答えは全て自分の中にある
皆さん、明けましておめでとうございます!
あっという間に2020年。
一月が終わってしまう前に、2019年を振り返りたいと思います。
2019年。
本当に色々なことがあり、人生で一番濃い一年だったな〜と思いますが、とことん自分自身と向き合った一年だったなと感じます。
ここまで自分自身と向き合ったことは無いと言えるくらいの一年だったので、今までの自分は「自分自身と向き合う」ということが出来ていなかったんだなと痛感しました。
なぜ、私は自分自身と向き合えるようになったのか。
きっかけは1〜2年前、W杯に向けての取材の時でした。
「目標は世界一」ってなに?
記者さん
「最後に今後の目標を教えて下さい」
どんな時でも、取材の最後に必ず聞かれる問い。
私
「2019年のW杯、2020年の東京五輪で優勝することです。」
と、自分の目標はこれだ!と自信を持って答えていました。
(今思うと、何かの定型文かよおい笑と思います。)
ある日の取材、最後の問いはいつもと変わらず「今後の目標は?」
.........W杯優勝とか五輪優勝みたいな答えを待ってるのかな?
と、取材を重ねるごとに感じていたので、それに逆らうかのように
私
「日々成長していくことです」
と答えました。
記者さん
「W杯優勝とか、五輪優勝とか、そういうのもらっても良いですか?」
この時に、自分が自信を持って答えていた「世界一」という目標は、自分で決めた目標では無く、周りに決められた目標なんだと気付きました。
「世界一」という目標に違和感を感じながら答える事に気持ち悪さを感じ、自分の目標は何か?という答えが出るまで、自分自身と向き合いました。
(ただ、必ず伝えておきたいのは...
テレビ取材の方々や、新聞記者さんなど、私や日テレベレーザ、また代表での活動を日々全国や海外を飛び回り、多くの方々に情報を発信して下さる皆様には感謝しかありません!いつもありがとうございます!)
今回は、とことん自分自身と向き合った2つの出来事を紹介したいと思います!
仕事って何だろう?
自分自身と向き合った大きな出来事の1つめ、それはキャリア選択です。
現在のなでしこリーガーは、
①プロ
(サッカーをすることでお金を稼ぎ、生活をしている選手)
②スポンサー企業で仕事をしながらサッカー
(サッカーをすることでお金は貰わず、仕事をしてお金を稼ぎ、生活をしている選手)
③大学(高校)に通いながらサッカー
(お金は一切稼がずに午前中から夕方にかけて授業を受け、その後に練習へ)
...何ならお金かかってる。←1年前の自分はココ。
大きく分けてこの3つに分けられます。
私が高校生・大学生の時にベレーザでプレーをしている時は、①の「プロ」の選手はほとんどおらず、②の「スポンサーで仕事をしながらサッカー」をしている選手がほとんどでした。
そんな先輩の方々を見て、私は、
「仕事をやりたくてやってるのかな?」
と疑問を抱くようになり、仕事とは何か?という問いを持ち続け、自分のキャリア選択へと進んでいきました。
しかし、問いだけを持ち続け、自分の答えを導き出せないまま。
「やりたい事を仕事に出来てるのかな?」
「自分がやっても生み出されるものは同じ?」
こういう疑問だけが膨らんでいきます。
でも、これだけ疑問を持つなら自分の価値観が表れているかもしれない。
ここで「なぜ?」で掘り下げていきます。
掘り下げた結果出てきたのが、以下。
自分が描く仕事像は、自分のやりたいことと、自分にしか出来ないことの掛け合わせなんだと気付くことが出来ました。
では、それが実現できるのはどこか。
それが、今の株式会社Criacaoです。
(今回、出会った経緯は省略させて頂きます。)
大学の周りの同年代の子達の”仕事”への捉え方が様々で、それが刺激になったことは間違いありません。
それぞれの選択を生き生きした表情で語る姿を見て、一人一人の選択が正しいか間違いかでは無く、その人の大事にしている価値観を軸に判断しているかどうか、幸せになるための一歩になっているかどうかが重要であるということにも気付けました。
ここで何を言いたいかというと、自分自身と向き合い、内側に隠れた答えを探すことの大切さはもちろん、とても田舎で、たまに豚小屋の臭いがするキャンパスだけど、慶應義塾大学のSFCはオススメだよ。ということです(笑)
これで世界に勝てるのかな?
