見出し画像

王者で居続けること、王者になること

私が社員として働いている株式会社Criacao。その会社が運営をするサッカークラブ Criacao Shinjuku が関東1部リーグにて、最後は11連勝という素晴らしい記録と共に優勝を飾りました。

画像3

このままJFLへ昇格!となれば嬉しいですが、そう簡単にはいかないのがサッカーの世界。これから各地域のリーグを制覇してきたチャンピオン達との戦い、そしてJFL下位チームとの戦いを制したチームのみがJFLへの昇格が認められます。(以下参照)

画像2

チームを発足させてから、世界一を目指して一番下のリーグからの挑戦。何度も所属するリーグで上位に食い込み、時には同じ場所でもがき、悔しさと喜びを繰り返して昇格を続けてきたCriacao Shinjuku。

語彙力が足りないのですが、本当に凄いな、と。でもCriacao Shinjukuの戦い方、勇姿を見ていると、凄いと感じると同じくらいに、言葉に出来ない何かモヤモヤのようなものが生まれました。

今回は私が感じたモヤモヤを、今までの自分のサッカー人生と、Criacao Shinjukuというクラブを紹介しながら明らかにし、一人でも多くの人にCriacaoという会社、クラブを知ってもらい、世の中に感動を創造し続ける仲間を増やせたらなという思いで書いていこうと思います。

----------

私は、日テレベレーザというチームでサッカー選手としてのキャリアを積んできました。恐らくこれを読んでくれている皆さんがご存じの通り、日本女子サッカー界の女王です。私がこのクラブの下部組織のメニーナに行きたいと思ったのも、すぐ側で当時のなでしこジャパンのメンバーが勢揃いのチームがトレーニングをしているからでした。

そんなトップチームで私がデビューをしたのは中学3年生。私は15歳の時から王者としてプレーをすることになりました。(もちろん当時は先輩についていくのが必死で、そんなことは考えたことがありませんでしたが)

私が高校生だった3年間は、なかなかリーグを制覇することが出来ず、王者として君臨し続けることは出来ていなかったものの、ベレーザというチームは、常に王者の座に居続けるチームという見方は変わっていませんでした。

なので、そこからの5年間はリーグ史上初の5連覇を成し遂げることになりますが、「どうしたら優勝出来るか?」「どうしたら勝てるか?」を考え王者に返り咲いたという道のりでは無く、勝つこととか、優勝することとか、目に見える結果を得るためにみんなで頑張ったのでは無く、「どうしたらもっと上手くなるか?」「どうしたらもっとサッカーを知れるか?」を突き詰めた結果、気付いたら勝っていたし、5連覇をしていました。

王者で居続ける難しさを、王者で居続けることに慢心せず、ただサッカーが上手くなりたいという思い、それを持った仲間とのトレーニングで乗り越えて来ました。

画像2

この'4'はリーグ、カップ、アジア、皇后杯の4冠

ただそんな王者で居続ける難しさを乗り越えられたのも、勝つことが当たり前、優勝することも当たり前。それ以上に上手く、強くなることが求められる組織に居たからこそ出来たことでしたが、あくまで私は、その環境に助けられていただけでした。そして、共に闘った仲間達に助けられていただけでした。「お前なんかしたの?」と聞かれると、「してないっす」と答えざるを得ません。

デビューをしてから約10年、私(のチーム)は何もしていないのに、ずっと王者で居続ける立場にいました。なので今アメリカ、スウェーデンでプレーをして、「どうやったらチームが強くなるのか?」「どうやったらチームが勝てるのか?」という問いに向き合わされたとき、自分の中からどうやって答えを出せば良いのか、正直分かりません。

私のサッカー人生を振り返ったときに、恐らく多くの人は獲得してきたタイトルの数を見て「すごっ!」と言ってくれるかもしれません。自分でも、「凄いな(笑)」と笑ってしまうときも正直あります。しかし、その反面、自分は何もする必要が無かったからこそ、何も出来なかった、何もしてこなかったという無力感を感じるのです。

それをベレーザでプレーしているときに気付きたかったけれど、以前Tweetをしたように、外に飛び出して初めて、自分を俯瞰することでやっと気付くことが出来ました。

でも、そんな最強なベレーザでさえ、Criacao Shinjukuが成し遂げた11連勝を経験したことはありません。リーグでの全18試合中、11試合に勝利しているということはあるかもしれませんが、王者のベレーザでさえ11試合連続で勝ち続けることは出来なかったのです。

