劇団どくんご「誓いはスカーレット」観劇@白川橋左岸緑地

だいぶ前に劇団どくんご「誓いはスカーレット」を観劇して、ずっと感想を書こうとメモアプリに感想と印象の断片を書きためていたのだけれど、ちょっと断念。残念。以下、自戒をこめてまとまらないままに書き残しておく。

「断念」の一番の理由は、受け取ったものをそれなりに正確に書こうと思ったら、すげえパワーを使うから。それくらいパワフルな演劇体験だった。

劇の構成としては短編の連続。脈絡のない話が入れ替わり立ち替わり目の前に現れ、怪しい世界に連れていかれる。

とくに好きだったのは、2Bさんのインチキ外国人による桃太郎語りと、泰山さんの町を歩いていき怪鳥に拐われる話(たぶん)が良かった。2Bさんはたぶん個人的なツボでもあって、毎回面白い。大ファンとしか言いようがない。泰山さんの怪鳥のほうは、落語「天狗裁き」に通ずる仕掛けがあって、今回もっとも印象に残った。この一篇だけでも観る価値がある。素晴らしかった。

今回、全体の構成には不満もあった。それは各短編で言葉や動作を繰り返す「ループ」の手法が多すぎて、なんだか脂っぽいものを続けて食べたときの胸やけが残ったこと。観てる最中、「もうその味はいいから・・・」と思ってしまった。

ともあれ、劇団どくんごの最大の魅力は、この歳になってなお、未だ見たことのない、新たな原風景となりうる景色を見せてくれる、かもしれない、と思わせてくれるところだと思う。

次回公演を心待ちにしている。

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