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イメージの書き殴り3

《引き続きイメージを散発的に書き殴ることで、戯曲の構想を始めるための最初の発火点を探っていきます》

オゾン層の穴から降りそそぐおぞましさ
みぞうち麻痺りて めばちこのブルース
照りつける日射、だらだら坂のゆらめきに
誘われて虻が飛ぶ/汗がにじむ


さかさ森 汗に滲む虻
罪のない幼子が石を投げる
無力な虫の羽音と毒


えぐるような口角の笑顔
空転する徒労溜まる疲労
汗に灼かれてひりつく頬

公衆便所の便器のうえを幾星霜の便意どもが滑空してゆく。カビや菌に満ち満ちた臭気の震えが記憶するのは、かつて奏でられたあまたのベップ音の残響。ひび割れた便器が、ここでさらけ出された幾多の尻を回想する。

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