秋を連れる雨

昨日今日はいつもとはうってかわり夕方から日付の変わる頃まで労働。昨日は久しぶりの場所で働いてずいぶん久しい人や知らない人たちに囲まれて働いた。新鮮さを楽しみながらも今の場所の環境の良さや愛着に気がついた。自分が知られていないこと、自分がよく知られていること、そこで僕の様子は変わる。良し悪しはどちらもある。

これは昨日の帰り道、飲み屋に目をやると見慣れた顔たち。流れ込む。ビールも体内に流れ込む。財布をなくしてもやはり懲りちゃいない。わかりきった話。流れで飲んだうまい日本酒は翌朝起きても、散歩しても、また寝てまた覚めても、夜に働き始めても抜けきらず。22時までの緩やかな体調不良。そして今日も帰り道に見慣れた顔。歌う友達、そしてまた近くで歌う友達。缶の安酒飲みながら夜に溶けていく。雨が降ったり止んだり。やっぱり目の前の体温な歌にすくいあげられることはある。こちらとそちらの調子しだいではあるが。また雨が降り出して2時をまわると豪雨。25度でも当たれば肌寒くなる冷たさだった。雨宿りしながら話した話や言ってくれた言葉はいちばん僕のほしいものだった気がする。

昨日は父さん、今日は母さんと電話で話をした。なかなかないことだ。変わらなさに、やさしさに、こころがすっと穏やかになった。連絡をとることはあまり多くはないけれど、気づかないだけでいつも想われていたんだ。最もゆるぎのない愛だよ。もっともらっていいんだ。それはかっこうわるいことでもない。そこはかっこうつけなくていいんだよきっと。僕が誰だったのか、忘れちゃいそうになる。だけどたとえなにもなくなっても、生まれたそのときいやその前から決まっていて変えることのできない自分の基だったんだ。本物でいたい。

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