見出し画像

いまそこにある田舎生活の危機

※スマホとタブレットから編集しているためTweet埋め込みや外部リンクなどの一部機能が意図どおりに表示されていません。noteの仕様研究中につき、後日改善予定です。

どうもこんにちは、ゆきち先生です。

もうすぐ暫定田舎生活1ヶ月ですが、正直すでに都会に帰りたさあります。やっぱり大阪市内の自宅とその周囲の住環境が、日々の積み重ねにより私とその家族に最適化されているからなのでしょうね、、、

そういう点で生家というのは両親に最適化されており(兄夫婦同居だが部屋は2階でリビング機能も完全分離なので)、なんというか、こういっちゃアレだが、おやつのチョイスから漏れいずるTV音声の内容にまで、「老い先の短さ」が強制的に共有されている印象が拭えない今日この頃です。自身の健康志向や未来志向に逆に気づかされるとでもいいましょうか。気づいたら自分のためだけに干し芋を取り寄せて、TVじゃなくiPadでTVer観てる。
これは部屋ごとの密閉性がマンションとは異なるという、家屋の構造の物理的問題でもあるんですけどね。

今回初めて発見した田舎暮らしの切実な問題

https://twitter.com/y_kie/status/998944549761241089?s=19

さて本題。昨今の話題に絡めて、コミュニティ論や家族論をぶちたいと下書き準備など進めていたのだけど、それを差し置いて、至急の対策に迫られる、ある現象にぶち当たった。
これまでの帰省で季節や期間の関係でほぼ気づいていなかったことは奇跡だったのかもしれない。

蚊がヤバい。ヤバいすぎるよマジで。
ストレス源としてかなりヤバい。適切な対策をしないと、毎晩じりじりSAN値削られる。
おそらく都会の通勤時の満員電車並みのストレッサーにはなりうる。毎日のことだし。

生家は夜になると蛙の鳴き声に染まる田園地帯のど真ん中にある。屋根は瓦で玄関は引き戸、居室の区切りはだいたいふすま、勝手口も縁側も常備、築30年の純和風木造建築ナメんな、である。

特に2歳の子と同室で寝ていると、子どもが集中砲火に遭ってしまうことへの焦りに加え、その羽音によって自分自身の眠りが妨げられることの精神的苦痛が積み重なる。
娘は毎朝、腕に脚に顔に傷が増えていて、特に寝起きなどの体温高い時間帯には無意識にボリボリ掻いてしまい、にこにこと「おはよー」を言う頃にはすでに額から流血していたりする。

たまたま別の痒みをともなう皮膚の傷があったこともあり、娘は早めに小児科を受診して薬で処置できたのだが、それにしても田舎の蚊は都会のそれとは比にならない母数、そのうえそれぞれの個体も屈強なのである。
また、たとえば市の児童館的な施設など、当然家以外にも出現する。さすがにショッピングモールあたりになると遭遇しないが、まあ日常の生活範囲では油断がならない。いまさら実感したが、それが田舎で暮らすということなのだ。

配偶者の実家には帰りたくない人々

関連して思い出したことが2つある。
大阪近辺に住む中学同級生有志の集まりで、2年に1度程度、あれこれ近況報告やら情報交換する飲み会の機会があるのだが、そのメンバーには大阪など都会育ち配偶者を得て家庭を築いている人も複数いる。
ある男子(中学同級生なのでおっさんになってもここでは「男子」)に話を聞くと、子どもはさておき、こちらの実家に帰るというイベントに対して、配偶者の腰がとにかく重い、できるだけ帰省には付いていきたくないと奥さんが言う、という。まあ陸路だと移動時間もかなりかかるし、行きたくないと言われるのも慣れているが、どうやらその理由は「とにかく虫がダメ」だからなのだそうだ。

話を聞いた当初は「都会っ子、弱っ!」と田舎出身者優位目線のマウンティングかましていたが、今回の子連れ帰省で、完全に私の考えのほうが甘かったのだとわかった。

(ちなみにこれはまったくの余談だが、私の夫は京都の田舎育ちで広義の山陰地方の風景に親近感も抱いているが、「出雲はパワースポットすぎて体調が悪くなることが多く、長く滞在できない」と言う。極めて謎の理論だが、彼のキャラクターを知っているとあながち有り得なくはないなと思っている。)

