見出し画像

中国語と韓国語 音のグラデーション

第6回「アジア漢字文化共有圏の多言語の音のグラデーションを楽しむ会」(通称:アジ漢グラJOY)で、面白いと思った事の2つ目は、そのタイトルど真ん中のお話。

お父さんが日本人、お母さんが韓国人で、かなり長い間韓国で育った女性と、中国の留学生が日本で出会って、ことばについての話を色々していたら、韓国語と中国の天柱山語で、とても似たことばがあるという事に気づいて、面白かったそう。

中国では、普通話(ぷーとんふぁ)という、日本で言えば標準語があり、それがいわゆる中国語として知られているものだけど、中国語と韓国語より、その留学生の故郷のことば、天柱山語の方が韓国語に似ていると感じたそうだ。

実際に発音を聞いてみたけれど、中国語の方が音がたくさん詰まってる感じで、抑揚も大きい。その抑揚がなだらかになり、音も曖昧な感じになった感じの天柱山語が、韓国語と似ていた。

音が、中国語→天柱山語→韓国語 と変化していく感じかな。

地理的に近いわけでも無いのに、天柱山語と韓国南部の方言が近いことばもあって面白い。

中国語は基本一つの漢字の読み方は1通りだけど、日本の漢字の読み方が何通りもあるけれど、中国の様々な時代の漢字の読みに精通している人にとっては、日本の漢字の音読みは、昔の中国語の音の博物館だ。という話も、今読んでいる「額田王の暗号」という本に書いてあった。昔の中国語の発音には、現在の日本の漢字の音読みに限りなく近い音がいっぱいあるという。

そのことばが伝わった時期によって、同じ漢字でも読み方が違うんだね。でも、同じ漢字でできた単語がたくさん伝えられて、そのことばの抑揚やリズムに合うように少し変化しながらも、残ってる。

そんな音のグラデーションをこれからも楽しんでいきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?