12月について

再販されたハイロウズのロブスターのアナログにはじめて針を落としながら書く。砂肝の煮込みをつまみながら。あんま音良くないが、なんか4曲目から音良くなってきた気がする。外は強い風が吹いている。

12月。振り返れば忙しく過ごしていた。


友人と共同で毎月の作品発表がはじまった。

クロマニヨンズの新譜が出た。配信限定ライブもめちゃくちゃよかった。

SECHIは、フルアルバム録音に向けて今年はコンスタントにスタジオに入り続けてきた。今月ようやく全曲が整った。スリーピースになって1年。スリーピースのロマンと限界はいつだって隣り合わせだ。それをこれからも突き詰めていきたい。3人で演奏してる時間も過ごしてる時間も好きだ。

僕のレテパシーズの加入が発表された。長い記事をこのノートにも書いた。スタジオごとに手ごたえがあり、自分がバンドの一部になっていく感じも徐々に。直近のスタジオではバンドでも数年ぶりとなる新曲を合わせた。数々の名・旧曲たちを演奏してきたバンドだが、偶然にも自分が入ったタイミングでこれからは数々の新曲を作っていくことになる。どんなふうになるんだろう。

中旬。こんな時世ではあるけど、札幌LOGの周年を祝うべく赤と青で1年ぶりのライブ。赤のテレキャスは拗ねてたけど相変わらずいい音で鳴ってくれた。北24条スターライトの、YAMAHAのよくあるアレのアンプのたくさんツマミあるバージョンのやつ、よかったな。ひさしぶりに赤と青が鳴ってることに4人のあらゆる細胞が興奮してたライブだった。新曲もカッコよくやれたし本当に上出来。
それともう1本。LOGで、水汲詩人とのツーマン。赤と青のふたり、それ以前に全然違う畑から来た同士のツーマン。何年も前に意識しあって共演したみたいなのを、またやりたかった。なによりお互いがお互いの新曲を聴きたいという純粋な気持ちもおおいにあった。蓋をあければ、水汲はさすがの、練り上げてきたドラマ。仕上げてきた感じが嫌でもわかる。かつて2人で作りきらなかった曲を自分で作った最高のトラックで聴けるうれしさもあり、こりゃすごいのやってくれたなと震える。こちらは直近の新曲を連発して硬さもあり、勝てねえような気がしかけたが、見映えは悪くなかったみたいでほっとした。懐かしい顔が嬉しい言葉をいくつもくれた。
期待に応えて雪はしんしん降った。家族の顔をひさしぶりに見れてよかった。いつだって故郷に帰る意味はあり続ける。そして友達のおかげで、なにかを持ち帰ることができる。

クリスマスには寂しくならないように贅沢なカレーをつくった。完璧だった。

26日には、ひかりのうまで小形とのツーマン。やっとツーマンやれた。小形は東京来てから作った順番に歌っていた。どんな時にどんな心の隙間に彼の歌や存在があったかを思い出された。僕は札幌でつけた自信や勢いを演奏に出すことができたと思う。2年前お互いに作ったお互いの歌も2人で演奏できた。いい日になったんじゃないかな。年が明けてもまた、ライブをしようと思う。

最後のライブも終わり、スタジオの予定もなく、年末年始の休みもないアルバイトだけが残っている。来年はきっとぜんぜんちがう過ごし方をするだろう。せっかくの12月なのにって寂しくなっちゃう瞬間もある。でも、ひとりぼっちで過ごせる年の暮れと明けは人生でどれくらいあるだろう。美味しいものを作って食べて過ごしていこう。

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