4/10の気づき(千葉県選手権大会)

おはこんばんちは。

前記事の続きです。4/9の大やらかしの選考記録会で学んだことを生かしての、県選手権大会でした。
実は社会人になってから1度も大会というものに参加したことがありませんでした。年齢が全く違う人が集まる場において自分の実力を発揮することができるか。最終選考会を1週間後に控えた今、そのことを試すには絶好の機会だと思い出場を決意しました。
競技は4射。上位5名まで入賞できますが、私が参加した有段者の部は120名近い選手がいたので4射皆中しなければ入賞は難しいと考えていました。前日が散々な調子だった私は、皆中よりも教わったことを緊張感の高いこの場でやりきることを目標にしました。やりきることができれば的に中るでしょうし、できなければ外すだけです。「正射必中」という言葉が私は大好きです。正しく弓を引けば必ず中る、という考え方ですが、これを忘却し己の欲に負けて当て射に走る者を、私は愚かであるとすら思います。審査のときと試合のときで弓の引き方を変える知り合いを見て、なんて非合理的な練習なんだろうと常々感じていたことを今も思い出します。自分の引き方を自在に変えられる器用な方ならそれもよいでしょうが、生憎私は非常に不器用ですので「正射」を追い求めることにしています。今回考える私の「正射」は、前日教わった弓手肩を下げ下筋を使った引き方です。
いざ大会が始まるとあっという間です。ドライブスルー方式と言われているそうですが、自分の出番の数十分に受付し、敗退が決まれば即帰宅という流れで進行していたためです。
自分の出番が回ってきました。一射目。緊張していました。大会には学生の頃数えられないほど参加してきましたが、やはり何度出場しても緊張はするものです。矢は的の中心から4時の方向へややズレて的中。一安心です。二射目。脚がガタガタと震えます。いくら踏ん張っても震えは酷くなる一方です。こういうときは大抵重心が前に行きすぎています。胴作りに気をつけて…的中。8時方向にギリギリ中りました。危ない。三射目。慣れが出てきたためか、身体に充実感が。しかし油断してはいけません。これで何度失敗してきたかわかりませんので、気を引き締めます。的中です。的の12時方向へ入りました。矢飛びも良好です。いよいよ4射目。これまでで1番の緊張です。脚も手先も震えてしまっています。しかし当てに走らずひたすら弓手肩を下げ、下筋でじっくりと押すのみ……。気がつくと矢は的の3時方向へ。的中、皆中です。頭の中で拍手が湧き上がります。やった、できた…!歓喜の一瞬です。
退場すると教えをくださった会長の姿が。「やったな!」という一言で安堵のため息がこぼれました。決して100点とは言えずまだまだ矢所も定まりませんが、ギリギリ及第点と言って良い出来だったと思います。自分の考えていたことが間違ってなかったのだと確信できた滅多にない貴重な機会でした。
無事決勝に進んだ私はその後、射詰め競射、遠近競射を経て2位という結果で大会を終えました。これだけの結果を出せたのは偏に会長をはじめ、先生方、生活を支えてくれる家族、恋人、友人のおかげです。私は感謝とともにさらに良い結果を出し続けていきたいと思いました。この場を借りて御礼申し上げます。引き続きよろしくお願いします、という気持ちでこれからも精進します。
試合の前で射を変えるというのはかなり勇気のいることです。今までの引き方が体に馴染んでしまっているため、中るか不安だからです。しかしそういって前の射に固執するといつまでも射は改善されていきません。自分の弓道における最終目標を常に意識して、(言い方は悪いですが)ときには勝ちを捨てる覚悟を持って改造する必要があります。最後に目標を達成できさえすればそれでいいのだと思います。このことはお世話になっている教士七段の先生にも強く伝えていただいたことです。
私の最終目標は実力でいただける最高位、教士八段取得です。そのためには千葉県選手権大会はおろか、国体優勝すら通過点にすぎません。そう考えると何も恐れず自分の射を突き詰めていけそうな気がしてきます。学生の頃には抱いていなかった自分の信念のようなものが社会人になって多く抱くことができて、毎週のように成長を感じます。
来週はどんなことを学べるでしょうか。楽しみです。

4/9(土)
近的 6中/20射
遠的 94点(14中/20射)
練習合計 68中/109射

4/10(日)
大会 7中/7射
練習合計 23中/54射

ちなみに、副賞としていただいたお菓子はお付き合いさせていただいている彼女に誕生日プレゼントの1つとして差し上げました。シェアしてもらって美味しくいただきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?