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【前編】 富士葵誕生日2020合同企画〜「五線譜のユメ」メインイラスト解説〜【1Aメロ〜2番サビ】

どうも〜

当企画メインイラスト担当の矢田です。note内で初めてこの記事を見つけた、という方には「五線譜のユメ」って何?という所から始まると思います。まずはこちらの動画をよろしければご覧下さい。 

https://youtu.be/Xr1OKUDz9DY

「五線譜のユメ」とは、富士葵さんのお誕生日を祝おう!という企画のもと、制作された楽曲です。上記の動画は楽曲を元に、葵歌劇団(富士葵のファンの名称)有志を募り、ファンアートや写真、メッセージなどを使わせて頂いた、お祝い動画となります。

富士葵、という人物そのものが気になる…という方は、YouTubeで「富士葵」と検索すると、個人チャンネルで企画動画や歌動画をUPしているので、是非見に行ってみてください。素敵な人物です。

そして、動画のクレジットにも載っていますが、私がそのメインイラストの担当者です。タイトル通り、メインイラストを1つずつ制作者の意図を交えて解説する内容になってます。長くなりそうなので前編・後編に分けてます〜。

特別枠として、後編の方に特設HPのトップイラスト、タイトル文字の解説も加えたいと思います。

(注: アニメーション部分と、教室、葵ちゃんの部屋、2番サビ後のfight!の背景イラストは、演出・構成担当のたいまろ さんが制作されています。)

早速行きましょ〜

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↑まず最初のAメロで登場する謎ゲー達(矢田チョイス)のアイコンイラストです。【妖怪惑星クラリス/私、転がります。/ソーセージレジェンド/手押し相撲/ローラーコースターシュミレータ】単体でも謎臭が強いので多くても要素を5つくらいまでに絞らないと、画がグチャグチャになるな〜と考え、この形になりました(それでも十分カオスなんですが)。

実際に動画を見ながら描いてたんですがローラーコースターの急な坂で乗員がぶっ飛ぶのが面白すぎて途中手が止まってしまいました。バグみたいな挙動ほんとツボなんですよね…。クラリスの背景はあのガチャ画面をイメージしながらカラフルに着色しました。クラリスの女の子(名前知らない)の影や髪のハイライトは、わざとエアブラシで塗りました。影の色が元の肌色を黒に近づけただけのくすんだ色、ハイライトもただの白を使うという徹底ぶりです。不慣れな感じと妙に上手い感じが合わさる事によりカオスが生まれます。これの境地がAC部ですね。相当画力が高くないと逆にあそこまで徹底的に崩せないので憧れます。

クラリスのアルパカちゃんを原作に近付けて描けたのがお気に入りです。目元がミステリアスで魅力的よね。

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↑謎ゲーをプレイする葵ちゃんです。最初は1つの表情だけ使ってもらう予定だったんですが、優柔不断を発揮してしまい2枚とも仕上げて提出してしまいました。結果として2枚とも使って頂けました。有り難い…(表情がじんわり変わってるので良かったらよく見てみて下さいね)。

1枚目は謎すぎる展開で困惑しているイメージ、2枚目はこれ意外と難しい…?と思いながら操作に苦戦しつつ、謎すぎる様相に困惑しているイメージです(要はどちらも困惑顔です)。

口元の表現を最後まで1つに絞れなかったのが唯一苦戦したところですね…(驚きと困惑が入り混じる顔って、非対称にすればするほどいい感じになるんですよね…)(カートゥーン調の絵の表情を参考にしました)。

あとは、髪の毛にも感情を乗せてみました。こういう表現はデフォルメやユニークな描写で特に用いりやすいです。感情がプラマイ関係なく、ブワワワッとなっている(感情が昂ぶっている時)は、髪の毛も大きく動かしてあげると、より感情が伝わりやすいです。犬猫さまが毛を逆立てたり、尻尾を大きく振るのをイメージすると分かりやすいと思います。あとサイヤ人もいましたね。クリリンの事かァーーーッ!!

