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忍殺TRPGリプレイ【ユナイテッド・ウィー・スタンド】01

邦題:手を組めば立ち向かえる(United We Stand)

 ドーモ、あけましておめでとうございます。三宅つのです。これは、ニンジャスレイヤーTRPGの公式セッティング「空中投下ニンジャロワイヤル」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。

 前に一度やっていますが、近頃公式では「バトルグラウンド・サツ・バツ」なる恐るべきニンジャバトロワを行っており、触発されてつの次元でもやりたくなりましたので、します。

 参加者は「2021年12月末現在、つののAoS次元で死亡済みである、原作登場でない、ステータス表のあるニンジャ」に限定します。AoS次元にまだいないニンジャや、原作に登場したニンジャは参加できません。退場したものの明確に死んだわけではないニンジャ、捕虜や戦闘不能になっただけのニンジャ、非ニンジャ、ステータス表のないやつは参加できません。だいたいどいつも邪悪なので後腐れなく殺せます。

 参加者は以下の70名です。

◆ソウカイ・シンジケート:14
1.インディゴレイン、2.グリーンスピア、3.ウォンテッド、4.フラッフィー、5.グッドラック、6.レッドコーナー、7.ライトニングアックス、8.ブラッドリーパー、9.ホワイトアックス、10.ポイズンドラゴン、11.アースドッグ、12.スモークハンド、13.ホワイトボム、14.クロンスキー
◆ザイバツ・シャドーギルド:15
15.ブラインドフィアー、16.ツインソード、17.トルネード、18.ポーンウォーカー、19.ルークホイール、20.アスコモイド、21.ランドシャーク、22.アケイライ、23.オウルベア、24.パイロリスク、25.キリングストーン、26.ガードリーダー、27.ライトニングフィスト、28.アースウルフ、29.フラッシュドミネイター
◆暗黒メガコーポやその他の独立組織:13
30.グランドエスケープ、31.サンダーチャイルド、32.クレイフィッシュ、33.ゴリアテ、34.ゴールデンキャメル、35.
ソニックフィンガー、36.マルファス、37.デンドロアスピス、38.ジェムボーグ、39.グロリファイアー、40.サードグレード、41.ホワイトメタル、42.ヘイルアーマー
◆自由:28
43.アーバンホエール、44.ディスピケブル、45.ナイトプロウラー、46.ウルリック、47.コロンバイン、48.アイスブリンガー、49.ホワイトスクイッド、50.スプライサー、51.ビートルジュース、52.グレイヘロン、53.カワイイハンター、54.オーカージェリー、55.ポルターガイスト、
56.ドリンカー、57.キルアラシ、58.アイスティーラー、59.レプティリアン、60.アイアンオーガ、61.トキシンハリテ、62.ブラインドスポット、63.ミラーパーソン、64.ツヴァイヘンダー、65.ドレッドソード、66.ハウンター、67.スタチューメイカー、68.レッドノーズ、69.プレイグ、70.サンダークロス

 14+15+13+28=70名です。合っているはずですが、間違ってたら訂正します。ルールは公式に準じますが、人数が多いので適当に調整します。長くなるでしょうし、何回かやったら中断を挟みましょう。では、始めます。

◆◆◆

降下:初期配置

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D66を振り、出目のマスに配置される。そのマスのランダムイベントも即座に発生する。すでに他のキャラがいるマスへも初期配置できる。位置は最初は開示しない。次第に明らかになっていくだろう。

???

