「現場ですぐに使える!魅力品質のつくり込み方~狩野モデルを用いた新しい手法~」に参加して

先日、以下の講義に参加してきました。
※講義の振り返りではなく、講義を経て自分なりに考えた内容になっています。

現場ですぐに使える!魅力品質のつくり込み方~狩野モデルを用いた新しい手法~
https://www.kcc.knowledgewing.com/icm/srv/course-application/init-detail?cd=FLM&pcd=FLMC&cscd=UAF84L
※リンク先は講座の申込ページなので無効になる場合があるかも知れません
※講義資料の転記は、事前に講義をされた方から了承を頂いています。

内容としては、デザイン思考を実現する1つのツールとして、狩野モデルをベースにアレンジしたKANOマトリクスで製品・サービス自体を評価し、品質特性の視点でサービスを磨き上げていくツールの体験になります。
ここで言う「品質」とは、「市場(実ユーザー)の要求と仕様(=サービス自体、機能)のギャップが小さいこと」を「品質」とよんでいています。
そして、このギャップを埋めるためのツールが、「品質特性」になります。

前段であるKANOマトリクス自体についても、私自身は非常にためになったので、別のnoteにまとめました。
https://note.com/y_thinking_note/n/nd9ee6c75e51d


私自身、デザイン思考の他の講義を受けたことはなく、デザイン思考自体、ツール自体は勉強中に身です。
そのためあまり大きな事は言えないですが、今までの業務経験から得られた考えとしては、世の中としては潜在的に本質的に、市場が求めていること、顧客が求めていることを掘り下げ見つけることが重要であり、それを手助けするツールがデザイン思考であると捉えています。

その上で、今回受講した品質特性のツールは、利用時の品質、製品の品質を明示的に分け、それぞれの品質としての要求事項、製品目標、検証計画を必ずセットで行うツールであり、ツールとしての論理の組み立て方が私の今までの業務経験の感覚に近く、非常に納得感があり、かつ利用したくなるツールでした。
利用時の品質、製品時の品質は、ISOの以下を軸にしているため、その点も網羅性に納得感があります。

ISO「システム及びソフトウェア品質の見える化、確保及び向上のためのガイド
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/softseibi/metrics/product_metrics.pdf


よく、製品やサービスを生み出す場合、プロジェクトが進む、時間が経つにつれてサービスや製品の軸は振れがちですが、事前に目標を決め、そして、その目標を検証するための検証計画も決めた上で実際に製造を行うことで、振り返りをしやすい状況を作ります。さらに、これらの工程を事前に実施しておくことで、製造前に抜け漏れ防ぐことに寄与し、可能な限り事前に品質を上げられるという点で非常に有効だと考えています。

一方で、やってみないとわからない、進めてみないとわからないからこれらの工程が不要だという考えも当然あると思います。
ただ、そのように検証計画が本当に立てられない場合もあるかもしれませんが、本当に立てられない内容であるという掘り下げをしきれているのかというのが大事だと考えています。

何事もそのツールのやり方、仕組みに依存してしまう事は危険です。大事なのは、なぜそのやり方、仕組みをやるべきなのかを理解して、状況に応じてその使い方やルールを変えることであり、それこそが、冒頭でも述べた常に本質を見失わないということにも繋がってくると考えています。

また、この講義では、品質特性(要求の明示化、目標の定義、検証計画の定義)を利用した製品の開発と市場への提供と、市場からのフィードバックを得てから、再度、品質特性を実施し直すサイクルを可能な限り短期間で回すことも推奨しています。
これは、昨今システム開発で言われるアジャイルの考えが求められている状況と一致しています。

世の中がこれだけ短期間で大きく変化する状況になった今、短期間でフィードバックを得て、それを、製品に反映することは非常に重要であることは間違いありません。ただ、そのサイクルをただ繰り返すのではなく、如何に有効なサイクルを繰り返すことができるかが重要だと考えます。

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