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↑次に登場する、利きシリーズ&罰ゲームをそれぞれ3つ描きました。このシリーズ他にもあるんですが今回のイラストは飲み物で統一しようと思い、このチョイスになってます。流石に既存の商品をそのまま絵にする訳にもいかないので、ロゴをオリジナルにしました。オリジナルロゴ考えてる時が一番楽しかったかも…(多少は既存商品からもじってますが)。

ロゴの元ネタは、

・あ〜おい茶(某有名なお茶からもじりました。羽化衣装の袴スカートの柄を少しモチーフにしてます。お茶っ葉も描いてます。)

・My Only Cola(富士葵オリジナル曲の、「MY ONLY GRADATION」からもじりました。ライブ衣装のベルトをモチーフにしています。黒いコーラもあるのでいっそ黒にしてみよう→ベルトをモチーフにしよう、の流れで決めました。)

・Brother Coffee(キクノジョーモチーフのコーヒーです。ノジョーさんは葵ちゃんの事を「ブラザー」と呼ぶので、ブラザーにしてみました。赤い隈取りが特徴なので、fの部分で表現してます。)

各飲み物の斜め後ろにあるのは、各罰ゲームでございます(お茶→サルミアッキ  コーラ→センブリ茶  コーヒー→ホラーゲーム)。

通常のサルミアッキがひし形なの今回調べてみて初めて知りました。タイヤタイヤ言うから勝手にタイヤ型かと思い込んでました…思い込みはやはり駄目ですね。ペットボトルの飲み物初めて描いたにしては質感が上手く表現できたのではないかと思います。

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↑センブリ茶を飲んで(うげ〜)って顔してる葵ちゃんです。ラフの段階では舌出してうげ〜って感じだったんですが、苦味で口をすぼませる方が良いな〜と思い(矢田チョイス)、直して仕上げました。

先ほどのゲームしてる葵ちゃんと裏腹に、感情がズーンと大人しくなってるので、髪もわざとペタンとさせてます。より重々しさが出ます。あと、やや猫背気味なのも、テンションの暗さを出すためにそうしてます。姿勢だけでも印象って変わります。

今更なんですが、この制服のハイライトの入れ方、しばらく着続けると出てくる制服の厚い生地特有の謎のテカテカ汚れみたいな入れ方しちゃったので(これ着古してるように見えるな…)と若干後悔してます。

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↑Aメロの背景(和室)です。動画に映ってるものをトレスさせて頂きました。パース定規の使い方が未だによく分からないので普通の定規で一本一本トレスしてました。一通りバケツで塗った上から、上部をスクリーン、下部を乗算でババーっと光と影を入れた記憶があります。

掛け軸の言葉は敢えてどストレートに書きました。上手いこと思いつかなかったとかじゃないよ。

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↑「♪夏の入り口…」の場面ですね。雨の中ビニール傘を差して立っている葵ちゃんです。傘をまともに描くの初挑戦だったので至らない点が多々ありますがこれが私の今の全力でした… 骨組みバキバキにならなかっただけマシでしょう。

この葵ちゃんの横顔すごく綺麗に描けた自信があるのでよかったらズームしてみてください。横顔って少しでもパーツのバランスが変わると印象がガラッと変わるので奥深いです。

曇った空から雨が降ってきていて、太陽が出ていない想定なので、影の色は普段よりも彩度を落として塗っています。日が当たってる時って皮膚の中の血管(血の色)が透けて見えるので、赤っぽい影が入るんですよね。その逆を想定して塗ってみました。

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↑振り向いてこちらに気付いた葵ちゃんです。先程と同様に肌の影の色は大人しめです。シャツの影は薄紫と薄い赤紫を混ぜてます。薄紫だけだと影が単調になるので2色使ってます。

基本的に矢田は毛を描くことに特化してるのでまつ毛とうなじに特にこだわりました。若さと生き生きした姿を表現する上で毛は重要だと思いますね(矢田・談)。

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↑振り返った直後にニコっと微笑みかけてくれる葵ちゃんです。葵ちゃんの瞳の先には誰がいるんでしょう。考察ポイントですね。

顔を傾けて笑う動作って顔の角度、身体の角度、髪の動き諸々動いて変化させるのが自然なんですよね。歯を見せて笑うとなると頬も膨らみますし、顎のラインも変化します。それを考慮するとトレスする意味があまり無くなるなぁと思ったので、完全に別のラフ、線画を用意して描きました。もうちょっとリボンを寄せて描きたかったのが心残りです。

あとは葵ちゃんのあの笑顔の可愛らしさ、どこか感じる幼さ、あどけなさを表現しました。好き〜

(胸ポケット描き忘れてるのたった今気付いてしまった!!!申し訳ない…)

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↑背景の雨と紫陽花です。紫陽花をまともに描くのは初挑戦で、特に葉っぱや茎が密集している部分を描くのがとても難しかったです。見て描いてを繰り返す間に

・茎、葉が密集してる箇所は暗くしすぎない方がいい(よく分からなくなるから)

・花の部分は、明暗のメリハリを付けた方がそれっぽい(見所の花の部分を目立たせる為もある)

