忍殺TRPGリプレイ【モノノケ・ダンス】03
前回のあらすじ:ソウカイ・シンジケートと提携関係にある暗黒メガコーポ、オウテ社。その輸送トラックを傭兵チームが襲撃した!だがトラックにはソウカイヤの護衛ニンジャ2人組が乗っており、傭兵チームを迎え撃つ!傭兵2人は倒れ、1人はハンズアップしたが……カラダニキヲツケテネ!
◆
「もう一匹ぐらいやっとくか!イヤーッ!」「イヤーッ!」ニンジャたちは手負いのボビーへスリケン投擲!「アババーッ!」命中!ボビーはサイバネアイを破壊され、仰向けに倒れる!戦闘不能!これで2対2だ!「ウオーッ!」ミホはアイアンウルフへ怒りの攻撃!「イヤーッ!」カラテ防御!
「マッタ。もうダメだ。降参する!」イノエは状況判断し、武器を捨てハンズアップした。「それが賢明だな」トラッフルホッグはほっと息を吐いた。モータルとはいえ、あまり抵抗されればこちらも負傷しかねない。「腰抜けが!」ミホが毒づいた。だが多勢に無勢、1人では流石に無理だ!
……その時!
???
ア1ダ=サン、おまえはニンジャになった
◆ニンジャネーム:ブラッドドッグ
【カラテ】5【ニューロン】2【ワザマエ】2【ジツ】3(謎めいたニンジャソウルLv3)
【体力】5【精神力】2【脚力】3【回避】5 【交渉】2【名声】1【万札】0【DKK】0
生い立ちは『○ジンクス』。知識スキルは『◉知識:IRCネットワーク』。
初期装備は『ハッキング用フロッピー』。初期サイバネは『無し』だ。
背景タイプ『秘密や陰謀』
……どくん。ア1ダは、闇の中で目を覚ました。周囲には緑色の01が飛び交い、眼の前には犬めいた異様な存在……ニンジャが立っている。『ドーモ、ア1ダ=サン。ブラッドドッグです』ニンジャはアイサツを繰り出した。「……ドーモ、ア1ダです」ア1ダはアイサツを返した。アイサツは大事だ。
『お前は常人としては死んだ。だが蘇る。今から私はお前だ。私の力を貸してやる』ブラッドドッグは体から無数のLANケーブルを伸ばしてア1ダに絡みつかせ、彼の体内に溶け込んでいく。『お前はニンジャになったのだ』自分が。ニンジャに。フィクションの怪物に。『さあ、立って戦え!』
◆ブラッドドッグ(種別:ニンジャ)
カラテ 7 体力 10
ニューロン 7 精神力 10
ワザマエ 6 脚力 4/N
ジツ 3 万札 6
攻撃/射撃/機先/電脳 7/ 6/ 9/11
回避/精密/側転/発動 7/ 6/ 6/10
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶▶生体LAN端子LV2:ニューロン+4、イニシアチブ+2
◆チャカガン
◇ジツやスキル
☆謎めいたニンジャソウル、ジツLV3:体力と精神力+3
◉kill-9:ハッキング判定Hに成功するとハッキング標的に2ダメージ(回避N)
ニューロン7以上なので2連射可能!
◉トリガーハッピー
◉知識:IRCネットワーク
●連続攻撃、時間差、マルチターゲット
◇憑依直後暴走状態
能力値合計:26
戦闘再開
6ターン目
地面に倒れていたア1ダの体が、突然動いた。「kill-9 U!」ZZTZZTZZT!恐るべき遠隔ハッキング攻撃がトラッフルホッグを襲う!「イヤーッ!」とっさに反応し防御成功!「まさか!」ア1ダは起き上がり、アイサツを繰り出した。「ドーモ。俺は……ブラッドドッグです!」ナムアミダブツ!