 落雷の音がポーンウォーカーの意識を覚醒させた。

「イヤーッ!?」

 ポーンウォーカーは咄嗟に地面に手をつき、跳ね起きて、カラテ防御姿勢をとった。彼のニンジャ第六感が、なかば無意識的にそのような行動を取らせたのだ。

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◆忍◆
つの版ニンジャ名鑑#24
【ポーンウォーカー】
ザイバツのニンジャ。階級はアプレンティス。彼には才能があったが、実際にそれを花開かせた者はほとんどいない。
◆殺◆
◆ポーンウォーカー(種別:ニンジャ)
カラテ       4    体力        4
ニューロン     2    精神力       2
ワザマエ      4    脚力        2/N
ジツ        1    万札        5

攻撃/射撃/機先/電脳  4/ 4/ 2/ 2
回避/精密/側転/発動  4/ 4/ 4/ 3
即応ダイス:5  緊急回避ダイス:0

◇装備や所持品:特になし
◇ジツやスキル
☆ムテキ・アティチュードLv1

能力値合計:12

 そして己自身を見下ろし、周囲を見渡した。そこには……

D66[51]=燃え盛る輸送機残骸。ターン終了時にワザマエ判定NORMAL、失敗すると回避不能の1ダメージ。地形効果は平地。レアトレジャーを入手、2D6[51]=6:ミハルカスタム・スナイパーライフル(連射1、ダメージ2、射程1-4、射撃難易度-1、移動後射撃不可)。4D6[3433]回避成功。

 足元に見事な銃が落ちている。スナイパーライフルだ。ポーンウォーカーはそれを拾い上げた。しかし!

 熱気と、何かが焼け焦げる匂い。ナムサン!彼の近くには、燃え盛る輸送機の残骸が落ちている!今にも爆発しそうだ!危険!「い、イヤーッ!?」ポーンウォーカーは連続側転で残骸から飛び離れた。KABOOOM!まもなく輸送機は爆発し、炎と黒煙を噴き上げた。「なんだ、これは……?」

 彼は見知らぬ広野のただ中にいた。地衣類で覆われた地面。彼方には稜線と深い森の輪郭。ひらけた空。星が輝いている。雲ひとつない空だ。では雷の音は、錯覚、あるいは夢であったのか?「どういう事だ。そもそも俺は、ネオサイタマに……うううッ!?」ポーンウォーカーは呻いた。

 そう、彼はネオサイタマに潜むザイバツ・シャドーギルドの一員である。ニンジャになったばかりで、いまだアプレンティス(徒弟)の位階におり、メンターのルークホイールに指導を受け……そして。「……!」ポーンウォーカーは青ざめた。記憶が「決定的瞬間」を呼び戻した。

 アベノ・スゴイハルカス48階の隠れアジトを、ソウカイ・シンジケートのニンジャが襲ってきたのだ。インパーミアブルと名乗ったニンジャはさほどの敵でもなかったが、続いて現れた恐るべきニンジャが、彼を……!「ソ……ソニックブーム……! 俺は……アアアアア……!」

 ナムサン! 彼は殺された! ソニックブームに殺されたのだ!ぞっとするような死に際の実感が蘇り、彼の腹にズシンと響いた。彼は思わずその場に膝をつき、メンポを外して嘔吐した。「……バカな……俺は死んだのか……? だが、だとしたら一体……」ポーンウォーカーは息を整える。

 彼はメンポを直して立ち上がり、もう一度空を見上げた。そして身震いした。奇妙な月と見えたものは、月ではなかった。黄金の立方体である。彼は本能的恐怖に駆られた。「俺はなぜ……なぜ生きている。まさかここはサンズ・リバーの向こう岸だとでもいうのか? ……う、嘘だ! 嘘……!」

 ……その時。

「ドーモ」背後からアイサツされた。ポーンウォーカーは飛び上がらんばかりに驚いたが、アンブッシュを仕掛けて来ないということは、敵ではなさそうだ。「ど、ドーモ、ポーンウォーカーです」振り向いてアイサツすると、灰色の装束のニンジャが立っていた。ザイバツ紋のバッジをつけている。