・花びらはあまり濃い線で描き込まない方がいい(柔らかさが伝わってこない気がする)

という事を学びつつ気付きつつ描いてたので、前者後者で若干描き方が違ってたりします。

あと、紫陽花が水彩でよく描かれてる理由が分かった気がしました。紫、ピンク、青などの色が混ざりつつ、何も塗らない部分(明るい部分)を違和感なく残しやすい…水彩だからこそ表現しやすい花なんだな〜と感じました。

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↑1サビ前の、日に向かって手を伸ばす場面です。当初はグローブの手だけだったんですが、直前が羽化衣装なので、素手も入れませんか?と提案して、取り入れて頂きました。

手のどアップなので、ひたすら自分の手を日にかざしながら参考にして描いておりました。リアルの自分の手はもっと親指が外側に曲がるんですが流石に怖いので控えめに描きました。

日の明るさと影の部分のコントラスト、もっと進みたい!という意志を表現する為に指先までピンと伸ばした手の形にすることを意識してみました。日に向かって腕を上に伸ばすイメージなので、外側に少しだけ手を傾けて自然な角度にしております。

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↑1サビの背景です。大きな入道雲と飛行機雲を描いてます。空の色を眩しいくらいに鮮やかな青色にすると一気に夏っぽくなります。確か3〜4種類くらいのブラシを使って雲を描きました。雲って定型が無いので、自由に形を整えながら描けて楽しかったです。基本的に輪郭はぼやっとさせて、内側に薄い青色ではっきりめにもこもこ線を描くと、立体的な雲に見えるはず。

あと空と言ったら飛行機雲でしょ〜!と勝手に思ってたので画面左上に追加して、ついでに余白も埋めました。夏の空って一瞬一瞬に情感とか懐かしさを感じるの何でなんでしょうね。エモいってやつですかね。

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↑1サビ、旗を掲げる葵ちゃんです。動画内のイラストの中で一番時間をかけた気がします。というのも、明暗のメリハリがはっきりしてる塗りの加減に慣れてなくて、塗り進めてはしっくり来なくて加筆修正…を繰り返した結果、長引きました(汗)その分、メリハリを付けるのに少しは慣れたかなぁと思います。夏の日差しは強く、反対に影はとても暗くなります。なので影は思いっきり濃く、日の当たる所は思いっきり明るく描いた方がより夏らしさが出ますね。肌に限っては、日が当たって血管が透けて見えるので、影は血色感強めの濃い影で描いています。

旗のデザインは矢田の方で作ってそのまま仕上げたものになります。マゼンタのひし形は葵ちゃんの新ロゴのアレをモチーフに(というかほぼそのまま)描きました。

苦戦した箇所はこの絵に関してはいくつもあるんですが、2つあげると髪とズボンの塗りですね。

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髪に関しては明るいかつ自然なツヤを活かす塗り方に慣れてなくて、めちゃ苦戦しました。(デフォルメ寄りの塗り方だと旗の質感や背景の雰囲気と合わないので…)メリハリがつき過ぎてしまったり、逆に無さ過ぎたりで、何度も塗り直しましたね…。今後はリアルな質感と、線をはっきり描き込む塗り方を上手い具合に混ぜた塗り方を極めたいですね。

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ズボンの方はもう影と光の部分、シワが入る部分とが訳分からなくなってしまって、こちらも何回も描き直しました(シワは塗りで表現するので、塗り段階で初めて描き込むようにしています)。光と影、線と面、角度、それらを含めた整合性…まともに描こうとすると考えることを放棄してしまいそうになりますが、それを放棄せずに何回か乗り越えれば最初よりはマシなものが出来るはずです。服のシワって難しいよね。

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↑先程の表情差分です。更にもっと可愛く描けただろ!!!!と心の中の自分が訴えてきます。ごもっともです。動画が完成した後にこの気持ちが押し寄せてきたのが反省点です。

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↑1番サビ後の、初期葵ちゃん思い出写真風イラストです。1枚ずつ紹介しますね。楽譜を見ながら歌の解釈や練習を進めている葵ちゃんです。譜面のカード以外に歌詞だけのカードも作って、細かい抑揚や感情の込め方を書き込んでいる想定です。矢田自身が合唱サークルの元団員で、そういう事をしていたので葵ちゃんも多分そうかな?と思い、勝手ながら絵に起こしました。

主に水彩系の筆ブラシで塗り、いつものにじみGペンで線画を描いています。髪の線画は黒×黒のままだと線の境界が分かり辛いので、色トレス(線画の色を変える行程)で明るい色にしました。偶然に版画みたいな雰囲気が出ていい感じになりました。一瞬しか映らないのに横顔が破茶滅茶に綺麗に描けてしまいました。