また、地元の親戚にもこういった事例があって少し驚いた。

https://twitter.com/y_kie/status/996719767326146561?s=19

https://twitter.com/y_kie/status/996722226685607936?s=19

まあ個々の選択について真意は当人にしかわからないのだが、どうしてもダメならしょうがないよねと感じている。

振り返るに、18で田舎を離れてしまった私には、どうも18のときの感性のまま「都会っ子に田舎が嫌われる理由は、選べる仕事や娯楽の少なさだとか、閉鎖的な人間関係だとか、ソフト的な面にある」と、どこか思い込んでいるフシがあった。
でも実際は、おそらくそれよりもっとカジュアルなレイヤーで、生活上致命的なハードルがあったのだろうなと思えるように40になってやっと気づいたのだった。

ちなみに現状で最善の対策

そんなことまで考えいたる環境にいる私が現在までに最善の蚊対策を記録しておきたい。

1)撲滅系スプレー
外出前や居間にいるあいだに一吹きする。これはわりと効果を感じる。こういうやつ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00J8EFP9A/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_ojwdBb6WTDP6N

2)据え置き型の虫除け器を稼働
寝室にいる間はこれをスイッチオン。こういうやつ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B003L9T12A/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_.kwdBb82454WN

ちなみに居間には夜間、クラシックな蚊取り線香を焚いている。ダイニングキッチンと風呂場にも時々出没するが、それは見つけた場合仕方なく平手打ち捕獲。

3)子ども用虫除けシールを貼る
ユーカリやシトロネラなど虫が嫌うアロマを染み込ませてあるシール。ただこれは人を刺す蚊に対する有効性はないらしい。香りはとても好きなのでお守り的に付けている。こんなやつ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000IEDWJ4/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_ELFdBb83WCBZC

4)虫除けスプレー
寝る前に肌に噴射する。
おそらく旧来式の、ディートを配合してるやつのほうが効果が高いと思われるのだが、中途半端に都会の意識高い系ママ脳に侵されているのでイカリジン配合のこんなやつ。怒り神。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01CCDRY0Q/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_kEFdBbGNBDWXP

ここまで講じて、夜中に1匹蚊に遭遇するかしないか、という成績である。遭遇した日にはもういったん絶望の上、睡眠を中断して精神を研ぎ澄まし、掌で狩る他の術はない。

ちなみに大阪の自宅マンションは窓(カッコよく専門用語でいうと採光部)とすきま風多めの7階角部屋築35年なのだが、網戸に貼るタイプの虫除け+プラグに挿すアロマのみで、特に困ったことがない(あ、家族で公園などに外出すると刺されるのは夫ばかりで私と娘は無傷なので、もしかしたらいちばん虫除け効果が高いのは、人柱としての夫なのかもしれない説もある)。
アロマはこんなやつ。これも香りが好きなのでインテリア的な効用のほうが大きいかもしれない。
https://www.amazon.co.jp/dp/B003Z9KTVI/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_zWFdBbXNXHSS5

もっとも、まったく専門でないので思いつきで言うと、光とか音とかのもっと斬新な技術を駆使した根本的解決ツールが発明・一般化されないものなのだろうか。蚊は地球上でいちばん多く人間を殺している生物なのだから、一刻も早く、対人兵器よりも優先して、世界規模で最前線の研究開発リソースをつぎ込んで欲しいものだ。

地域活性化論に意外と不足している生活者としての“ヨメ視点”

在籍していた研究科の所属が「都市(地域)経済政策コース」だったので、限界集落と呼ばれるような地に若い起業家が東京から移住したとか、眠れる地域資源を活用して新しい産業を作ったとか、新たなコミュニティを作るキーマンを続々と誘致しただとかの地方活性の事例を、ワークショップや視察の形式でたくさん学んだ。しかし当時は私自身も独身で、都会側の行政や研究者バイアスの視点しかなかったのだなあといまとなっては思う。
そういえば、島根と東京でニ拠点居住してる若い起業家男性も当時、「嫁は田舎には来ませんねアハハ。なんか生活が合わないみたいですね」とはっきり(だが微妙に曖昧に)言っていたのをいま思い出した。理由は深追いできていないが、今回私が子連れ帰省してようやく深刻な蚊問題に直面したことが多少なりとも関連するのではないだろう蚊。

まあ、男性の起業家やキーマンだけでなく、若い家族で移住して農業や自営をやったりしているケースも少なくないだろうから、そういう人々がこの生活問題をどう解決したのか、事例を探してみる価値はあるのかも知れない。特に、廃校や古民家の再活用には、このあたりの課題の洗い出しと対策は不可欠であろう。

もし私自身が地方でビジネスを始めるなら、なるべく隙間の少ない堅牢で気密性の高い建築物でやりたい派ですけどね…。

というわけで、「地方都市の活性化のためには、まず蚊を撲滅すべき」という、アラフォー主婦による提案でした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?