「ドーモ、ブラッドドッグ=サン。トラッフルホッグです」「アイアンウルフです。貴様、ニンジャになったのか……!」2人は冷や汗を垂らす。憑依直後のニンジャは暴走状態になり、そこらのサンシタニンジャよりも強い場合が多いという。つまり、サンセットは、運悪くそれに遭遇してしまった。
「ハハーッ!いいぞブラッドドッグ=サン!ヤッチマイナー!」ミホは嘲笑った!これで3対2、しかもニンジャが味方だ!「こいつはラッキーだぜ!」イノエも笑い出す。少なくとも、自分たちが逃げ切る程度の時間は稼いでくれるだろう。ぼやぼやしていればオウテ社の企業兵も来るに違いない。
アイアンウルフは瞬時に状況判断する。踏みとどまって戦い、傭兵たちを殺すか?だがブラッドドッグは、現状では自分たちを合わせたより強いかも知れない。傭兵たちは援護してくるだろうし、あの黒人の男(ボビー)もニンジャ化しすれば勝ち目はない。ならば……「撤退重点!イヤーッ!」
ヤナギヤマ・ヴィル方向へ連続側転しながらスリケン投擲!狙うはブラッドドッグだ!「イヤーッ!」ブラッドドッグは難なく躱す!「お、俺も!イヤーッ!」トラッフルホッグは太鼓腹を揺らしながら駆け出す!だが倒れたボビーの体につまづいてバランスを崩した!ウカツ!「うおッ!?クソ!」
「「オタッシャデー!」」ミホとイノエは踏みとどまって戦う理由もない!全速力で逃げ出し、道路のガードレールを飛び越えて崖下へ!残ったのは3人のニンジャ!迫りくる宵闇の中、モノノケたちが踊る!
7ターン目
「ヒャハハハハ!ブザマ!ウカツ!kill-9 U!」ブラッドドッグはおのれの力に酔い痴れ、トラッフルホッグへ遠隔ハッキング!ZZTZZT!「グワーッ!」命中!悶絶!「ヒャーハハハハ!」「クソッ!イイイ……イイイヤァアアアーーーーッ!」アイアンウルフは側転で飛び戻り、渾身のトビゲリを放つ!
どくん……ブラッドドッグは生命の危機を察知し、アドレナリンを全身に過剰分泌させた。全てが泥めいて遅く動き、アイアンウルフの必殺のカラテが……見える!「ウオオーッ!」紙一重でブリッジ回避!アブナイ!だが大きく体勢を崩した!「ナマッコラー……テメッ……ザッケンナコラー!」
トラッフルホッグはソニックブーム直伝のヤクザスラングを放ってキアイを入れ、ブラッドドッグの心臓めがけてイノシシの牙めいた鋭い攻撃を繰り出す!SMAAASH!「え……アバッ」サツバツ!狙い澄ました一撃が命中し、ブラッドドッグは白目を剥いて昏倒した。キンボシ・オオキイだ!
「え」トラッフルホッグも驚いた。意外にあっさり片付いてしまった。これもニンジャのイクサか。ニンジャソウルの暴走のおかげか、ブラッドドッグも爆発四散していない。彼がハッキングにこだわらず、連続側転で逃げたりカラテで攻撃したりしてくれば、おそらくもっと手こずったことだろう。
「やったな。どうする、他の傭兵も追いかけるか」「……いや。これでいいとしよう」トラッフルホッグは首を振った。こちらも手負いだ。大した情報も持っていまい。オウテ社に連絡して探させればよい。このニンジャを連れ帰ればソウカイヤから十分な報酬が得られるはずだ。「じゃ、連絡するか」
戦闘終了
エピローグ
やがて、オウテ社の企業兵を載せた装甲車両が到着し、瀕死の傭兵たちを厳重に拘束する。彼らはZBRアドレナリンを注射されて息を吹き返したが、バルカン・ボビーは心身に重傷を負っており、傭兵としては再起不能かも知れない。ア1ダ改めブラッドドッグには、ニンジャとしての未来がある。
オウテ社の企業兵たちは周辺を探索し、逃げた2名の傭兵の行方を追う。果たして逃げ延びられるだろうか。おそらく……。重金属酸性雨は次第に降り止み、風が雲を吹き払って、ドクロめいた月が顔を覗かせていた。それは地上の騒動を見下ろして、「インガオホー」とつぶやいたようであった。
【モノノケ・ダンス】終わり
リザルトな
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