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↑2枚め、スマホゲームを楽しむ葵ちゃんです。過去のゲーム動画で休憩中にもゲームをしてニッコニコで楽しむ葵ちゃんが可愛いくて印象的だったので、その印象をそのまま絵にしました。

綺麗な笑顔、というよりかは気が抜けて素が出ている、ゆるい葵ちゃんを意識して描きました。絵柄まで緩くなっている。

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↑3枚め、寝落ちした葵ちゃんです。ノートの字も途中からミミズが這ってしまってるような描写にしました。頑張って書いてたけど、眠すぎてまともに字が書けないし考えてた事もまとまらないからしばらく休もう…とうつ伏せになったら寝ちゃってた想定です。

この頃って特に、どうすれば動画を見てもらえるか、何を言ったら面白いのかを必死に考えてた時期だと思うので、初めての事だらけでもしかしたら疲れて寝ちゃってたかもしれないな〜とふと思い、絵にしてみました。

あとはポニテの落ち方とかうなじの感じとか拘りました。好きポイントなので…

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↑4枚め、空を眺める葵ちゃんです。これは絶対写真で描く、と当初から決めてた構図です。過去のMVに数回後ろ姿が映ってるのですが、この後ろ姿がほんに大好きでのぅ…見るたびに心がきゅっとなるような、切なさのような愛しさのような気持ちを感じられるような雰囲気になるように、意識して描きました。

以上の4枚を通して見てもらうと何となく分かりますが、わざと写真の色合いをばらけさせています。引きで見た時に飽きが来ないようにする目的もありますが、当時の葵ちゃんが色んな感情を抱き、色んな経験を積んできた事を表現するためにも、それぞれ異なる色合いにしています。

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↑2番Aメロの、真ん中らへんにあった3つのアイコンイラストですね。3つとも大まかなデザインはたいまろさんが考えて下さって、細かい部分や色は矢田が決めました。

その1つめ、JTBツアーのイラストになります。矢田自体はこのツアーに参加出来なかったので、資料が手元になく、Twitterでツアーやパンフレットの写真を必死に探し回ってました。載せてくれてた方、感謝……。

ほぼイメージだけで描いたこの絵なんですが、ツアーに参加されてた方が、グラスを作ったり、葵ちゃんの資料を見られたり、葵ちゃんの服が置いてあったり、ミルクティーが売り切れたり…色んなお話をTL越しに聞けてこちらも楽しかったのを覚えています。そんな楽しい雰囲気を、富士山から道へのグラデーション、和リボンデザインのバス、背景の配色などなどから感じてもらえていたら嬉しいです。

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↑2つめのCDイラストです(左から「エールアンドエール」、「はじまりの音」)。

動画には小さく載るので、ざっくりめに描く事を意識しました。元がどちらも黄色の文字が映える良い絵だよね…。今思うと「はじまりの音」の頃からジャケットに赤青黄色の3色が使われてるので、この頃から3色入れるのを意識してたんかな〜と思ったり。

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↑3つめはfight!のイラストです。これもロゴ丸ごと真似するのはそもそも味気ないよな〜と感じたので、葵ちゃんが1人1人、お話する方の夢を応援してくれていた事をイラストに取り入れました。

元々fight!の文字があった場所を吹き出しで囲み、葵ちゃんの応援をそのまま絵にしました。お話する方みんな嬉しそうだったのを覚えてます。

fight!の文字色ですが、赤が主体なので青と黄を使えばバランス良くなるはず!と矢田は信じているのでその通りに使いました。

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↑2番Aメロの走る葵ちゃんとキクノジョーです。矢田の絵にしては躍動感のあるイラストが描けたのでは!?と思っております。葵ちゃんのキリッとしたお顔は可愛いと格好いいの中間を行くように常々意識してますが、なかなか良い顔が描けたのでは!?(2回目)と感じてます。

この絵は、まだ構成も考え始めたばかりくらいの頃に草案としてラフを描いていて、出す場面も決まってませんでした。やっぱり動画のどこかで出したいね〜って事で話し合って、最終的にこの形になりました。風を受けながら走る葵ちゃん素敵やん?

