保乃さん、
桜月で手をひらひらと舞わせる振り付けをメンバー全員でゆっくりから揃える姿、

あるいは、
今こそキレキレに揃っている摩擦係数のブレイクダンスは
振り入れ時点ではだいぶ不安定だったり、
Start over!の2サビで立つ振り付けも今や当たり前のようにこなしていますが、
リハーサルではものすごく立ちづらそうにしていたり。

今、当たり前のように私たちの目に入る
一糸乱れぬパフォーマンスが
いったいどれほどの時間と労力を割いて創り上げられた賜物であるかを
まざまざと見せつけられました。

これほど「クリエイティブに向上心のある」メンバーが揃うからこそ、
TAKAHIRO先生も
「振り付けは生きている」(Buddies感謝祭より)
とおっしゃるのだと思います。


”クリエイティブ”への向上心-リハーサルの仕方-

メンバー個々のこだわりは前述の通りですが、
チーム櫻坂全体として感じた「クリエイティブなこだわり」は、
そのリハーサルのやり方でした。

例えば、
MVで裸足で踊る必要がある流れ弾は
リハーサルの時から靴下の状態で踊っていたり、
摩擦係数はブレイクダンスをヒールありの靴でやらなければならないために
リハーサル時に衣装の靴を履いて踊ったり、
(↑これ、ちょうど守屋麗奈さんの足元がよく見えていて「れなちゃんめっちゃ可愛い靴でリハしてんな」などと悠長なことを考えていたら直後に流れた摩擦係数のMVでその靴を履いてて気づきました。バカ。)
またMV衣装のスカートが広がりやすく特殊なStart over!も
リハーサルの時点で衣装と似た黒いスカート(というより布)を着て踊っていたり。

もちろんMVにしかないシーンのリハーサルも行われていましたが、
それもまた「実際の本番のもの」とは違ったりして、
幾度とない試行錯誤が行われたことがよくわかりました。すごい。


試行錯誤でいえば、
振り入れ時の振り付けがMV撮影時あるいは現在と違う、
というパターンも散見されましたね。
スカート持つver.のノバフォ1A、両手を顔に持ってくるver.の流れ弾ラスト、だいぶ配置の違うスタオバ土台etc…

リハ映像でしか見られない制作過程の濃さ、
圧巻でした。


人間味

ただその中で、
楽しそうにしている姿もよく見られたのが印象的でした。
踊り終わって疲れて転がる天ちゃんとそれを見て笑うほのちゃん、
BANの1Aのシーンリハをやたらニコニコでやる櫻エイト、
めっちゃ楽しそうにBANを踊るこばかりん、などなど…。

その分、
だいぶ表情が固めなノバフォ(Nobody's fault)リハも目に留まりました。

欅と並行しながらの制作がいかに大変だったかを思い知るというか。
私は未だにノバフォが一番好きです。


蛇足ですが、個人的に好きだった映像も簡略的に書いておきます。

・ノバフォリハで縁まで透明なメガネをしているほのちゃん。ちょっとジワった。
・五月雨よでまつりちゃんがダンサーさんと振り付けを確認している奥でスマホをいじる夏鈴ちゃん。シンプルに癖。
・すたおば土台リハで柱に腕を伸ばしてひっつく天ちゃん。コアラ。
・五月雨よリハ映像のときおそろしくビジュアルのいいほのちゃんがいた。いつもいいけども。
・摩擦係数の2A、あのメンツがあの振り付けを踊っているのはMVだけなのでリハ映像が見られて嬉しかった。
・摩擦係数MVでのひかてんソロダンスほぼフル尺。感謝。


さて、だいぶ長い蛇足コーナーを挟みましたが、
人間味、と言えばStart over!のMV設定資料も興味深かったです。

スタオバのMVでは、
ルールの中で生きペルソナ化、もはや警察のようになったメンバーと
いわば新時代であり、「今までの知識やルールを無に帰す」存在である
センター・藤吉夏鈴さんとの対比構造がメインになっています。

資料には未来のAI、と書かれていましたが、
あのMVでの夏鈴ちゃんは要するに
「本質的な意味での人間味」
を表しているのではないかと個人的には思うわけです。

実際、ほかのメンバーも「ペルソナ化」している中
「ロボット的ではなく社会人的なふるまい」をしているそう。
過去にSNSで正された経験があるとか。設定細かすぎない?

ルールに縛られ、周りを意識して生きるみんなをよそに
自由気ままに、楽しそうにはっちゃける夏鈴ちゃん。
そしてメンバーもそれに感化される。

あのMVは
本質的な人間味を取り戻すための”やり直し”を図っているのかな。
と私は解釈しました。

え、スタオバ討論会もやりたいですね(?)





生きる芸術

思ったよりも長くなりました。
こういうときだけ筆(指)が走るのやめたいです。


序盤にも出しましたラジオ『澤本・権八のすぐにおわりますから。』にて
山﨑天さんも仰っていたように、
櫻坂46のライブは「映画を見る感覚に近い」と思います。

でも、映画というよりも
より”生きている”芸術を見ているようにも感じます。
(決して映画がそうでないというわけではなく、映画も見るたび印象が変わることがあったりすることはわかっているのであしからず、、、)

再三出す表現ですが、
振り付けは生きている。
そしてパフォーマンスも生きている。

正解を追い求めて変化するのではなく、
「完成」の存在しない変化、進化を日々繰り返す。

見るたび、「目に見えるもの」も「感じ取るもの」も変わる。

だからこそ、櫻坂のライブに足を運びたいのだと、
私は思っています。


展覧会、という形で改めて、
「櫻坂のライブに行き続ける意味」を確認、自覚できた気がします。

本当に実りのある期間だった。
『新せ界』、ありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?