はじける

眠れなくなってしまった。昼寝をしたせいかな。

ここのところ、どうだいと電話口のむこうの友だち。うん、そうだな。たくさん働いているな、近頃。

働く理由。自由、お金、時間、体力、余裕、ときめき。堅実よりも自由をえらび、金がなくて不自由に。金がほしくて働いて眠るだけ。時間を売って働いて、なにもせずに終わる今日。バランスがたいせつ。波や流れがきっとあって、いまはきっとそういうとき。とはいえ退屈ではまったくない。せっかく働くならね、怒られるよりも喜ばせたいし、それができると気持ちがいい。
そしてなにより、一杯目のビールのひとくちめ。重い身体も汗も今日あったいやなことも、はじけてつき抜けて浮く。安いビール、冷えた缶を開ける音、いつものグラスにのぼる金ぴか、グラスがあたる高い音。今日いちにちはもう、この瞬間のためだった。この瞬間だけのため、それでいいんだ。となりに君がいてくれたら完ぺきなんだよ。

これでいいのだろうか。たとえば1年後、3年後、5年後。どうにでもできるよな。じゃあいま、今日や明日や明後日は、どんなふうにすごそうか。考える。やりたいことがたくさんある。それをやるのは、いつだろう。今しかない、って感じじゃないんだ。不思議と。いつも気が早まっていた。前のめりだった、ずっと。

ゆるやかな波がある。心とか身体とか。気分とか思考とか。ばらばらだと動けない。それもきっと悪くないよ。どうかな。バランスが良ければいいのかすらもよくわかんないよな。

眠れなくなってしまった。僕はいま、どちらかといえば、悩んでいない。なんだっけ。なんでもないよ。こんなにどこにも着地しないことを公開するのもどうかと思うよ。まあいいや。いまに、体が動き出すと思う。好きなことをとことんやるのはとことんエネルギーがいる。蓄えたい、いまは。

そっか、そういうことか、いまわかった。

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