揺れて動く

いつもどおりを、次第にとりもどしてゆくところ。僕の新しい生活リズムものらりくらりとはじまってる。いくぶんか参っても解放されてすぐのビールと宵ごとのたのしみでどうにでもやれている。今いるこの街の友たちの元気な顔をみるだけで生きるのは最高なんだ。心底そう思った。あついシャワーを浴びて、部屋の電気をいつもどおりに消してベッドに寝て目を閉じる。気がつきにくい尊さを感じてそれだけでは満たされる僕たちではない。灯りをともして知らない道をゆく。こんなときにおもう。

謎に包まれているからといってたくさんの想像が浮かぶわけではない。想像できない。宇宙。僕の中でどんどん広がって心臓が鈍くふくらむ。スピードよりも収縮と膨張をつよく実感する。宇宙よりは近い。すっと遠くを見てるあの目も至近距離なら吸いこまれそうになるんだろう。僕はどうやってその目の前にあらわれようか。

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