冬に向かって、よくなるほうへ

これからどうしよう、どうにだってやれるよ。これはもうずっと自問自答に対する合言葉みたいになっている。時代は動いて、きっと元通りにはならない。よくなるほうへ地球がまわればいい。なにがあったって自分は、俺たちは、おもしろいことをさがして、よくなるほうへいけばいい。それだけさ。それだけは。

東京に住んでいることの意味をよく考える。たとえば今の家にすんで13ヶ月が経ち、更新するのかなとか。今思えば、2020年のほとんどは、あんまりろくなもんじゃなかったなあと思うのだ。今思えばね。たのしいことはたくさんした。でもそれ以外のときがしんどかった。気分の問題だ。だんだんよくなってきた。落ちぶれた自分とか暮らしを、取り戻しつつある。なにがよくないのか、考えてこの1ヶ月でけっこう変えた。
たとえば食事なら、美味しいだけじゃなくてハッピーな時間じゃなきゃいけないから選んだり作ったりする。そうすると自然に、安上がりで身体に良さそう(少なくとも悪くはない)な感じになる。食べるために生きてるようなものだから。よっぽどこだわりのない退屈な食事をしてしまっていたらしい。あぶなかった。

もうひとつは、身体のだるさだ。これが相当気持ちの足を引っ張っていた。シューズを買ってランニングをはじめた。短時間でも2日に一度は走っている。走ると良い。なんで良いかはわざわざ書かないけど、本当にいいことばかりだ。その延長で通勤を徒歩にしてみた。自転車10分のところを徒歩で25分。そのぶん朝は早く起きて朝食もとる。いままでは一分でも長く布団に居てギリギリだった。長い拘束時間なんだから、通勤を極力短くしたいと思っていた。その価値観が綺麗に覆った。歩けば身体があたたまり目も覚める。音楽を聴いて秋の高い空の冷たい空気を感じてとても心地がいい。仕事の質もあがる。ちゃんと余裕を持って行動すると心が軽い。余裕を持って起きるために深酒は避けるようになった。常時固まっている首周りも少しはほぐれるようになった。それだけじゃない、へとへとで仕事を終えても、歩いて家に帰るまでのあいだで見事に気分がリセットされるのだ。家についてから、缶ビールをあおって結局だらだら転がることがなくなった。

なんとなく幸せなような気がしてきた。

この前ひさしぶりにライブをした。いい頃合いにいいライブができた。また12月。

11月から、新しいことがはじまる。まさか自分がそこに飛び込むことになるとは思わなかった。まだ声を大にしては言えないけど、すごく楽しみなんだ。

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