三船美優は花ざかりWeekend✿を歌って良かったのか

歌って良かったに決まってんだろ


前段

MOIW2023、最高のライブでしたね。
私はほぼほぼデレマス専門でしたが、それでも楽しめるんだから本当にすごい。
近くて遠いすぐ隣だった他マスに触れるすごくいい機会になりました。

その中でも4luxuryさんにはとてもお世話になりましたね。
私が担当している三船美優さんと共演する機会が多く、彼女たちの歌唱力をはじめとした高いパフォーマンスには大変お世話になりました。

美優さんは4luxuryさんの持ち歌である花ざかりWeekendにお邪魔しましたが、これに関してはもう初日に2番から乱入者が出現することが判明した時点でTLの中では既定事項のように語られており、私もイントロが流れた時点で美優さんの個人ペンライブをポケットから勢いよく引き抜きました。

さて、私はミリオンライブさんをほぼ未把握でしたが、この曲が越境でやる可能性が高いという事で事前に予習をさせて頂きました。
OLとして順調にキャリアを積み上げる中でも生まれてくる苦労、そして金曜日の終業後にはそれから解き放たれて夜の街を自由に飛び回る姿を描く歌詞をアップテンポなナンバーで歌い上げる。
すげーいい曲でした。シンプルにオリメン全員の歌が上手いのも強い。これは掛け値なしにそう思うし、ライブ終わってからも通勤中に聞いてるくらいには好き。ミリの強い曲でこの曲の名前が度々出てくるのが納得なレベルですごい。

ただ、それでも私はこの曲を聴いた後に一つの疑問が浮かびました。
これは本当に美優さんが歌っていい曲なのか?
TLのみんながこれは絶対来ると言ってましたが、私にはこの曲が美優さん合うと到底思えなかったのが本音でした。

元OLという理由だけで三船美優って女性がこれを歌い上げるのは果たして相応なのか?って疑問は何回か聞いても晴れません。
だってOL時代の美優さんに花金なんてものはなかっただろうから。


三船美優の過去と私の懸念

三船美優さんとは上述した通り元OLのアイドルであり、たまたま道で出会ったPにスカウトされてアイドルの道に踏み込むことになりました。
ただし、彼女のOL時代は到底華やかといえるものではありませんでした。彼女は仕事の人間関係が全くうまくいかず、少しずつ心が追い詰められて行く日々。元々気弱で控えな所があるせいか友人も少なく、バーや居酒屋にも行ったことが無かったとは本人の談であり、週末の華やかさとは無縁といえるような生活を送っていました。

そんな美優さんは果たしてこの歌をどんな思いで歌うのだろうか?どんな想いを込めてこの曲をファンに届けようとするのだろうか?
前半の仕事パートは確かに自分の人生の経験を込めて、実感を込めて歌えるでしょう。だけど、じゃあ、この曲の本題になる終業後の煌めく世界は?
その解釈ができない限りはもし越境で合唱をやっても自分の中で消化できるかどうかの自信がありませんでした

かつて憧れた華やかな世界への憧憬を歌い上げたって解釈は出来なくもないかもしれない。でもそれは余りにも悲しすぎると僕は思ったのです。
同じくMOIW2023で彼女が歌い上げた持ち歌の『レッド・ソール』は彼女が一種の理想として思い描く強い女性像を歌い上げました。強さの象徴である赤いハイヒールを履いて堂々と生きる。それはOL時代になる前の彼女には叶えられなかったものを、アイドルになって成し遂げたともいえます。
でもこれは違います。OL時代の終業後に戻ることはできないから、憧憬を現実にすることは叶わないのです。過去の憧憬は憧憬であり、それを満たすことはできない。一種の呪いのようなものではないのだろうか、そうとすら思いました。

アイドルになって新たな強さを見つけたからこそ過去のあれこれを乗り越え、そして歌えるようになったと考えてしまえばいいでしょう。彼女はもう過去の傷さえ力に出来る、むしろそれを武器にして弱さを魅力に変えてしまおうと本人も言っているのです。
だけど、それでも私はそれで納得したくなかった。本人が受け入れようとも、アイドルになった彼女には温かく優しいものだけを抱いて欲しい。自己満足なエゴとは思いながらもそう思わずにはいられなかったのです。


