録音記⑤ミックス(最終回)

ミックスのために午前中に家を出た。起きたときの曇り空は青くなってた。駅まで歩く道では天気雨が降っていた。数日のうちに積雪は溶けた。今日は10度以上まで気温があがった。明日からきっと冷えるだろう。電車に乗り、慣れないバスなものだからバス停を探すのになかなか苦労したが、つばくんの家へ。いよいよ最後の工程。仮ミックスをチェックしてつばくんに注文をつけたのを実際に試してゆく。自分の歌の録音をはじめてしてもらった19歳のときから、このできあがり寸前の数時間がものすごく好きだ。しかもバンドのあの音源のときはこんな感じだったなとかまでもよく覚えてる。曲たちはここでまた化けるからだ。つばくんは自他共に認める天才だ、付き合いも長い。なにしろ僕は影響(よくもわるくものどちらかならわるく、のほうだと二人でよく話す)をたくさん受けてきたので、じつに話が早い。2時間ちょっとで8曲が仕上がった。クラシックを飲んだから行けなかった山岡家はまた今度と約束して手を振った。

本当に聴いてほしいと思うのができたよ。やった。CDを焼いて、ガワをつくってと、いう工程はまだあるけど、だんたん実感が湧いて嬉しさが満ちてきた。

じゃあ次の記事で音源の紹介を。

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