ゴールとイメージを共有すること
美容師を始めて18年。
髪を切り始めて15年。
いろんなベーシックや髪の切り方、スタイルを見てきました。
良いなと思うことは、真似してみて。
トライ&エラーの繰り返し。
時代と自分のベクトルの修正。
そして相手とコミュニケーションの中での最善の提案。
話すことは山ほどありますが、僕の中のカットのベーシックは出来ました。
伝えることは難しいですが、なるべく簡単に伝えるための文章化をして、siloでは伝えてます。
siloで唯一僕から伝えてるのが、カット。
想いと技術とスタイリストとしての意識を伝えます。
1.ヘアスタイルの正解は切られる側にある
まずカットって正解はないと思います。
100人スタイリストが同じスタイル切っても、長さもかかる時間も違う。
僕はヘアスタイルのゴールはスタイリストではなく、「お客様にある」と思ってます。
そのお客様がやりたいスタイルをしてあげれるか。お客様と一緒にスタイルを作る。
そこにはスタイリストが聞き出す力と伝える力も必要です。
そして、なぜこうしたか、こうしたことでどうなるかという伝える力も大切だと思ってます。
スタイリストが楽しむ。
来てくれるお客様に感謝する。
また切ってもらいたいって思ってもらう。
これが「顧客化」だと思います。
2.好きなスタイルをゴール設定にする
カットを教えていくにあたり、ベーシックよりスタイルで教えてます。
嫌いなスタイルではなく、好きなスタイルを切れるようになる。
楽しくカットの勉強ができるように。
まず、ヤベの【好きなゴールのスタイル】は
「巻かなくてもオイルオンリーで丸みと流れがあって、質感が良いスタイル」
僕が髪を切り始めて、ずっと疑問だったことが
「ブロッキングの位置ってみんな違う」
「業界誌見ても、骨格とか毛の流れとかあるけど、結局何が正解なの???」
「どれくらいすけばいいの?」
ってこと。
スタイリスト10年やって、当時高円寺の〜ingのベーシックを見て(当時の全国一位のショートスタイル。全国から新規300人くるお店で、300万月売り上げあった内くんに面貸ししてました)より疑問を感じてました。
好きなスタイリストさんのカット講習行って、最後は自分なりに落とし込みました。
それがsiloのベーシックカットです。
3.ヤベのカットを文字化する
僕のカットですが、
○どんな骨格でもどんなスタイルでも対応できる切り方
→よく骨格を理解するというんですが、骨格は毛の流れに影響するし、修正できるので、骨格ではなく、毛の流れさえ理解できれば失敗しない。
→人によって毛の流れが違う
=つむじの位置が違う
=生えてる量や質感も違う
よってゴールは一緒でも長さ設定が変わってしまうので、セクションごとのパネルの角度で理解するのではなく、ゴール設定からの角度を決めて丸み乗っけるイメージの方が再現性が高い。
○毛が起きるところ→動く&流れるところ
→丸く切る【グラデーションの角度が変わるところ】
毛が起きないで落ちるところ→面を作る
【直線で切る】
毛が起きるところ→下のガイドに乗っけるイメージ
それをするにあたって、
○スタイルの理解
は必要です。
ゴールを的確に設定する
→バックの下のセクション【動かないところ】の角度で全てが決まる
→サイドからのシルエットはネープの角度で全て決まる
→前からのシルエットはサイドの流れる場所の重さで決まる
トップはセイムレイヤー。グラデーションはほぼない。またハイレイヤーは意識しません。
これが僕のベーシックです。
前髪や顔まわりはセンスしかない!
好きなスタイルや質感は顔まわりで!
個性は顔まわりとスタイリングで。
自分の好きを提案できるように好きなスタイルを把握する!スタイリストの個性をだそう!
また質感毛量調整は好きにやって良いと思います。
すいたあとで、お客様に確認することも必要です。僕自身は、確認する上で、「これくらいが僕は好き」を伝え、お客様の好きに合わせてます。
僕は時間かけても、質感は整えます。
僕のカットの流れは、
基本ウェットカットはすきません。
10分目安にウェットカット。
ドライ後、
①毛量多い人はセニングで中間と毛先の量を全体取ります
②オイルをつけて確認
この時、少し出てくる毛があります。
これば流れると思ったけど、流れなかった毛たちです。それをチェックカット
④それでも足りないときは、セニングで毛先の厚みと束間を作るために一本一本すく気持ちですきます
ちなみに根本からすいても、一本単位であれば、絶対ツヤは失いません。穴も開きません。
ナチュラルな断毛と抜け毛を作ります。
参考までにですが、
僕の理想の質感は【産毛】で【産後の抜け毛】と【おじさんの薄毛】もナチュラルなすきで、軽さだと思ってます。
ドライカットは15〜20分で仕上げです