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230627

僕は人間としての輪郭がなかったから
誰と関わりたいかとか誰が好きで嫌いだとか
自分がどう関わりたいかとかもなかった

人間関係が苦手なのはそういう理由もあるけれど
気づいたのは
人と関わることで
自分が 相手に何かを与えられるとは思えなかったから
与えられる自信がなかったし
そもそも与えられるものなんて何も 持っていなかったから

それを気にせず生きられる世界を
必ずしも持っているとは言えない
どちらにせよ
殺し殺される世界だということにかわりはない

社会の生き方なんて教わった記憶がない
社会は疑わしいもので恐いものだということは知っていたけど

その責任転嫁の行方はどこか
誰かに問うことはできるだろうけど
はなから期待もしていなかったし
不完全であることを知っていたから
悲劇的なものは感じなかった

虚無になってしまうことが怖かった
虚空に投げ出されてしまうことが怖かった
静寂が 怖かった
無関心が 怖かった

だから
着飾って
耽美的になって
美しい面を魅せるんだよ
夢だけでいい
夢でいい
そう言い聞かせて

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