「ドーモ、ブラインドフィアーです」

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◆忍◆
つの版ニンジャ名鑑#018
【ブラインドフィアー】
シノビ・ニンジャクランのソウルに憑依された、ザイバツの斥候ニンジャ。アデプト位階。クナイ・ダートを使いアンブッシュを得意とするが、素のカラテは若干心もとない。
◆殺◆
◆ブラインドフィアー (種別:ニンジャ)
カラテ       3    体力        3
ニューロン     7    精神力       7
ワザマエ      7    脚力        4/N
ジツ        2    万札        5

攻撃/射撃/機先/電脳  3/ 7/ 7/ 7
回避/精密/側転/発動  7/ 7/ 7/ 9
即応ダイス:5  緊急回避ダイス:0

◇装備や所持品:特になし
◇ジツやスキル
☆シノビ・ニンジャクラン、ジツLV2
 ☆ステルス・ジツLV2:手番移動時に精神力1消費し発動(NORMAL)
  成功すると直ちにマップから取り除かれ手番終了
 ●ステルス・アンブッシュ:ステルス・ジツを発動した地点から6マス以内に出現
  出現したターン中の近接攻撃難易度-1、敵の回避難易度+1

●連射2、時間差、マルチターゲット
◉疾駆:通常・全力移動マスが増える

能力値合計:21

「ど、ドーモ。ザイバツの方で」「ああ。お前は確か、ルークホイール=サンのアプレンティスだったな。俺はアデプトだ。敬え」「アッハイ、ドーモ」センパイだ。ザイバツではネンコがものを言う。秩序ある格差社会には厳格な序列が必要なのだ。「ちょうどいい。俺と手を組め」「ハイ」

 ブラインドフィアーはステルス・ジツの使い手だが、カラテは少々心もとない。ポーンウォーカーはニュービーのサンシタとはいえ、ムテキ・アティチュードを使えたはず。アンブッシュで始末できる相手ではない。ならば、こうして手駒にすればよい。彼はザイバツニンジャらしい考えでそうした。

「その……ここは、どこでしょう。確か俺は、死んだはずで」「アノヨ、だろうな。俺も死んだ」「エッ」「だが、お前より少しは事情通だ」ブラインドフィアーは懐からマキモノを取り出し、見せた。「ニンジャの名が書かれている。70名のな。俺やお前、ルークホイール=サンの名もある」「エッ」

「ザイバツニンジャもいれば、ソウカイヤのニンジャもいる。知らぬニンジャの名も多い。俺もお前も死んだことがあるとするなら、こいつらもそうなのだろう」「で、では、他のザイバツニンジャと合流すれば」「それが一番だな。協力できる者とは協力する。このあたりを探ってみた」

 ブラインドフィアーは周囲を見回す。「あっちと、あっちは、行き止まりだ。目に見えない壁がある。つまりここは、戦場の隅だな」「壁?」「ここがアノヨというのなら、現世の常識に従ってもおれまい。誰が、何の目的で俺たちを蘇らせたか知らんが、それも探らねばならん」「わかりました」

 ポーンウォーカーは頷いた。「では、どこへ向かいましょうか?」周囲には、ニンジャアトモスフィアがいくつかある。ブラインドフィアーはニンジャ野伏力で相当に素早く移動できるが、ニュービーのポーンウォーカーにそれは求められまい。いざとなれば彼を捨て駒として逃げる選択肢もある。

「そうだな……」

透明な壁の角に背を向け、左か右か。1D6を振って奇数なら左、偶数なら右としよう。[1]=左。ここは11のマスであり、12へ移動することになる。

 ブラインドフィアーは、左を指差した。ニンジャ第六感だ。「こっちだ」「ハイ」「身を低くし、気配を消せ。俺を真似ろ」「ハイ」

マスの内側はおおよそ1×1km。地図はどこかに落ちていたり、誰かが持っていたりするかも知れない。今いるマスに敵がいなければ1ターンを消費して隣のマスに動ける(不可視の壁があり斜め不可)が、いる場合に交戦したくなければワザマエ判定(難易度NORMAL)を行う。失敗すると発見される。ステルス・ジツを使えば判定なしで通り抜けられる。
以後、このコンビが通るマスと、どこか別のマスの様子がランダムに映し出される。D66で決めてもいいが。

???

