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【#20】ソシャゲを遊べない悲しみはもっと共有されて良い【f_Y.A.(today)】

「ソシャゲ」と呼ばれるビデオゲームの形態がある。明確な定義は定かではないが、主にスマートフォン向けのゲームである。他のゲームの形態と大きく違う点は「ガチャ」や「スタミナ」といった要素が実装されている点である。

ソシャゲはこれまでにも批判されてきた歴史がある。例えば、ガチャで出てくるキャラは当たり前のようにランダムなので、そのキャラと出会う設定を濃密に設計できない。そもそもユーザーによって連れている仲間が違うので、なかなか仲間を起点としたストーリーを制作しづらい。スタミナの回復を待つことで、プレイヤーの時間が常にゲームに向いてしまうなど様々だ。

そもそもサービスが終了してしまったら2度とそのゲームは遊べないのだ。巨額のお金を突っ込んでも、サービス終了したら終わり。運営にも費用がかかるため、多くのゲームはそれほど長い時間運営されない。

いまだにPS2のゲームは、BookOFFで買ってきて、ハードがあれば簡単に動いてくれる。ところが、それより後に出たソシャゲで終了してしまったものは2度と動くことがない。

この点などを踏まえると、別にソシャゲなんてやらなきゃいいじゃんという答えが返ってきそうだが、そう単純な話ではない。

遊びたいけど、遊ぶにはあまりにも面白くないのが問題なのである。例えば僕は、「オクトパストラベラー(スクエニ)」や「ディズニー」といったキャラクターコンテンツが大好きである。これらのゲームが出るのであれば、ストーリーを体験してみたいと思うし、ゲーム体験の中でBGMを聞いてみたいと思っている。

ところがだ、オクトパストラベラーは大陸の覇者を配信し、ディズニーのキングダムハーツも一部ソシャゲを出し、ツイステッドワンダーランドに至ってはソシャゲのみの展開である。

これが大変悲しい。これらのストーリーを体験するためには何が楽しいのか本当に分からない作業を延々とやらされる上、レベルが足りなかったらさらにつまらない作業を課されるか、課金を求められるのである。

ソシャゲが儲かるのは分かる。AAAタイトルであってもなかなか売り上げを伸ばすことが難しい昨今において、それを進めたいのも分かる。人々のゲームのプレイスタイルがカジュアルとハードコアに大きく2分していて、前者が圧倒的に多いのも分かる。そもそも、ソシャゲでないと普通のゲームは難しすぎて遊べないという人がそれなりの数いるのも分かる。その他、ありとあらゆる要因で経営的には遥かにソシャゲを作った方が合理的であるということも分かる。

でも、あまりにも辛い。僕はそれらのIPがかなり好きだからだ。かなり好きなら作業を耐え忍べと言われるかもしれないが、ゲームで我慢するのは僕にはできない。

もう2度と人にプレイされることのない作品たちは、一体今頃何を思っているのだろうか..

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