私選 #315な本 DRAMATIC STARS編

日販コラボありがとう。#315な本 ありがとう。
というわけで今回からは各ユニットごとに思い出した初見感想やゲームをプレイするうちに抱いた感情を踏まえてどういう印象をもって本を選んだのか、とか、本の内容をちょっと紹介……という感じでやっていきたいと思います。

選んだ本はこちらの一覧から!


★DRAMATIC STARS

個人カラーが信号機というより赤青緑なので加色混合だな!  という印象。3人揃うと真っ白な星の輝きが生まれるってことなんでしょうかね。
シャニマスでいうとストレイライトみたいな印象。たぶん天道&桜庭だけではずっとケンカしてしまうので(あさひ&冬優子的な)、おおらかな柏木くんがなくてはならない存在(愛依ちゃん的な)、みたいな。

🔴天道輝
元弁護士のひと。アニメで酔った勢いでアイドルになる契約書を自ら作ってて驚いた。泥酔のクセがすごい。
童顔を気にしてひげを生やしてるという、男心の解像度の高い設定に感心。ある程度の年齢の社会人男性は若く見られすぎるとナメられるとか、貫禄を気にするので……。
特撮などのヒーローがお好きみたいですが、名探偵はどうですかね?  かっこよく謎を解く存在、気に入ってくれそうな気もするのですがどうでしょうか。

織守きょうや「少女は鳥籠で眠らない」(講談社文庫)
http://kodanshabunko.com/torikago/

現役弁護士作家の書く、新人弁護士が奮闘するリーガルミステリ連作短編集。
依頼人に肩入れしがちな新米弁護士・木村龍一と冷静な先輩弁護士・高塚が出会うさまざまな人間の心模様。リーガルミステリと聞いて想像するような法廷場面は出てこないけど、良くも悪くも何かを成すために法律を利用する、その利用方法がミステリの謎として成立してるという点が面白い。そして法律は万人に平等だということがよくわかる。
天道輝にもこの主人公みたいにもがく新人時代があったんだろうな、という想像が広がる1冊。

阿津川辰海「名探偵は嘘をつかない」(光文社文庫)

探偵が警察の補助機関として認定されている世界。その中で数々の事件を解決し、名探偵と呼ばれている阿久津透。しかし証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽した罪に問われ、探偵弾劾裁判にかけられることになる。そういった独特の世界観もさることながら、更に登場人物が転生するという特殊設定まで盛り込まれる。

裁判なので弁護士も出てくるし、天道輝に読んでもらうとしたらどのスタンスで読むのか気になるところ。真実を暴くのが本当に正しいことなのか、謎は必ずしも全て解かないといけないのか。一緒に悩んでほしい。

🔵桜庭薫
SideMが始まった当初は別のジャンルにいたのですが、それでも「26歳で外科医!?」みたいなツッコミがTwitterで回ってきていたような記憶があります。
個人的には男性のツンデレキャラが新鮮。いつも厳しいこと言う割に主治医だからと体調の心配をしてくるちょっと遠回りな面倒見のよさがあるのが面白くてありがたい。天道輝とずっと仲良くケンカしててください。

浅ノ宮遼「臨床探偵と消えた脳病変」(創元推理文庫)

医療ミステリは数多あれど、あんまり派手なエンタメは好まなさそうな気がしたのでこの1冊を。
診断の天才と謳われる臨床医・西丸豊の活躍。病院での症例と、医学生時代の脳外科医の講義からなる全5篇。「この症状の原因は何か」を突き止めていくミステリとして面白く、医療小説としても登場する医師たちが皆プロフェッショナルとして職務を果たす物語なので、桜庭先生も心穏やかに読んでくれそう。

それはそれとして海堂尊「ジェネラル・ルージュの凱旋」(宝島社文庫)も似合いそう。速水晃一を演じてほしい。


🟢柏木翼
元パイロット候補生のひと。「理由あってMini!」のコミックを読んでいたらチーム読書好きの中にいらしてブチ上がってしまいました(2巻17話)。ミステリお好きで!?  推し探偵いる!?  今どんなしおり使ってるの!?!?
すみません取り乱しました。
サイスタ個人エピソードでもミステリの単語がちらっと出てきたりするので、結構お好きなのではないかと……。もっと掘り下げて聞きたい。

石持浅海「月の扉」(光文社文庫)

沖縄の空港で旅客機がハイジャックされた。犯行グループ3人は乗客の子どもを人質にとり、警察署に留置されている彼らの「師匠」を空港まで連れてくることを要求。ところが機内のトイレで人質の母親が死体となって発見され、犯人に指定された乗客の「座間味くん」がその密室の謎を解くことになる。ハイジャック犯の目的とは、機内の事件はどのようにして起きたのか――。

飛行機×ミステリでいの一番に思いついた一冊。
少し古い作品なので作中のような凶器の持ち込みは現在はできないかなとは思うけど、空港の警備やその他諸々について色々考えながら読んでくれそう。座間味くんを演じてくれてもいいな……。後々「座間味くんの推理」という連作短篇のシリーズが出ていて、そこでは美味しいものを食べながら(そしてお酒を飲みながら)安楽椅子探偵をしてるので似合うと思う。

市川憂人「ジェリーフィッシュは凍らない」(創元推理文庫)

1980年代のU国。最新鋭の技術の粋である小型航空機・ジェリーフィッシュのテスト走行中に起きた連続殺人とその事件を捜査する警察のパートが交互に語られる。クローズドサークルの中で一人ひとりが犠牲になる「そして誰もいなくなった」的な展開と、だらしないけど気が強く直感力のあるマリアと彼女に対して口が悪くきっちりとしたビジュアルの漣の刑事コンビの軽妙なやり取りが本格ミステリらしい一冊。

なぜ当時これを思いつかなかったのか頭を抱えてしまった。ミステリがお好きで飛行機でってなったらこれは外せなかっただろうに。絶対面白く読んでくれるでしょう。
そしてマリア&漣のやり取りを見て何らかの既視感を感じてほしくもある。

おまけ。
前述の「理由あってMini!」のコミック2巻17話48ページの1コマ目の「人形館殺人事件」のタイトルに笑ってしまったことをここに記しておきます。
元ネタはたぶんこれですよね。

51ページでニッコニコで柏木くんが表紙を見せてる「名探偵と秋の風」はちょっと……元ネタがあるかどうかもわからなかったです。無念。

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