「うう……ここは……?」ソウカイ・シンジケート所属ニンジャ、ホワイトアックスは目を覚ました。何か、恐ろしい夢を見たような気がする。

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◆忍◆
つの版ニンジャ名鑑#91
【ホワイトアックス】
ソウカイヤ所属の下級ニンジャ。筋トレマニアでタンパク質を好む。奥の手として強力なカナシバリ・ジツを使うが、披露する機会はなかった。
◆殺◆
◆ホワイトアックス(種別:ニンジャ)
カラテ       5    体力        5
ニューロン     4    精神力       4
ワザマエ      1    脚力        3/N
ジツ        3    万札        0

攻撃/射撃/機先/電脳  5/ 1/ 4/ 4
回避/精密/側転/発動  5/ 1/ 1/ 7
即応ダイス:5  緊急回避ダイス:0

◇装備や所持品
◆ZBRアドレナリン注射器:気絶を回復

◇ジツやスキル
☆カナシバリ・ジツLV3
○プロテインマニア:カラテ+1、ワザマエ-1
◉知識:スポーツ

能力値合計:16
D66[54]=局地的磁気嵐。このマスに2人以上が存在する場合、ターン終了時に全員が精神力に1ダメージ(回避HARD)。位置は12。コモントレジャーを入手、2D6[21]=3:ヨロシ・デコンタミネイター型火炎放射器(連射1、射程0、カトンLV2)。

 ZZZZT……!空は雷雲に覆われ、今にも落雷がありそうだ。「え?」ホワイトアックスは飛び起き、周囲を見回す。足元には火炎放射器が落ちていた。「火炎放射器だと?こ、ここは?」自分は確か、中国地方のオンセンに来ていて。そうだ、確か、ニンジャスレイヤーに……!

アンブッシュ。察知判定、ニューロンHARD。4D6[3651]成功。

「!」ホワイトアックスは瞬時に動揺を抑え、警戒する。ニンジャ存在感が接近している!「ドーモ、ホワイトアックスです」先んじてアイサツすると草むらからニンジャが出現した。「ファハハ!ドーモ、マルファスです!」

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◆忍◆
つの版ニンジャ名鑑#68
【マルファス】
ネオサイタマ北部の山を根城とする武装暴走族「蛮牌亜(ヴァンパイア)」の首領であるニンジャ。テッコ内蔵型電磁ショックウィップなど高度な軍用サイバネで武装しており、高い戦闘力を持つ危険な存在である。
◆殺◆
◆マルファス(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ       8     体力       10
ニューロン    10     精神力       5
ワザマエ      4     脚力        5/N
ジツ        0     万札       15

攻撃/射撃/機先/電脳 11/ 8/11/12
回避/精密/側転/発動 14/ 8/ 8/ 0
即応ダイス:4  緊急回避ダイス:0

◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
▶▶▶テッコLV3:カラテ判定ダイスと回避ダイス+3 
 ▷▷▷内蔵型電磁ショックウィップ:内蔵型、特殊近接武器(精密攻撃/フェイント可)、
  ダメージ1+電磁ショック2、近接攻撃リーチ+1
▶ヒキャクLV1:脚力と回避ダイス+1
▶▶サイバネアイLV2:ワザマエ判定ダイス+4

●過剰サイバネ(10):精神力-4、狂気3つ、重サイバネ化
◉重サイバネ化:体力+2、●脆弱性:電磁(1)
●狂気:狂戦士化(軽度)、薬物依存(中度、精神力-1)
◆オムラ・マシンガン:連射3、側転難易度+1

◇ジツやスキル
●連続攻撃2、時間差、マルチターゲット

能力値合計:28

 アイサツ終了からコンマ数秒、マルファスが目を狂気に輝かせてカラテを構えた!「ファハハハ!死ねーッ!」一触即発アトモスフィア!