ライブ本番と得られない答え

結局、自分の中で納得のいく答えは見つからないまま現地へ。消化できないままで曲を聴いてもモヤモヤして素直にパフォーマンスを楽しめないかもという一縷の不安はありましたが、実際曲が流れてる時はそれどころではありませんでした。
もうこんなん気にしてるのも馬鹿馬鹿しいと思う事すらなく、ただただ担当の出番を噛み締めていたらあっという間に夢のような時間が終わってしまいました

完全に余談ですが、4ラグさん生歌でも強すぎない?????担当関係ない1番の時点で持ってかれたんだが????とか、千雪さんって歌唱でもこんなはっちゃけるんやなぁ……とか、キャラは最年少のはずなのに神が一番貫禄あるわな……とかめっちゃ楽しかったです。

ただ、ライブが終わって少しずつ冷静になるにつれ、現地では気にすることがなかった課題が再燃するのを感じていました。結局、あのステージで原田彩楓さんは、三船美優さんは何を思っていたのか/何を伝えようとしたのかと。
これを消化しないとアーカイブ見ても素直に楽しめないような気がしました。なによりこの機会を逃してしまったら永遠に答えの出ない問いかけを続けてしまうのではないかと。これは美優さんのファンとして絶対に避けて通れない部分だよなぁと再確認しました。

アーカイブ視聴と私の回答

試験を解くような気持ちでアーカイブを見返しました、見返しましたが一瞬で答えが出てしまいました。美優さんの最初のソロパートを聞いた時点で理解してしまったのです。
現地では2F席で演者の表情などを詳しく見ることが出来ませんでしたが、アーカイブではしっかりと確認できます。「~近頃は退屈」と歌ってる際は不満を表すように膨れっ面してた原田彩楓さんが、パートの歌唱が終わると同時に満面の笑みになったのを確かに見ました。この時点で私の中から過去の憧憬といった後ろ暗いような感情ではなく、純粋に花金という時間を楽しんでるんだなぁ理解しましたと。俺の考えが間違えてたわと即座に考えを訂正しました。

ではそれをどう解釈するか。よくよく考えたら答えは非常にシンプルなものだったんですよね。美優さんにとってこの曲は『アイドルデビュー後に出来た友人に対する感謝を込めた歌』なのでしょう。OLって要素にとらわれすぎていてこんな簡単な回答に気が付けませんでした。

美優さんの人生において花金という物は二つの意味を内包しているのだと考えています。一つ目はアイドルデビューが美優さんの人生にとっての楽しい週末の始まりであること。そして2つ目が本来の意味となります。

飲みに行けるような友人もいなかったOL時代から一転し、アイドルになった今では一緒に店に行ける/宅飲みができるような友達がたくさんいます。

控えめな美優さんが自分から友達になって欲しいと呼びかけた留美さん、最新の劇場でも一緒に反省会をしていた瞳子さん、自宅に招いて宅飲みをするようになった心さん、のんでれらの仲間たち。

人生の花金という比喩的なものの中に、オフに飲みに行くという本来の意味の花金を混ぜ合わせて歌っているのが美優さんの花ざかりweekendであり、じゃあそこに込められたものは?アイドルデビューいて得られた掛け替えないものの一つは?と考えると仲間への感謝に行きつくのではないかなぁと。

それを踏まえて歌詞を見直すと、「命短し一度きり」の部分なんて同じ元ネタからタイトルを引っ張ってきてる「命燃やして恋せよ乙女」という楽曲が彼女に持ち歌にはあり、そのユニットメンバーも彼女の花金を彩る大切な存在であるのだよなぁって変な感慨が生まれました。

この曲は美優さんの場合は過去と今を歌った曲になるのだなぁと。

そう考えると完全に腑に落ちるやつで、艶のある繊細な声を保ちながらも原田彩楓さんが楽しそうにしてた意味が理解できたなぁって。

三船美優さんがこの歌を歌ってくれてよかった。歌わせてくれてよかった。
本当に全方位に感謝しかありません。ありがとうございました。

おわり

以上、思い付きでガーッと書いた文章なので読みにくい箇所があればすみません。また、ミリオンは詳しくないの.で解釈おかしくね?みたいなところがあったとしてもご容赦頂ければ幸いです。

最後になりますが、本日、徳永英明さんの名曲「レイニーブルー」を美優さんがカバーしたものの視聴版が公開されました。
この文章に最後までお付き合い頂いた皆様はぜひお聞きいただけると幸いです。
https://www.youtube.com/watch?v=wZDTTfGDhjM

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