見出し画像

【映像】ウルトラQと小人プロレス

ウルトラQが最初にテレビ放送されたのは1966年です。それから55年経った今でも総天然色デジタルリマスターバージョンをはじめ、オリジナルのモノクロ版も色あせることなく(洒落ではないです)、それ違法です、も含めて多くのメディアで流されています。その中のひとつ、ガラモンの逆襲を観ました。そこで、ガラモン役として高橋稔さんのお名前が出ていることに気付いたのです。

画像1

最近スターウォーズのR2D2役の人が話題になっていましたが、ウルトラシリーズで怪獣の中身の役者さんの名前が大きく出ていたとは意外でした。怪獣に中の人などいないが原則でしょうから。スーツアクターって呼べばいいのですね。

この高橋さんについて少し調べてみると、最初にガラモンが登場する回では高橋実さんとクレジットされていたようです。実も稔も「みのるさん」ですから同じ人でしょう。

高橋さんは、小人俳優で身長は100cm強。ガラモン登場の回でダム破壊のシーンやガラダマからガラモンが誕生するシーンでセットを大きく出来ないので、怪獣を小さくせざるを得ず、高橋さんに白羽の矢が立ったそうです。ちなみに第二候補はミニラに入ったマーチャンさんで、ピグモンの時は小学生が入ったそうですが、ヌイグルミの足を20cm程伸ばしたようですね。

先に小人俳優とあっさり書きましたが、高橋さんは小人症で、ガラモンの採寸データによると、身長115cmで、この身体から発せられるコミカルな動きがガラモンの魅力だったことは間違いないでしょう。

画像2

さて、この投稿は、わたくし三枝芳彦が2016年にFacebookに投稿したものに加筆修正していますが、この先に続く以下の部分は、短絡的に書き過ぎたきらいがあったので、まさに修正したいと思います。その部分を当時のままコピペしますと以下の通りです。

昔は「小人プロレス」という興業があって、子供の頃はテレビで大変楽しく見ましたが、なぜか「小人症への差別」という声が上がり、テレビでは流せなくなってしまいました。せっかく小人症の人たちが自らの肉体の特徴を生かして自立して儲ける道を見つけたのに、それを取り上げるなんて、差別と闘うとかお題目を掲げてた市民団体には酷い人たちがいたものです。(コピペ以上)

つまり、昔は小人プロレスという興業がありテレビでも流されていた→小人症差別だという声がテレビ局に寄せられるようになった→テレビ局が中継を止め、小人プロレスは衰退した→小人症の人たちが獲得した仕事を取り上げることになってしまった、という流れを少しも疑っていなかったのですが、物事はそのように単純なものではなかったようです。

画像3

少し下のリンクのブログに「若月(仮)さん」が書かれていることが正解に近いと思います。ずるい書き方をすればわたしくしの2016年の見解も半分ぐらいは正解だったのかもしれませんが。

テレビ局に小人症差別の抗議が寄せられてテレビ局が自主規制したことは事実だったようですが、その後も小人プロレスの興行自体は続けられていたらしく、女子プロレスと組んで大いに人気を博しています。ただ、小人プロレスの前座として行われていた女子プロレスの人気が出過ぎて、女子プロレスが終わったら帰ってしまうお客さんも出始めるという状況も小人プロレスが衰退した理由のひとつだったようです。

さらに、小人プロレスラーの身体上の二次障害と呼ぶような障害で、失明したり車いす生活になってしまう人もいて、体を壊す選手が続出したことから、運営側も興行に腰が引けていった要因もあったらしいです。

小人プロレスに詳しい「若月(仮)」さんのブログ
小人プロレスの現在は?差別として人権団体消されたはデマ?ドリフ出演についても! (newsnachricht.net)

今でも小人プロレスの興行は細々と続いているという話やYOUTUBEでも人気が高まっているという話もありますから、地上波テレビ以外の自由なメディアが増えてきたことが、小人プロレスの未来に光をあてることになるといいと思いますね。また、シンプルな結論めいたことを書いてしまいましたが。

2016年8月29日三枝芳彦のFacebook投稿文を加筆修正


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?