戦闘開始:1ターン目

イニシアチブ(一騎打ち):マルファス/MP(11)→MP(6)→ホワイトアックス/WA(4)→WA(2)
大気にカラテが満ちる!最初からハードモードだ!
MPは連続側転して電磁ウィップ連打。[15523336][14465561]連続側転2回成功、[45141][156611][35266][323266]4初成功、殺伐3発!出目[322]急所・頭部・頭部。リーチ+1で迎撃不能。WAは回避ダイスが5しかない!アドレナリン・ブーストして回避難易度NORMAL、[3][4][6][63]1発命中!3ダメージを受け残り体力2、精神力3!

「ファハハハーーッ!」ZZ!ZZ!ZZ!ZZZT!マルファスはメンポの隙間からよだれを垂らしつつ、ホワイトアックスへ飛びかかってテッコに内蔵された電磁ウィップを振るう!「アバババーッ!?」ホワイトアックスはアドレナリンを過剰分泌して必死で避けるが、一発が命中!高圧電流が苛む!

「チィーッ、多少しぶとい!だが貴様はここで殺す!」「アイエエエ!?」ホワイトアックスは情けない悲鳴を上げた。勝てる相手ではない!このままではわけもわからず殺されてしまう!火炎放射器など持っていては邪魔だ!

WAは連続側転、[5][5]成功。MPから距離をとってスリケン、[6][5]成功。MPは回避ダイスが14+4=18もある。[4226][4523]回避。局地的磁気嵐発生、回避難易度HARD。WAは[4251]回避、MPは[3364463343]回避。

「い、イヤーッ!」サンシタとはいえニンジャ、ホワイトアックスは連続側転で距離をとりつつ牽制のスリケンを投擲!「ファッハ!」マルファスは難なく撃ち落とす!その時、上空から激しい磁気嵐が降りてきて二人を包み込んだ!ZZZT!「「イヤーッ!」」二人はこれを側転回避!ワザマエ!

2ターン目

MPは連続側転&電磁ウィップ連打、[25152422][65524133]成功、[32546][433234][52523][153336]3発成功。WAは[5][54][36]回避!WAは連続側転&スリケン、[2][2][2][4]すべて失敗!ウカツ!局地的磁気嵐、WAは回避不能で1ダメージを受け残り体力1!MPは18D6[322411451624633511]回避!

「ファハハハーーッ!」ZZ!ZZ!ZZ!ZZZT!「い、イヤーッ!」ホワイトアックスは猛攻をどうにか躱す!だが!「うっ!」ウカツ!連続側転にもスリケン投擲にも失敗し、ブザマに倒れ伏す!そこへ磁気嵐!「グワーッ!」「ファハハーッ!弱敵!」マルファスは稲妻めいて電磁ウィップを振るう!

3ターン目

MPは[56463234][52121143][25222][364353][44552][413515]4発成功。WAは[2][4][3][25]3発命中!9ダメージを受け残り体力-8、爆発四散!火炎放射器はMPがゲット。

「ファハハハーーッ!」ZZ!ZZ!ZZ!ZZZT!「アババババーッ!サヨナラ!」KABOOOM!ホワイトアックスはなすすべなく爆発四散!ナムアミダブツ!「ウフハハ!ハルファス=サンがいないということは、まだ死んでおらんな!ジゴクから迎えに行ってくれよう!」彼は狂っている!