髪の毛描くのも難しいけど楽しかったですね〜!折角の機会なので、自分の思う髪の毛の描き方について話しますね。自分は髪の毛を描く時、細い糸が束になっているもの、と認識して描いています。その束がいくつもあって、互いに交差することが出来る、という認識もあります。具体的に言うと、風になびくポニーテール部分はただ長い髪束を横に描くのではなくて、「束同士をねじれさせる」というイメージで描いてます。そうすると、リアル寄りの塗りでなくても、髪の流れのリアル感、滑らかな動きを表現できます。ざっくり言うと「糸」「束」をイメージしておけば髪の毛描く時の応用に使える!はずです。

風を受けながら、という想定なので風で棚引くものは全て棚引かせました。袴スカートは紐以外は何となく生地がしっかりしてそうな印象があるのでそこまで細かく変形させてません。キクノジョーに関しては、何か骨が折れてるように見えますが恐らく軟体生物だと思うので大丈夫です(上手く描けなかった…ごめんなさいノジョーさん…)。

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↑次の場面の、手を差し伸べながら歌う葵ちゃんです。感謝の気持ちを込めながら歌っている、というのを想定したので、感謝の気持ちが表に出ている表情を特に意識しました。イラスト全体から暖かさを感じるような塗りにしてます。個人的に超可愛く描けたのでお気に入りです。

演出でアップで映るということもあり、手は特に暖かみを感じるように意識して塗りました。手のメリハリを出しすぎるとリアルに寄り過ぎてしまうので、そこの加減には気をつけてます。

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↑サムネにも使われてた差分。あのにっこり笑顔にそのまま寄せて描きました。自分で描いたのに言うのもアレですが可愛い〜〜〜〜〜〜!!!!説明不要!天地無用!!あの笑顔に俺たちは弱いんだ…

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↑折角なのでスタンドマイク単体も。葵の花のマークがちらっと入ってます。マイクってかわいい装飾が多いとオモチャっぽい見た目になってしまうので結局シンプルめになりました。

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↑2番サビ直前、メガホンとYMC(イエロー、マゼンタ、シアン)のカラフルロードです。「染め上げていけ ありのままの色」の場面ですね。

葵ちゃんのオリジナル曲「MY ONLY GRADATION」をイメージし、MV内に出てくるメガホンと、ライブ衣装に用いられているYMCの3色を描いています。

色の偏りが出ないように配色に気をつけながら色をぶちまけました。気をつけながらぶちまけるって中々高難度な事言ってるように聞こえますね。歌劇団などの分かる人にはすぐ分かる絵なので、一時期動画のサムネ候補になってたんですが、葵ちゃんをよく知らない人には何なのか分かりづらい→興味が湧きづらいのでは?となり、現在のサムネになりました。

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↑2番サビの集合絵になります。知る人ぞ知る仲間たちもいらっしゃるので、下に簡単な紹介文込み画像を載せますね。この絵は特に運営陣からの評判が良かった絵です。集合絵はグッとくるものがあって良いよね…

1番サビの青い夏空と対照的に、秋の紅葉狩りがテーマなので、光と影のコントラストは控えめです。また、葵ちゃんたちが背景に馴染むように全体的に黄色っぽい配色にしています。肌も普段より黄味が強く、青い部分は青紫に少し近づけて、暖色に馴染むようにしています。葵ちゃんと左の土産ちゃん(茶髪の子ですね)の目も、紅葉が目に映る想定なのでオレンジや黄色を乗せています。2人とも元の目が青色なので、偶々、夕焼けみたいな綺麗な色合いになりました。

そして、普段の絵柄よりデフォルメ寄りなのは勿論理由があってのことです。

①上から見上げる且つ、やや魚眼気味でパースの効いた描き方にする時、リアル頭身で描こうとすると難易度が爆上がりするから(描けたとしても微妙になりそう)

②デフォルメ寄りだと、描き方が丸っこくなる為より和やかな雰囲気が表現出来るから

③集合絵で引きで映るシーンもある事を考慮すると、リアル頭身で顔を小さく描くと顔が目立たなくなるし、細かい部分を描き込んでもあまり見えないから…等々

様々な理由があり、デフォルメ寄りの絵柄で描くことになりました。大体6頭身くらいですかね。

落ち葉に落ちる影なんかも、わざと縁(ふち)がガサガサしてる筆で描いてます。仮に地面が草ひとつ無い平らな地面とすれば、つるっとした影でいいんですが、落ち葉が何枚何層にも積もってるのにつるっとした影だと、落ち葉のことを意識してないので違和感が凄いんです。

そして、葉っぱがある事を表現するために人物に少しだけ落ち葉を被せて、背景と馴染むようにしています。

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↑仲間たちの簡易紹介文。

(*訂正  ×弐寺 → ○二寺)

前編はここまでです〜。続きは後編へ!


*使用画材*

ibis Paint X (お絵かきアプリ)


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