退廃的前進

家にほとんど帰らない日々がようやくひとつの段落を終えた。頭からかじりついて内蔵のところは大きな揺れで食べられなかった。気がつけば9月はもう尻尾を残して食べるところはわずかだ。毎日毎日酒を飲んだ。狸小路ベティの赤ワイン、宮井がいれてくれたスコッチ、道端の麦とホップ、発寒秋まつりのスーパードライ、ローグのクラシック、東区の鏡月、ドッグスターの日本酒、すすきののハイボール、つぼ八のレモンサワー、豊平川越えの芋焼酎。帰りたくないを繰り返したらなぜか自分の部屋は大荒れで煙草のにおいも消えた。6時間寝た後5時間寝てたまりたまった洗濯物を放り込んで回して干して吸い込んだハイライトはなんかあっという間だった。窓からちょっと湿った風が吹いて冷たい。自分の部屋はいい。もう少しきれいにしよう。新しい仕事にもすっかり慣れて疲れるのは目だけ。髪はあっという間に伸びたし髭を剃らないでいたら老けたって言われる。だからってつらいことなんてないし、自転車でゆっくり帰るところまでしっかり日々は楽しい。夏が少し長居してくれてよかった。秋を感じる間もなく雪のにおいがしてくるんだろうな。コートを着てブーツを履いて歩くのを心待ちにしてる。しかし本当にたくさんの人に会って話をした。200人ぐらい会って100人ぐらいと話をしたんじゃないかな。そのぐらいな気がする。それでも遠い友達と話したくなったりしてる。寝不足と二日酔い続きでもぜんぜんなんとかなった。腰背中首はやられてるけど。体が重くて今日はなにもできないかもしれない。ぼーっとできる幸せだけ感じれたらいいな。夕焼けがうす暗い黄金で、だんだん紫がかってきた。もう秋なんだ。僕は今どの辺りにいるんだろう。

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