ではなぜ、Criacao Shinjukuはそれを成し遂げることが出来たのか。なぜ、下がること無く、上がり続けることが出来ているのか。の前に、まずは株式会社Criacaoが、そしてCriacao Shinjukuがどんな組織なのかを紹介していきたいと思います。

株式会社Criacaoは「スポーツの価値を通じて、真の豊かさを創造し続ける存在でありたい。」を理念に掲げ、スポーツを通じて様々な事業を行っている会社です。正直、一言で説明をするのが難しいというのがCriacaoの特徴でもあるので、ここに来て急に雑になりますがHPをご覧下さい(笑)なので今回は、どんなことをやっている会社なのか?という紹介の仕方では無く、どういう存在なのか?という紹介の仕方で皆さんにお伝え出来ればと思います。

Criacaoは、希望を与えてくれる存在です。

現在の世の中は情報に溢れ混沌とし、時代の流れもめまぐるしいスピードで変わり続け、何が正解かが分からない中で(そもそも正解を探すべきなのか?)、私たちは自分のやりたいことでは無く、周りの目を気にして、相手が求めること、相手が求める姿、また世間が求めることや姿を気にして日々を過ごしている人が多いのでは無いかと思います。

しかしCriacaoはスポーツの価値、そして人と人とが繋がって生まれる価値を信じ、自分達が在りたい姿や成し遂げたい世界に向かって、自らが豊かさや感動を体現し、多くの人を巻き込んでいきます。

私はそんな姿を見て、「自分がやりたいことに向かって突き進んで良いんだ」、「無理だと自分で決めつけず、夢を語って良いんだ」と、忘れかけていたことを思い出すことができ、信じることが出来ました。

Criacaoという名の希望という明るい光が、私の人生の中に降り注いできました。

 

関東1部リーグ優勝、そして11連勝という道のりは決して簡単なものではありません。しかし、Criacao Shinjukuのメンバー誰もが、仕事とサッカーを両立していることを言い訳にせず、一つずつ目の前の仕事、勝負に対して真剣に向き合わって来たからこそ成し遂げられた結果だと私は思います。

きっと、目指していたもの、組織の判断基準などなどがベレーザとCriacaoで違っていたから、だから言葉に出来ないモヤモヤのようなものを感じたのかなと思います。

私がベレーザでプレーをしていた最後の3年間は、勝利や優勝は目指すものでは無く、あくまで自分達が成長したことを表す結果であるという姿勢が顕著に示された3年間だったと思います。
私たちが成し遂げたかったサッカーは、もちろん激しさ、アグレッシブさを求めますが、それ以上に'考え方'で相手よりも常に優位に立てているかが求められていました。なので、ベレーザがボールを持つ時間が長くなればなるほど、'死に物狂いで'とか、’必死に’とか、そう言った表現は当てはまらないものだったと思います。(相手がボールを取りに来る前にポジショニングで回避をするので、ぶつかり合うというシーンが他のチームと比較したときに減ってくるからということです。)

それに比べ、Criacaoの試合を観ていただくと'死に物狂いで'、’必死に’という言葉がしっくりと当てはまるような感覚になると思います。とにかく目の前の相手に負けない、自分に負けない、仲間を信じこの試合に絶対勝つんだという気持ちをプレー全面に出しています。

どちらが良い悪いという話では無いですが、どちらがより感動を生み、多くの人を巻き込めるかと言ったら、もしかしたら後者のCriacaoかもしれません。それは私が、彼らの戦い方を見て、共に戦いたいと思うからです。
もちろん、ベレーザの仲間とも戦いたいですし、ベレーザでも感動を生めると本気で思っています。たらればの話になりますが、初の女子ACLで優勝した後、クラブW杯が女子でも開催されていたら、と何度も思ってしまいます。きっとベレーザであれば、世界一になったとしても、その上を目指すんだろうなと思います。(その上ってどこやねんって感じですが)

結局、ここまで長々と文を書いてきてもモヤモヤを上手く説明出来た気がしません。ここまで読んで下さった皆さん、ごめんなさい。文才が足りませんね。頑張ります。

とにかく何が言いたいかと言うと、ベレーザもCriacaoも好きだし、どっちの戦い方も好きだし、サッカーも好きで、サッカーが生む感動がやっぱり大好きで。それを多くの人と共有出来たら嬉しいなと思います。

 

Criacao ShinjukuのJFL昇格をかけた戦いは、11月12日からスタートします。
地域CL特設サイトに詳細が記載されています。)

勝つ1600

皆さん、私たちと共に戦いませんか?


ここまで読んで下さった皆さん、本当にありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?