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【ヒュージ・リーダーズ】「土地って何枚くらいデッキに入れるべきですか?」

TL;DR

19-20枚くらいでなるべく色マナが出るように、あとなるべく2マナ以上出る土地を採用するといいよ

はじめに

主に土地やマナに関係する事項に着目すると、ヒュージ・リーダーズと通常のEDHで比較したとき、以下の点が大きく異なる。

  • デッキ枚数。EDHは共闘や背景、相棒などを考慮しない場合は99枚、通常の構築では60枚、ヒュージ・リーダーズは49枚である。

  • 統率領域にある4枚の拠点(《荒地》)によって、序盤のマナ・スクリューを確実に回避できる。

  • ほとんどのカードは、唱えるために5マナ以上を必要とする。

    • そのため、マナ加速を行わない場合は初動が確実に遅れる。

    • 固有色に緑を含まない統率者を指定している場合、採用できるマナ加速の幅が狭まる。

これらの違いを考慮せずに採用する土地の枚数やマナシンボルの割合を決めると、「ずっと5マナで止まってる」「マナ拘束が強いカードが手札に溜まってしまった」といった事象につながってしまう。
この記事は、そういった悲しい事態に陥ることが減るような指針となる情報を提供するために作成した。

40パーセント

他のフォーマットに目を向けてみると、デッキのおおむね2/5が土地になっていることが多い。何せ、公式でも40%を目安に土地を入れるといいと言っている。
50枚の40%は20なので、大体それくらい入れればいい、ということはわかる。また、困ったら統率領域の《荒地》を用いればいいのだから、1枚くらい少なくても多少はなんとかなるだろう。また、アンタップインの土地が欲しいタイミングに《荒地》を利用できることもあるため、タップインの土地を採用する忌避感が他のフォーマットより格段に少ない。

しかし、本当にそれだけでよいのだろうか?

The first bullet

あなたのデッキは一番最初にどのカードから唱えたいか、明確に構築されているだろうか。このフォーマットはデッキが約50枚であるために、他のフォーマットと比較したときに再現性が非常に高い。多人数戦故のマリガン・ルールも相まって、それなりに理想に近い初手でゲームを始められるのではないだろうか。
だからこそ、最初にどのカードを唱えたいのかを明確にすべきである。それが決まったなら、そのカードを常識的な範囲で可能な限り早いターンに使用するために必要なマナの組み合わせを生み出せるようにするための土地の枚数や色の比率について検討するとよい。この点を考慮すると、無色マナしか生み出せない土地はマナ加速目的であっても時と場合によっては採用を控えたほうが良いケースも存在することを理解してもらえることだろう。

"マナ加速ができる土地"

冒頭で「マナ加速を行わない場合は初動が確実に遅れる。」と伝えた通り、このフォーマットを遊んだことがあるプレイヤーであればマナ加速の重要性を痛感していることと思われる。固有色に緑を含む統率者を指定している場合は豊富なマナ加速が用意されているが、たとえそうでなくてもマナ加速できるカードは多種多様に存在する。ここではその中でも土地にフォーカスを当て、代表的なマナ加速ができる土地を挙げる(他にもいろいろ存在するが……)。

《溺墓の寺院》

ほとんどのデッキで採用できるマナ加速である。手札から土地をプレイせず統率領域にある《荒地》をプレイすることで、手札上限をオーバーさせて《溺墓の寺院》を捨てて能力を起動することで土地を1枚多く配置することが出来る、というテクニックが知られているが、この土地には大きな弱点として無色マナしか出ないという点が挙げられる。
確かにマナ加速は重要なのだが、加速しても無色マナしか出ずに何も唱えられずにターンを回すだけだと非常にもったいない。採用するにあたっては、決して何も考えずに採用するのではなく、是非デッキ内のマナ拘束の強さと相談してほしい。
なお対策としては、戦場から出るマナの数を増やしながら手札枚数を維持できるバウンスランドを採用したり、《睡蓮の原野》などのコストに用いたりするなどが挙げられる。

《古えの墳墓》

何も考えずに無色2マナを生成できる。しかし、ヒュージ・リーダーズでは初期ライフが25しかないために、割と早期にライフが危険域に達する点については注意すべきである。こちらも無色マナしか生み出せない。

《邪神の寺院》

統率領域に《荒地》が4枚置かれているため、この土地からマナが出せないということは再序盤以外では起こりづらい。こちらも無色マナしか生み出せない。逆に言えば、再序盤でマナが出ないことが致命的になるケースが存在する(《無限地帯》が起動できない、手札にある魂力を持つカードを使用できない、等)

《地形形成装置》

基本土地限定ではあるが、手札から土地を戦場に出すことができる。基本土地の採用枚数を増やしやすい単色の統率者であれば是非採用したい。

《演劇の舞台》

バウンスランドなどの2マナ以上生み出す土地をコピーすることでマナ加速ができる。自身の《睡蓮の原野》であればそれもコピーできる。《ヴェズーヴァ》と違い、戦場に出た時の能力が誘発しないことがポイント。

サクリファイスランド

タップすると1マナ、タップして生け贄に捧げると2マナ生み出す土地。単色2マナを生み出すサイクルと、友好色を1マナずつ生み出すサイクルがあり、いずれもタップインである。また、無色マナしか出ないがアンタップインである《水晶鉱脈》も存在する。
一時的な加速が要求されるデッキで重宝される。

枯渇ランド

2回限定で単色2マナを生み出す土地。前述のサクリファイスランドとは異なり、2回加速できる代わりに1マナだけ生み出すモードを持たない。こちらも一時的な加速が要求されるデッキで重宝される。

《無限地帯》《クローサの境界》

2マナと自身のタップ+生け贄で、ライブラリーから土地を2枚サーチし、戦場に出すことができる土地。《無限地帯》は同じタイプを持つ基本土地、《クローサの境界》は森カードと平地カードを探すことが出来る。ここでも緑の恩恵が……。

《生けるものの洞窟》

変異で唱えられる土地。一応、マナ加速が可能である。再序盤は戦闘要員として、適当なタイミングで表になって、といった運用が可能。

おさらい

  • 土地の枚数は基本的に19-20枚程度。

    • 土地の枚数が戦術に組み込まれるデッキはこの限りではない。筆者が構築している《アルケヴィオスの神託者、ジャズィ》では採用されている土地の枚数が24枚と多めである(理由は記事を参照)。

  • 他の構築ルールと同じではあるが、デッキ内のマナシンボルの数には注意しなくてはならない。無色土地を採用しすぎると何の呪文も唱えられないまま負けるなんてことにも。

  • 慣れないうちは固有色に緑を含む統率者を推奨する。色拘束やマナ加速といった問題を容易に解決可能なカードが多数存在する。




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