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デザインに込めた思い・・・わたしが思う “美しさ” とは

アメシストとトパーズの指輪の次に母が出してきたのは、ダイヤモンドのペンダントでした。

元のデザインは円柱状で、横から見ると硬い印象。
あまり好みのデザインではなかったので、母の了承を得てリメイクすることに。

(聞けば、父ではない男性から頂いたものらしい。。
 まぁ、モノに罪はないし、心置きなく作り変えることができたので、よかった。笑 )

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せっかくなので何か意味を込めたいと思い、私が好きな言葉をデザインに込めることにしました。

その言葉というのが、

「だれもが磨けば輝く原石」

これは、ジュエリー作家の夢に真っしぐらだった頃から心に残っている言葉。
何にかに書かれていたのか、誰かが言った言葉なのか、、今では思い出せません。
当時からずっとわたしの心においてきた言葉です。


この言葉の意味を説明するために、まずは宝石ができる過程から説明しようと思います。

宝石ができるまで

ダイヤモンドをはじめ、宝石の多くは、鉱山やそこから流れ出た河川などから発掘されます。

宝石とは、主に地球内部から産出された鉱物で、その中でも希少性が高くて美しく、耐久性のある天然の結晶鉱物のことを言います。

地球の内部は、中心から 核⇨マントル⇨地殻 という3層で構成されています。
地球上で最も硬いとされるダイヤモンドはマントル部分で生まれ、そのほかの鉱物のほとんどは地殻部分で形成されます。

深部から上がるマグマの侵入により、上層部にある岩石が分解されて再結晶化する。
そのときに与えられた構成成分・温度・圧力・冷却時間・空間など、さまざまな条件と環境が整うことで美しい結晶へと成長していきます。

また、雨風などで流れた岩石の河砂利に重い鉱物が沈殿し、長い地質的な年月をかけて押し固められながら、水分が少しずつ蒸発しすることで、生成されるオパールやトルコ石などもあります。
一方で、真珠や珊瑚・琥珀といった生物に起源するものもあります。


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こうして生まれた宝石の原石は、そのままでは輝きを放つことは少なく、
キレイに磨かれ、カットされて、永遠の輝きと称されるような煌めきを放つようになるのです。


これは、人も同じだなと思いました。
どんな人も、魂は純粋で、内なる輝きを持っている。

人はさまざまな経験をするためにこの世に生まれると言われています。

たくさんの人と出会い、たくさんの体験を通して、人は感情を味わい、感じて、己を知る。
そうして、その人がその人らしく輝きを増してゆくのだと思うのです。
その経験が、人を “磨く” ということになるのかな と。


だれもが磨けば輝く “原石” を内に秘めていて、さまざまな経験から少しずつ磨かれていく。
そして自分が思う “美しさ” を自分らしく表現することで輝きを放つ。

ある人はデザインであったり、ある人は文章だったり。
またある人は歌うことだったり、誰かを応援することだったりもする・・・

表現方法は無数にあって、こうして表現されたものが織りなす世界は、美しく明るい煌めきに溢れた世界になるのではないかと思うのです。


今回はそんな思いを込めて、母から譲り受けたダイヤモンドのリメイクがスタートしました。

加工は信頼する職人さんへ依頼。ダイヤモンドを包み込む石枠を原石に見立て、それを槌目で表現。
石自体も洗浄してもらうことで輝きが戻り、手にした瞬間、自然と笑顔が溢れてしまうくらい愛おしいペンダントに仕上がりました!

また一つ、わたしの宝物が増え、休日の出かけるときはアメシストとダイヤモンド、どちらを着けようかと悩むのが楽しみになっています♪


母から受け継いだダイヤモンド。

これからも大切に使っていきます(*´꒳`*)♡


※槌目:金槌を表面に打ちつけて槌の跡を施す表面加工のこと。


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