よしなしごと に

年齢が上がるにつれて、寿司屋でサビ抜きを頼むハードルも上がってきている、気がする。

ワサビ、どうしても食べられないのよね。

普段はタッチパネルで注文できるお店しか行かないから(銚子丸がだいすき)、こないだ久しぶりに職人さんに直接頼むタイプのお寿司屋さんに行ってちょっと緊張してしまった。あ、ぜんぜん高級店じゃないです。念のため。

「○○、サビ抜きでおねがいします」って言うの、恥ずかしいというわけではないんだけど、なんかちょっとうしろめたさみたいなのがある。
22歳にもなってサビ抜きって、子どもじゃないんだから……ってちょっと思う。
でもやっぱりワサビ、私にとっては無い方がおいしいし。どうせならおいしく食べたいし。そりゃワサビ食べられるようになった方がいいんだろうけどさ、ともごもご考えながら、結局その日も最後までサビ抜きを貫いた。


私もついつい「子どもじゃないんだから」って思っちゃったけど、それってたぶん周りに刷り込まれてきたからそう思っちゃうんだろうな。

や、でも、そもそも「大人になったらワサビが食べられるのが普通」って価値観、どこから生まれてきたんだ?

食べられる/食べられないを個人の嗜好ではなく大人/子どもで区切る飲食物、ブラックコーヒーとワサビくらいではないですか? 冷静に考えると不思議。
パクチーとか唐辛子が苦手な人が「大人のくせに」って言われてるのは聞いたことないのにね。他にある?「大人になったら食べられるのが普通」って思われてる食材および料理。思いついたら教えてください。


そういえば、前に友達が「わたし、好き嫌いが多い人無理だわ~」という話をしていて、あれ、やっぱまずいんかな、とちょっと思ったんだよね。まあ私は好き嫌いが人より多少多くともその子には愛されている(はずな)ので良いのですが。
でも、なんでも食べられる方がすてきなのは当然なので、うーんやっぱり私は人間が駄目だなあとさっくり落ち込んでしまった。2秒くらい。

そういうこともあって、ワサビ練習しようかなってちょっと思ってるんだけど、結局今日もまたサビ抜きを頼んでしまった。
銚子丸、おいしいうえにタッチパネルでサビ抜きを選べるので大変ありがたい……。
いつかワサビが食べられるようになったら、銀座で回らない寿司を食べたいです。

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