題名決まらなくていつも寝かける

陽が長くなったなあと思っていたら喫煙所で同僚の佐藤さんが陽が長くなったよねー。と言った。佐藤さんはお酒がざるのように飲めるしたくさん食べれるらしいのにすらっとしてる。いつも話しかけてくれる。行く頃には桜咲いてるのかな。今年は早いらしいけど桜を見たくて僕は早めに行くことにしたんです。親が転勤族で北海道を行ったり来たりしていて、結婚した人も転勤族でやはり北海道を行ったり来たりしたらしい。結婚してからは毎度本籍地を移していたらしく、あまりにも本籍を移しすぎて役所の人になにやら心配されたという。たとえば本籍を移す回数が多いと車を廃車にするのに支障が出たり、玉の輿を万が一するときに相手の親に怪しまれたりするらしい。どっちもないから大丈夫ですっていったらしい。あと日本縦断の旅したことあるみたいで、若いうちはふらふらしたらいいよって。いろんなところに居たり行った人はなんだかしっくりくることを言ってくれることが多い。僕はいつか長旅をして歩くのやってみたいんです、20代のうちに。でもこれからだって旅のようなものでしょと佐藤さんは言った。すずけんさんもそんなふうに言ってたな。考え方が一辺倒じゃないのに真ん中に意志があるような。柳原さんもそうだな。なんてことない会話も面白くてね。顔合わすだけで仕事中も気が楽になる。なのに僕はなんでわざわざ昼毎にひとりになりたがるんだろうといつも考える。ひとりになるのは案外簡単じゃない。これはとても広い意味でそう思うな。
この話とはまったくちがうところで、何度思い返してもやっぱり悔やんでしまうことがある。1ヶ月過ぎても。
見かけたり話したり思い出したりするごとに脳をめぐる思考がはげしく移って連なっていく。あれもこれもやってて、破裂しそうになるだなんて、いったいだれに打ち明けられるだろうか。

今日はどっと疲れてしまったけど、スタジオに向かうとき、夜なのにあたたかくてついついのんびり歩いてしまった。あったかいだけで気分がいい。春を待ってる。春が待ってる。昨日まで3日アルコールを摂らなかった。明日は休み。予定が朝から5個ほどある。きっとたのしいさ。ああ昨日洗濯しといて大正解。帰ってきて眠るだけの滞空時間の長い1週間になりそうだ。空飛ぶ週末に思いを馳せる月曜日。

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