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SW!CH 4th / 楽曲を纏う

7/11 新衣装&新曲お披露目公演にて発表された株式会社ディスクユニオン発のアイドルユニット「SW!CH」の4th衣装です。
SW!CHファンで疑問に思っている方もいらっしゃるかと思いますが、noteで2nd衣装の記事のみ書いていません。これはデザインソースに書くべきではないと考えていることが多いためです。この事は衣装について1で少し触れています。
今回の4thもそれにあたるデザインソースが多いので、他衣装よりも説明は少なめになるかと思いますがご了承ください。その分今回採用した手法について経緯含め詳細に書かせて頂きます。
また普段PCから投稿しているのですが、今回諸事情ありiPhoneから投稿しています。iPhoneで打つのが苦手なので誤字脱字あるかと思います(毎回ある)がご了承ください。

お披露目ライブでのMCで衣装紹介があったのでTwitterの方に先行して少し書いているのでそれも拾いながら書きます。
今回は新曲に発表に合わせた衣装製作ですが、プロデューサーさんとの打ち合わせや、こちらの意向もあり、ダイレクトに新曲から衣装をイメージしたデザインにはしていません。その上で楽曲を纏う衣装表現を作りました。
衣装の中で新曲をデザインソースに持つのは透明生地、チュールで作られた部分だけです。それ以外の部分は仮想のSW!CH制服としてデザインしています。制服にあたる部分は書けることが少ない他、今回以降の衣装への媒体としての役割を担って貰っているため詳細を書くことは控えます。ちなみに今回媒介としての役割を担わせたことで3rdにも多少ながら同じ役割を持たせることができました。

楽曲を纏うことについて。今回、新たな試みとしてロバート・フック氏の素晴らしい発見の力を借りて新曲に含まれる音を自分自身をフィルターとして衣装の形に出力しています。またこの発見を初めて世に示したのはエルンスト・クラドニ氏でクラドニ氏の名前にちなんでクラドニ図形と名付けられています。

チュール部分のギャザーペプラムは7本ありそれぞれが違った曲線で縫い込まれています。この縫い位置は新曲「Shiny☆rain」のイントロ部分の音をツールを用いて分解、分解した音それぞれの周波数を測定し、その周波数をクラドニ図形として可視化、複数作成したクラドニ図形の中で一番綺麗な線を縫い込みのデザイン線として採用しています。
簡単に?言うと、ギャザーぺプラムの縫い位置、デザイン線は新曲が描いたデザイン線です。楽曲にデザイン協力してもらいました。これが今回の楽曲を纏うです。
実際に作成し採用したクラドニ図形はtwitterにUPしています。金属板が長方形なのはデザイン線を入れ込む部分が横長の形なので、その尺に足りる線を採取できるようにするためです。

そもそも何故このような手法を採用したのかと言いますと、製作者である自分がイメージするものはどう説明しても自分のイメージです。
もちろん客観的に−、整合性のある-、という点については熟考しています。しかし自分が抱いたイメージであることには変わりないです。
説明の上限は制作者になりますし、ニュアンス的な言い方が多くなります。これらイメージやニュアンスによって生み出された形は鑑賞者により違った解釈を生むことがあります。これはマイナスポイントではなくて、むしろニュアンス的な表現が持つ解釈の自由度は重要です。

今回はその自由度ではなく、デザイン線を個人が持つイメージやニュアンスに準拠しない物が持つ力、規則を拝借して作成することで造形言語としての解釈の一般化、今回だと説明後の解釈の種類を一つに絞ることを目的としています。
クラドニ図形を初めて知った方には少し分かりにくいかと思いますが、クラドニ図形を理解していただければ、このデザイン線への解釈はほぼ全員同じなのでは?と思っています。
疑問があるとすれば、一般化を目指した結果クラドニ図形に行き着いたのか、だと思います。これは元々クラドニ図形を知っていて、その上での言葉遊び的な連想ゲームでもあります。
楽曲を纏わせたい→楽曲を可視化、線化したい→クラドニ図形
クラドニ図形は音を出す装置や、振動板の素材、サイズによっても変化するものなので試み、という書き方をさせて頂いています。
個人で用意できる機材では限界があることも今回分かったのでいつか、しっかりとした設備がある場所で制作したいな、、と思っています。

また、このクラドニ図形を用いた音の可視化をデザイン線として採用する手法に関してですが、今後の衣装でも機会があれば採用していく予定です。これは衣装制作のための造形言語であり、デザイン要素の一種であって、他の衣装デザインに対する考えやディテール達と変わらない物と考えています。

余談ですがSW!CHでギャザーぺプラムを初めて採用しています。これは音の波形をイメージしてのものだったりします。



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