戦闘終了:残り69人

「……アレは、ヤバイな」「ハイ」草むらに身を伏せて隠れているのは、ブラインドフィアーとポーンウォーカーだ。二人がかりでもとうてい敵う相手ではない。幸いにも別のニンジャと戦っていて、こちらに気づいていない。磁気嵐も恐ろしいし、今のうちに通り過ぎてしまおう。

ワザマエ判定、難易度NORMAL。7D6[6645234]4D6[2611]成功。13へ移動。回避判定2回、[6645213][5526441]回避、[6124][1252]回避。

 二人のザイバツニンジャは、しめやかに迂回して強敵と磁気嵐をやり過ごした。そしてこの場所からは、別のニンジャも逃げ出していた。「フーッ、なんだあいつは……アブナイやつだ」オメーンで顔を覆った黒ずくめのニンジャだ。彼の名は、グロリファイアー

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◆忍◆
つの版ニンジャ名鑑#136
【グロリファイアー】
オメーンで顔を覆う謎めいたニンジャ。手で触れた者にヤルキを与えて暴走させるジツの使い手。ヤルキを与えられた者は顔中の穴から光を放ってバンザイ突撃を行い、敵に組み付いて爆死する。
◆殺◆
◆グロリファイアー(種別:ニンジャ)
カラテ       6    体力        8
ニューロン     8    精神力      13
ワザマエ      5    脚力        3/N
ジツ        5    万札       20

攻撃/射撃/機先/電脳  6/ 5/ 8/ 8
回避/精密/側転/発動  8/ 5/ 5/13
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0

◇装備や所持品
◆フルフェイスメンポ&タクティカルスーツ:体力+2
◆トロ粉末:精神力2回復(使い切り)

◇ジツやスキル
☆マズダ・ニンジャクラン、ジツLV4
 ☆ヤルキ・ジツ:手番開始時に精神力1消費し発動(NORMAL)
  戦闘終了まで術者と周囲5×5マス以内の味方のカラテ+1
 ◉◉グレーター級ソウルの力:ニューロン+ジツで精神力換算
 ★★連鎖バリキ・ジツ:手番攻撃時に精神力2消費し発動(NORMAL)
  手番移動中に術者が隣接ないし上を通過したモータルや危険生物を、
  最大でジツ値に等しい数(5体)まで人間爆弾(デストロヤクザ)化する

●時間差、マルチターゲット
◉◉采配能力:手番攻撃フェイズ開始時に精神力1を消費し、ニューロンNORMALで判定
 成功すると、自分よりイニシアチブ値が低い味方に即時行動させられる
 名前持ちの味方1人か、味方の同種モブ全員(上限6体)を選択
 出目66で成功すると脚力+2、666だとさらに攻撃・射撃判定難易度-1

能力値合計:29
回避1回、[36145523]回避。ワザマエ判定、[36426]成功。南の22へ移動。

???

D66[63]。

「CHUCHUCHUCHUCHU……!」巨大なネズミ型バイオニンジャ、プレイグは周囲を警戒した。見たこともない場所、無数の気配。

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◆忍◆
つの版ニンジャ名鑑#154
【プレイグ】
巨大なネズミ型バイオニンジャ。計算上一週間に七万人を殺す疫病を振りまく「コクシ・ジツ」を使う。脱走直後の小さく弱かった彼を救ったのは、右手を振り上げ周囲を威嚇する、イマドヤキのマネキネコだった。
◆殺◆
◆プレイグ(ニンジャ/バイオ生物/大型2×2)
カラテ      10    体力       25
ニューロン     5    精神力      10
ワザマエ      4    脚力        7/-
ジツ        5    万札        0

攻撃/射撃/機先/電脳 10/ 4/ 5/ -
回避/精密/側転/発動  5/ 4/ 4/10
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:5

◇装備や所持品:特になし
◇ジツやスキル
☆ネズミ・ニンジャアニマルソウル、ジツLV5
 ☆コクシ・ジツLV3:手番開始時に精神力1を消費し発動(HARD)
  判定には1+「MAP中に生存しているバイオネズミの数」の個数のダイスを用いる
  発動に成功すると、使用者と同じフロアにいる敵全員に1ダメージ(回避HARD)
  この戦場では、術者と同じマスにいる全員にダメージを与える
 ☆巨体化の秘儀LV5:体力+15、回避ダイス-5、
  緊急回避ダイス+5、脚力+2、連続側転UH(下限固定)
 ◉◉グレーター級ソウルの力:ニューロン+ジツで精神力換算

