どうして食らいついてゆく

年末感はけっこう心地よい。クリスマスも過ぎて。すぐに年が明ける。正月気分もきっと数日経てば、なかったことみたいにいつもの日常に戻っていく。道ゆく人とは生活も人生も交わらないのに、暦や季節は同じように共有してる。いつも休憩で外に出る16時の夕焼けを楽しみにしてる。これから陽が長くなってくる。家を目指しながら線路沿いの空が焼けるのを早く見たい。そのときまで、このままでいいだろうか。もっとちがうことをして暮らしてみたい。陽を浴びるような、オルタネイティブなプラン、あったほうがいい。

明日は真黒毛ぼっくすの年末ライブに参加。今年はSECHIも始まったしベースをたくさん弾いた。人前ではベースを弾くほうがずっと多かった一年になった。

自分が生み出していない音楽に不慣れな楽器で音を重ねることはむずかしい。わからないことも多い。どうしても僕のいちばんやりたいことは自分の作った歌を演奏することだ。いつも実感する。僕は損得で音楽をやってるのかとか自分の身勝手な欲や期待を自覚して曇った気持ちになったりする。僕が信じてるのは、自分に出せない声や選べない言葉になにか添えることができたうれしさだ。その音楽が好きだから、やりたいだけだ。僕ができることはまだ少ないが僕だからできることがきっとある。じっとしていたくない。できるだけ音を鳴らしていたい。音の中にいたいと思う。食らいつきたい。感動したい。誰かに会いたい。だから部屋を出る。

昨夜は元ルームメイトと一の湯に行った。今年の銭湯納めかな。すこし贅沢に飲酒して舟戸荘のホットカーペットで雑魚寝した。朝起きて着替えに自分の部屋に戻りながら、自分で作った歌を口ずさんだ。この季節ではめずらしく雲が多めの空で、雲は朝日の色をうけていて寒さが心地よかった。


ロックンロールの好きなところは心が晴れるところ。明日の会場は、晴れたら空に豆まいて。

思えば、今年のハイライトはちゃんとある。楽しいこと、たくさんあった。これでいいんだよな。

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