佇む空白

近況確認のために誘いの連絡をするのも憚られる世の中は、いつまで続くんでしょうか。
皆さん変わらずお元気でしょうか、いやお元気でいてください。空白の日々が続きますが、また、他愛もない話をしましょう。

25歳を目前に一人暮らしを始めた。今年の目標に掲げてはいたが、年齢からくる謎の焦りと甘えることができる環境に慣れてしまっていたから家を出ることにした。自由になれることにワクワクしていた気持ちも、数日が経てばホームシックを発症してしまった。深夜ラジオのおかげで何とか持ち直したが、今なお1人で家にいると不思議な感覚になる。それはこういうご時世特有のケースではあるが、在宅勤務で誰とも話さないで1日を終えることもあり、何だか牢屋に閉じ込められている気さえもしてきてしまうのだ。とにかく誰でもいいから話したいし、人の姿を見たいと思うようになった。最近は、外に出て買い物をするだけでも人がそこにいるという安心感が得られるから、よく買い物に出かける。財布も厳しいし、早く1人の状態に慣れたい。

家事は面倒くさいが、その分楽しさもあり、久しぶりに試行錯誤している感覚を味わっている。近頃は壁にぶつかることもなく、無難に生きすぎていたし、色々なことを諦めていたように思う。自分がこの命を終えるときに、何も後悔しないでいられるかと言われるとそうは思えない。自分のやりたいことなんて社会に出てしまうと生まれにくいが、とりあえずはハンバーグをうまく作れるようになりたいと思う。料理に対して感覚的なアプローチでいたが、極めて論理的なアプローチが必要と気付いた。まずは計量カップやスプーンを買おうと思う。

一年、記憶に残るようなことが何もなく終わっていくのが悔しいし、やるせない。あんなに待ち望んでいたとされる2020年はとうに過ぎ去り、もう2021年の9月で、2022年はあと少しでやってくる。ワクチンを2回打ち終えてもなんだかんだで怖いし、とにかく自分を守ることで他の人を守るという基本的なことを続けていくしかない。いつかまた会えたら、会いましょう。