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ダメ男の野球こぼれ ♯8 ~梅がいなけりゃどうにもならん~

まずは今週の阪神タイガースからですが、3勝3敗。ま、完全に小休止ってところですね。

いやね、そんなの、ずっと勝ち続けられるわけがないんだから負けるのはしょうがないっつーかぜんぜんいいんだけど、金曜日の試合を見て、ホント、つくづく梅野の重要性を痛感したわけです。
もちろん坂本がメチャクチャ悪いっつーか能力が低いわけじゃないんですよ。
坂本のフレーミング能力の高さは有名ですし、リードもハチャメチャってこともない。つかわりとオーソドックスなリードです。
肩も去年あたりはかなりヤバかったけど今年は戻してきたし、打力だって、まったく箸にも棒にもかからないレベルではない。

それでも梅野との差は年々広がっている。
坂本だってレベルアップはしてるんだろうけど、とにかく梅野がすごすぎるんです。
別にね、いや本気で、日本代表に選んで欲しいとか、選ばれて当然とか思ってるわけじゃないんですよ。まァ梅野は選ばれたいみたいなんで、そういう意味では選んでやってもいいのかな、とは思う。
つかそんなの関係なしに、あくまでアタシ個人としては12球団ナンバーワン捕手だと思っている。

もう愛着とか関係なしにね、たとえば甲斐とか會澤と梅野のトレードなんて死んでも嫌だ。だって梅野でなきゃ今年の阪神の防御率は絶対にないから。

アタシはずっと「ブロッキング能力は配球に直結する」と言い続けてきました。
ブロッキング能力が異様に高いからランナーが3塁にいる場面でも平気で落ちる球を要求出来る。んで実際まったく逸らさない。
そういう信頼関係があるとピッチャーも恐れることなく腕を振って、ワンバウンドでいいからという気持ちで落ちる球を投げられる。
これで防御率、とくに終盤の競った展開での失点率に反映されないわけがないと思うのです。

そして今年の梅野はさらにワンランク上がった。
リードは三連戦通してどう封じ込めるか、つまりその試合、その投手だけを考えてのリードをしなくなった。
打撃もチャンスとチャンス以外でのメリハリをつけてるんだけど、リードもブロッキングも共通して全部にメリハリがあるんです。

正直ここまで出来る捕手なんかそうはいない。阪神の歴代で見ても、アタシが野球を見始めた1976年以降だとひとりもいない。ま、矢野が近いけど、少なくとも配球にかんしては矢野を凌駕してるんじゃないかと思っているんです。

残念ながら坂本はそこまでではない。
2番手捕手としては十分すぎるくらいの能力があるし、おそらく捕手の弱い球団ならレギュラーになれると思う。でもあまりにも高度なレベルまで行った梅野に比べるとどうしても見劣りしてしまうのです。

金曜日の試合ね、あれなんか藤浪のコントロールをコントロール出来なかったのは坂本の実戦経験の少なさだと思う。
梅野がすごいのは、乱調上等の藤浪を上手くなだめすかしてQSくらいにまとめさせるところで、ぜんぜんストライクが入らなくても無理矢理形にさせるんです。
金曜日だって藤浪がダメと言っても、前の週のヤクルト戦よりは良かったと思うんです。でもさすがに坂本では荷が重すぎた。あれをコントロール出来るのは梅野だけだと痛感した。

昨日の試合だって結果として逃げ切れたのは梅野の力が大きい。
というか昨日はピッチャー全員、何で?ってくらい悪かった。いやストライク判定もあるけど、それを割り引いても調子も悪かった。
そんな投手陣を引っ張って、とにかく最終的に勝つリードをしたのは梅野です。とくに同点に追いつかれた後にソトと宮崎を打ち取って、牧を歩かせたところにコクがある。いくら牧が下降気味だとしても、高城とでは危険度がぜんぜん違うもん。

投手はもっと梅野を信用して欲しい、というか梅野のリードの意図を汲み取って欲しい。
水曜日の吉川にタイムリーを打たれた場面も、あれ、梅野はあきらかに外してたんですよ。というかあそこは満塁にしてでも吉川との勝負を避けるべき場面なんです。
青柳はその意図を汲み取れなかった。また梅野も、相当後悔したと思う。もっと明確に意図を伝えるべきだったと。

でもなぁ。だからといって、休養日を設けないってのはなぁ。だから、やっぱ、坂本には本当に頑張って欲しいわけで。