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ChatGPTに入力したデータを学習データに使われないための手続き

ChatGPTの無料版では、入力した情報をサービス改善のためのトレーニングの学習データとして使う可能性があることに同意する必要があります。
これはサービス自体が進化してより使い勝手の良いものになるというメリットが考えられる一方で、重要な情報が第三者に開示されてしまう可能性を孕んでいるということでもあります。

ただ、実は学習させないようにするいわゆる「オプトアウト」の手続きも可能ということなので、今回はその手続きの手順について整理していきます。

前提

オプトアウト申請については以下に貼り付けているITmediaNEWSの記事にも取り上げられているのですが、OpenAI社が提供する「ChatGPT」に加え、画像生成AI「DALL-E」にも適用されます。

<参考>オプトアウトとは
ざっくりいうと「許可しない/拒否する」といった考え方。
たとえばメールマガジンを基本は送付するけど、「配信停止」の手続きしたら配信をやめるよといったケースなど。

今回でいえば「基本は学習データに使うけど、申請してもらったら使わないようにするよ」ということ。

オプトアウト手続きの手順

OpenAI社が提供する「ChatGPT」及び「DALL-E」で入力データを学習に使われないようにする申請は所定のGoogleフォームから行います。
▼以下が該当の申請フォーム

まず申請手順を整理する前に、フォーム上で説明されている内容をまとめておければと思います。フォームの概要欄には以下のような内容の記載が行われています。

  • AIモデルの最も有用で有望な特徴の1つは時間と共に改善できること。
    OpenAIでは、各サービスを支えるモデルを、化学的・工学的なブレークスルーや、現実世界の問題・データに触れることで継続的に改善している。

  • 継続的な改善の一環として、モデルの改善のためにユーザが入力したデータを使用することがある。
    それは、モデルの正確性やユーザの特定の問題解決に役立つだけでなく、一般的な機能と安全性の向上にも役立つ

  • プライバシーやセキュリティの重要性を理解し、ユーザデータの保護のために、適切な技術的・プロセス的なコントロールの使用に細心の注意を払っている。
    そのためにモデルのパフォーマンス向上のために使うデータはユーザごとに少量のサンプリングにとどめ、また、個人を特定できる情報を削除している。

  • そのうえでユーザ自身がデータを使用されることを望まないことも理解しているので、このフォームで申請することでモデル改善のためのユーザデータの利用を拒否することができる。
    ただ、特定のユースケースによりよく対応するために、モデルの能力が制限されることには注意が必要

  • データポリシーの詳細はプライバシーポリシー利用規約を確認。(利用規約は別記事でも整理しているのでこちらも参考にしてください!)

また、注意事項として「メアドがアカウントに紐づけられていること」「組織IDが"org-eXam3pleOr9giD" の形式であること」の確認が求められています。


前置きが長くなってしまいましたが、本題の申請手続き手順を確認しましょう。
といっても実は非常にシンプルでフォームに以下3点の情報を入力し、送信するのみです。

  • メールアドレス

    • ChatGPTやDALL-Eアカウントと紐づいたアドレスを入力する

  • Organization ID

  • Organization Name

    • 組織名

    • Organization IDと同じ場所で確認可能

      • またこちらはその画面で変更も可能

    • 確認したnameをフォームに入力する

これらの入力が終わり、「送信」を押せば申請完了です。
オプトアウトの対象になるのは申請受付以降のデータのみとのことなので、フォームで申請する前に入力したデータは学習に使われている可能性があることは認識しておきましょう。

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