●連続攻撃2
◉大型(2×2):即死耐性、連続側転不可、轢殺攻撃1、素手リーチ+1
 自分より小型の相手による弾き飛ばしや強制移動、拘束を無効化
 範囲攻撃は最も強いダメージのみ受ける 小型の相手や物体を乗り越えて移動可能
●猛突進:脚力の2倍の距離を直進し、直後の攻撃回数+1 次の手番まで回避不能
●仲間呼び:毎ターン開始時にバイオネズミの群れ1体召喚
●捕食:近接攻撃でPCやNPCを殺すと体力1回復

能力値合計:29
D66[51]=燃え盛る輸送機残骸。ターン終了時にワザマエ判定NORMAL、失敗すると回避不能の1ダメージ。4D6[4431]回避。レアトレジャー、2D6[36]=9:ノダチ(特殊近接武器、ダメージ3、攻撃難易度UH)。プレイグには扱えるかどうかわからないが、大型だし前足で持てることにしよう。

 大型の、武器らしき鉄塊が落ちている。プレイグは前足で軽々とそれを持ち上げた。なにかの役には立つだろう。しかし!

 熱気と、何かが焼け焦げる匂い。ナムサン!彼の近くには、燃え盛る輸送機の残骸が落ちている!今にも爆発しそうだ!危険!「CHUCHUCHU!?」プレイグは急いで残骸から飛び離れた。KABOOOM!まもなく輸送機は爆発し、炎と黒煙を噴き上げた。なんだ、これは。いつの間に外へ。

 彼が地面に呼びかけると、バイオネズミの群れが現れた。セタガヤ・ケイヴのようにはいかないが、ネズミはいるようだ。とにかく、自分以外はすべて敵。ならばやることは同じ。ネズミを増やし、コクシ・ジツを放って、この場の全員を殺せばよい。背後に透明な壁があり、その逆側に複数の気配。

現在地は南端の63。1D6を振って1-2なら62、3-4なら53、5-6なら64へ移動する。1D6[1]=62へ移動。誰もいない。

 巣穴に侵入してきた人間のニンジャたちに殺されたと思ったが、今自分が生きているなら、些細なことだ。彼は慎重に事をすすめるべく、最初から戦闘はしないことにした。まずは地形を把握し、ネズミを増やさねばならぬ。気配のしない方向へ、しめやかに移動する。

D66[33]=高台、投下物資を漁る民間人。他マスの敵への射撃難易度-1。DKKと引き換えにコモントレジャー。2D6[54]=9:オーガニックスシ(体力3回復)。DKK1D6[4]、割って2獲得。ネズミの群れが2体に増える。ジゴクに民間人やネズミがいるのもなんだが、たぶん亡者だろう。

 高台の上に、パラシュートのついた箱が落ちている。空中から投下された物資のようだ。「ホーッ投下物資!」「ホーッ!」ボロ布を纏った亡者が、狂ったように喜びながら箱に群がる。「CHUCHUCHUCHU!」「「アバーッ!」」プレイグは難なく彼らを殺し、箱を奪い取った。

 箱をかじって開けると、中にはオーガニック・スシが入っている。スシはニンジャの体力を瞬時に回復させる完全食品だ。プレイグはニヤリと笑う。ツキがあるようだ。ここは高台で、戦場の端。しかも今は夜。高みの見物と行こう。プレイグは地面からネズミを呼び出し、死体をかじらせた。

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現在地(判明済):6人登場、1人死亡
ポーンウォーカー&ブラインドフィアー:11→12→13
マルファス、ホワイトアックス(死亡):12
グロリファイアー:12→22
プレイグ:63→62

【続く】

つのにサポートすると、あなたには非常な幸福が舞い込みます。数種類のリアクションコメントも表示されます。