物理の学び方

 学校は休校,予備校の授業も停滞していて,受験生の皆さんは不安が大きいと思います。
 そこで,少しでも不安の解消になるように,受験に向けた物理の学習の進め方についてお話しします。

 最近の物理の入試問題は,問題文が長く,問題設定も複雑なものが多くなっています。
 しかし,精密に分析すれば,物理の内容については,教科書で扱われている内容が理解できていれば十分で,特別な準備はまったく必要ありません。

 長文の問題文や,複雑は問題設定に対応する練習は冬以降(国立大学の受験生あれば,共通テストが終わってから)準備をしていけば十分に間に合います。
 今やるべきことは,教科書で扱われていることを完璧に理解することです。難しい作業ではありませんが,相当の努力は必要です。目標としては,センター試験の過去問を,物理基礎は20分,物理は40分で満点を取れるようにすることです。そのような学習を9月までに完了しましょう。

 来年度の入試から共通テストも変わりますが,これも特別な準備は必要ありません。センター試験の過去問を確実に満点取れるレベルで学習が進んでいれば十分に対応できます。

 教科書の完全な理解とは,具体的には次のような学習を進めてください。
 教科書を丁寧に読み進めながら,重要な関係式をノートに纏めていきましょう。そして,その関係式を暗記するのではなく,それぞれの役割を明確にして理解していきましょう。
 原理を表現する方程式であれば,覚えなければいけません。原理から導かれる方程式であれば,それが使える条件も併せて理解していきましょう。
 また,例題,練習問題,章末問題なども確実に自分で手を動かして解いていきましょう。
 そのような学習を継続すれば,受験生としては必要かつ十分な学力を習得できます。僕も高校生の頃は,そのような学習しかしていませんが,物理は入試でもたぶん満点を取っています。

 教科書が想定している物理の学習が十分に行えた後に,長文の問題や複雑な問題設定に対応する訓練行うことは意味があります。その方法については,8月くらいに記事を書きます。

高校生,受験生に物理を教えています。