陸上競技を考える⑥

ガイドラインについて考える。

そして、久しぶりの捨て身投稿をします。あくまで私見というか、オープンな情報をまとめた内容になります。

政府が緊急事態宣言を解除し、イベント開催制限の段階的緩和の目安が発表されており、これから、イベントが再開していくことでしょう。

https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/sidai_r020525.pdf

プロ野球が再開し、Jリーグが再開し、陸上界は7/4(土)からホクレンディスタンスチャレンジという北海道で行われるトラック記録会シリーズが開催されます。そういう再開に向けた政府の方針は、業界ごとに「ガイドライン」を作っていこうということになっています。

僕はラジオでもこのnoteでもお伝えしているつもりですが、日本陸連がなんでもかんでもできる万能な存在ではありません。むしろできないのでみんなで頑張ろよと伝えているつもりです笑

ここまで書いてきたように当たり前の話ですがコロナの対策は政府が主導して動いているもの。その大方針の中でスポーツ全般のガイドラインがスポーツ協会が定めたガイドライン。

https://www.japan-sports.or.jp/about/tabid1278.html

さらに末端の陸上競技のことだけ陸連がガイドラインとして定めてね、という流れです。キングダムでいえば陸連はよくて100人将ぐらいの存在でしかありません。

という流れで陸連のものがコチラ↓↓

https://www.jaaf.or.jp/news/article/13857/

残念なことに文字がビッシリで、漢字多めの僕たちが苦手な取扱説明書の類を読み込む必要がある状況です。

でも読んで理解しておくことをおすすめします。万が一なにかあったときにガイドラインに書いてあるのにやってなかった場合、読んでなかった人が不利になるからです。分かりづらいから読まなかったは言い訳になってしまいます。

大事なのは「拡げない」

コロナ対策の最前線で取り組まれている銀髪イケメン慶應大学医学部宮田教授の記事が分かりやすかったです。エンジョイ気質のWと違ってKはかっこいいです。

一方で無症状感染が確認された今、それだけでは十分ではなく、「拡げない」という対策が必要です。どれだけ対策を行っても感染が発生することを理解し、経路を迅速に追跡して隔離を行う。できる限り、活動の単位を大規模にならないように管理するということですね。
学校であれば、クラス単位である程度集団となるのは仕方がないですが、経路が追えなくなるような全校レベルでの活動を控えることは、しばらく重要かと思います。感染経路が追えなくなれば、一斉休校せざるを得なくなるからです。
こうした対策を効果的に行えば、今後学校でクラスターが発生しても地域全体、学校全体を休校にして、子どもたちの学習を止めるような状況を避けることができるかもしれません。

感染予防対策も大事だけど、感染者が出た後の対応大丈夫か?ということだと思われます。マスクするとかしないとか、飛沫はどうかとか気になる点はたくさんあると思いますが、それらを説明できる十分なエビデンスは出ていないし、いつになったら、ワクチンができて誰でも気軽に摂取できるようになるかも分からない。そんな状況でもロックダウンを解除して経済を動かさないといけない、という状況ですよね。

スポーツ界でいえば、陸連のような中央競技団体は大会や代表戦が開催できないとスポンサーやメディアからのスポンサー料や放映権料が得ることが厳しいと思われます。同じようにスポンサーフィーを収入源とする選手も試合がないと厳しい状況ですので、なんとか開催をさせてもらえないと組織や選手の活動が制限されてしまいます。

例えるならば、完璧な状態ではないけれど、直しながら船を漕ぎ出そうとしている状況だと思います。水が漏れれば穴を塞ぎ、帆が破れれば縫い直す。どんなに準備しても水は漏れるし、帆は破れる。その時に穴を塞ぐ資材や工具がないとダメだし、破れた帆を縫う針と糸と布がないと船は沈むし、方向を見失います。さすがに、そこまでボロボロだとダメかなぁ。。。ニュアンスとしてそんな感じです。

コロナ対策って何だっけ

というわけで、色々な専門家が出てきて、色々な情報が出まくって良く分からないけど、大本営の政府はそもそも何やってるんだっけ?ということで調べてみました。

ワクチンがないなかでのコロナへの対抗策は「クラスター対策」つまり、感染経路を特定して経路をバシバシ断ち切っていくということです。

僕は新卒はインターネット系の会社だったのでトラブルが発生した際にログを追って原因を特定し対策を打つみたいなことをやっていましたが、それをアナログの世界でやっていこうという気が遠くなる作業がコロナのクラスター対策なのではないかと思っております。

コロナにおけるログとは何でしょう?普段の体温等の健康情報、そして、いつ誰と会っていたかという人との接触情報になります。インターネットの世界ではログは自動的に書き込まれますが、コロナの場合ログは人間が自分で残さないといけません。

ログの追跡は保健所の方が行う「積極的疫学調査」という形で実施をします。「さかのぼり調査」と「行動制限」だと。本文にも書いてあるのですが本当に「古典的」です。気が遠くなる作業です。保険当局関係者の方々の苦労を想像すると本当に言葉では言い表せません。

実際に各地で行われてきた新型コロナウイルス感染症に対するクラスター対策は、可能な範囲での感染源の推定(さかのぼり調査)、及び感染者の濃厚接触者の把握と適切な管理(行動制限)という古典的な接触者調査を中心としている。クラスターの発端が明確で、かつ濃厚接触者のリストアップが適切であれば、既に囲い込まれた範囲で次の感染が発生するため、それ以上のクラスターの連鎖には至らない。
(国立感染症研究所 感染症疫学センター「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年5月29日暫定版)」

ということがコロナ対策の基本戦略で、ログが取れない状態が「感染経路の分からないクラスター」これを発生させてしまうのが最悪でしょう。

テニスのジョコビッチ選手主催の大会で陽性者が続出したという話題。ジョコビッチ本人も陽性で謝罪をしていたが本人も無症状タイプのようです。そしてチョリッチ選手の呼びかけからして、感染経路の特定なんてやってなさそうですね。そりゃウイルス拡がるわなぁと。
実際のところは分かりませんが、日本はこういう事態が起きたら濃厚接触者を特定して、その人に連絡して自主隔離をお願いして「拡げない」努力をするのでしょう。

チョリッチはツイッター(Twitter)に、「この数日間で僕と接触した皆さんには、検査を受けてもらいたい!」「何かしら迷惑をかけているかもしれず、本当に申し訳ない! 今は気分は良くて何の症状もない。どうか、安全と健康を保ってくれ!」と投稿した。

健康チェックシート

いつも通り長ったらしく書きましたが、陸連は大会開催1週間前からの健康観察と、大会終了後2週間の健康観察を求めています。これは政府の「拡げない」作戦に基づいてガイダンスを作成していますので、別にオリジナルな考えではありません。むしろ、スポーツ協会のガイドラインでは大会前も2週間の健康観察ですので、緩くしているぐらいです。

https://www.japan-sports.or.jp/about/tabid1278.html

まとめると、大会やイベントを開く人たちは感染者が出た後の対応をどうするか想定をしておくことと、参加する人は自分の健康状態のログをきっちり取って少しでも調子が悪ければ自粛した方が良いと思いますよ、という話でしたぁ。

7/4(土)ホクレンに出場する方は、今日27日(土)から健康チェックシートで体調管理してくださいねぇ。

大会1週間前_健康チェックシート

https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202006/12_100510.xlsx

大会後2週間_健康チェックシート

https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202006/12_100539.xlsx

お金もったいないのでサポートしなくて大丈夫です。笑