自分自身と向き合った大きな出来事の2つめ。
2019年6月。フランスのパリ。4年に1度の夢の舞台。
サッカー人生ではじめてのW杯が開幕しました。
Photo at "Parc des Princes"
(私は開幕戦の3日前に怪我をして、このピッチでプレーは出来ず...)
結果は、アメリカの圧倒的優勝。
彼女たちは2016年リオ五輪で8位に終わってから、国(協会)が莫大なお金をかけ、「女王として再び世界一に輝くため」の様々な面からのサポートを受け、この大会に向け約3年間、準備を重ねていました。
大会が始まる前から「優勝するのは私たち」という気迫。
まだ決勝進出が決まっていない段階での、「優勝をしてもホワイトハウスへは行かない」というRapinoe選手の言葉。
参考記事:https://www.today.com/news/president-trump-responds-megan-rapinoe-s-white-house-comment-t157168
彼女たちの強さは、ただ世界一になることではなく、世界一になることで何を成し遂げたいかが明確になっていたこと、そしてチーム全員が共通理解を持ち、プレーや世界一までのプロセスの中でそれを表現していたということ。
今だから言えることだけど、「アメリカには勝てない」と思いました。
もちろん、試合で対戦する時には全力で勝ちに行きますが...
なんかこう...試合の勝敗以上に、国を代表するアスリートとしての敗北感を突きつけられました。
アメリカやヨーロッパの選手達は、サッカー選手としての評価をされ、給与を払われ、世界最高峰の技術が揃った環境でトレーニングをしている。
それに対して自分(たち)は、サッカー選手としての価値を「お金」という尺度で評価をされた事が無く、欧米と比較をすると環境が整っているとは言い難い環境でトレーニングをしている。
素晴らしい環境でサッカー(1つのもの)を突き詰めている彼女たちに対し、仕事をしながらもサッカーを突き詰めたい自分は勝てるのか?
自分が感じた敗北感が強すぎて、全ての矢印を外向きに、つまり環境のせいにしようとしていました。
「なぜ、自分は今の選択をしたのか?」
「今、自分に出来ることは何か?」
「自分にしか出来ないことは何か?」
これらを全て書き出し、出てきたことを「なぜ?」で更に掘り下げる。
とにかく自分に矢印を向けて、自分が成長するためには何が出来るのかを見つけ、それに全力を注ぐ。
敗北感を感じていたときの自分は、W杯での敗退(過去)を引きづり、勝てないんじゃないか?(未来)という思考になり、頭も身体も「今」に意識が無い状態でした。
過去や未来に意識を向けるのではなく、
「今」に意識を向ける。
皆さんは「今」に意識を向けることが出来てますか?
もちろん、自分が描きたい未来を想像することも必要だと思いますが、「今」に意識を向け続けること、それをひたすら積み上げていくことが大事なんだと感じました。
自分の幸せって何だろう?
この記事のタイトルにも書きましたが、
答えは全て自分の中にある。
周りの人や環境、文化が決めた目標や幸せに向かっていっても(それが自分の目標や幸せだと思い込んでいても)、必ず最後に気付きます。
皆さんの今年の目標は何ですか?
それはなぜですか?
そして...皆さんの幸せとは何ですか?
私は2020年、自分の幸せを追求することで、皆さんの幸せを増やして行く一年にしたいと思います!
「籾木はこういう事があって乗り越えて、そういう思いでサッカーをやってるんだ!」と知った上で私のプレーやちょっとした行動を見てもらい、そして応援して頂けたら嬉しいです。
最後まで読んで下さった皆さん、ありがとうございました^^