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忍殺TRPGリプレイ【インナー・ユニヴァース】01
邦題:内なる宇宙(Inner Universe)
ドーモ、三宅つのです。これはchild_study=サンのシナリオ案「オイランドロイド・オブ・マイン」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意下さい。
オムラからの依頼により、ハクスラニンジャチームに奪われたオイランドロイドを回収する任務です。名声8前後のニンジャ3-4人、3人ならば名声10以上のニンジャが挑むことがおすすめされていますが、今回はこのニンジャたちを派遣します。
![](https://assets.st-note.com/img/1675067274472-fzgws7jZN3.png)
◆レッドハッグ(種別:ニンジャ)
カラテ 10 体力 12
ニューロン 7 精神力 9
ワザマエ 11>12 脚力 6/N
ジツ 0 万札 63>24
DKK 0 名声 7
攻撃/射撃/機先/電脳 11/12/ 7/ 7
回避/精密/側転/発動 14/12/12/ -
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:3
◇装備や所持品
◆**イキツモドリ**(業物のカタナ):攻撃と体力+1
●戦闘スタイル:イキツモドリ 回避H、装甲貫通3、殺伐なし
◆伝統的ニンジャ装束一式:体力・精神力・即応+1、
回避+2、緊急回避+3、脚力ダメージ軽減1
◇ジツやスキル
◉◉戦闘系ソウルの力:タツジン系スキルを最大2個まで所持可能
攻撃・射撃時に精神力1を消費し、攻撃+2か射撃+4 1ターン中に2回まで可能
記憶スロットから精神力1を消費し特定の◉スキルやワザ、戦闘スタイルを呼び出せる
◉◉タツジン:イアイドー
カタナ攻撃の出目6成功時に痛打+1、装備ペナルティなし
●戦闘スタイル
強化精密攻撃:ワザマエで攻撃判定 出目665でナムアミダブツ
強化強攻撃:攻撃判定難易度+1、基本ダメージ2 連続攻撃上限3
●移動スタイル:カスミ 回避ダイス1を獲得しつつ移動可能(脚力+2まで)
●イアイ反撃:回避判定出目に6を含んだ迎撃のダメージが2となる
◉◉タツジン:ボックスカラテ(記憶)
連続攻撃+1、近接攻撃の出目6成功時に痛打+1
●戦闘スタイル:精密ジャブ連打
ワザマエで攻撃、連続攻撃+2、標的1体固定、ダメージ1固定、敵の迎撃不能
●戦闘スタイル:ボックスカラテ連打 集中&精神力1&回避ダイス2個を消費し発動
連続攻撃+2、標的1体固定、殺伐発生せず
精神力2消費すると連続攻撃+3されるが、戦闘終了まで連続攻撃+n使用不可
●ワザ:ハートブレイカー 出目666で発動
痛打+1、回避H 連続攻撃が残っていれば敵は回避不能(殺伐なし)
◉不屈の精神:精神力+1
◉タクティカル移動射撃
●連続攻撃2、連射2、時間差、マルチターゲット
◉交渉:駆け引き 記憶
◉知識:ストリートの流儀、犯罪 記憶
◇カラテ鍛錬蓄積1
能力値合計:28>29
前回の冒険で万札50、名声2、余暇4日および名刀「イキツモドリ」を獲得しました。もとのカタナはイクサで破壊され、スシは消費しています。ワザマエを鍛錬して[412]=7<11=失敗、[113]=5+1=6<11=失敗、[336]=12+2=14>11=成功、カラテを鍛錬して[124]=7<10=失敗。スシを購入して合計万札39を消費し、残り24。
![](https://assets.st-note.com/img/1675067973833-BO9rrqkpss.png)
◆ボーンピッカー(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 6
ニューロン 11 精神力 10
ワザマエ 9>12 脚力 5>6/E
ジツ 0 万札 42>3
DKK 3 名声 13
攻撃/射撃/機先/電脳 7/18/14/15
回避/精密/側転/発動 14/14/14/ 0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:1
◇装備や所持品
▶▶生体LAN端子LV2:ニューロン判定+4、イニシアチブ+2
▶▶サイバネアイLV2:ワザマエ判定+2、射撃さらに+2
▶テッコLV1:カラテ判定&回避+1
●過剰サイバネ(5個):精神力-1
◆LAN直結型ハンドガン×2(二挺拳銃) 連射3、射撃H、時間差・マルチ可
●射撃スタイル・論理トリガ(常時):ニューロンで射撃判定
◆テック・ガントレット:射撃&緊急回避+1
◆伝統的ニンジャ装束:回避&即応+1
◆軍用サイバーサングラス:射撃&イニシアチブ+1、マルチターゲット
◆オーガニック・スシ&トロ粉末
◇ジツやスキル
◉◉タツジン:ミリタリーカラテ
装備銃器が基本射撃難易度H以上であれば射撃難易度-1
拳銃・二挺拳銃・ライフル装備を「素手状態」とし、装備ペナルティ無視
隣接した敵にも射撃可能 銃のカスタムパーツが武器スロットを消費しない
●移動スタイル:アサルト・タクティクス
移動フェイズに通常移動しながらグレネードを1個まで瞬時使用可
●戦闘スタイル:オートマチック・ピストルカラテ
カラテかワザマエで素手の近接攻撃を行う(ワザマエ使用時は殺伐なし)
出目6で痛打+1 二挺拳銃装備時は攻撃難易度+1、連続攻撃+1
●ワザ:ロウレス・フロンティア ターン中1回まで
回避出目66で迎撃発生時、迎撃を2ダメージ(回避H)とする
●テイクカバー:状態異常を受けていない場合のみ使用可
射撃回避判定直前に使用宣言し、射撃ダメージ軽減1をフェイズ終了まで獲得
ターン終了まで不覚状態(敵からの攻撃・射撃難易度-1、能動的行動難易度+1)
●時間差、マルチターゲット、連射2
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、連続側転難易度-1
◉シャープシューター:集中射撃で射撃+3
◉ウィークポイント射撃:出目6が2つ以上ある射撃に痛打+1
モータルが食らえばヘッドショットで即死
○生い立ち:サイバネ賞金稼ぎ 重サイバネの死体から万札+1、ボス級なら+5
◉知識:サイバネティクス、ストリートの流儀、ヤクザの流儀 記憶
◉交渉:駆け引き 記憶
能力値合計:26
前回の冒険で万札41、名声2、余暇4日を獲得しました。スシは消費しています。「タツジン:ミリタリーカラテ」がアップデートされたので「テイクカバー」を習得します。ワザマエを鍛錬し[536]=14>9=成功、[243]=9<10=失敗、[526]=13+1=14>10=成功、[651]=12>11=成功。万札36を消費し残り6、スシを購入して残り3。カラテと体力はまだ低めです。kill-9とか入れてもいいかも知れません。
名声を足して割れば7+13÷2=10ですが、ともに相当な強さですね。同じチームのアズラーイールは名声15、マーダーシュトロムは名声16に達しており、このミッションには名声が高すぎます。そこで、彼を加えましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1675069254549-lTUM2epbjN.png)
◆デモンハンド(種別:ニンジャ)
カラテ 6>7 体力 7
ニューロン 6>7 精神力 9
ワザマエ 8 脚力 5/E
ジツ 0 万札 3>2
DKK 0 名声 6
攻撃/射撃/機先/電脳 7/ 8/ 7/ 7
回避/精密/側転/発動 9/ 8/ 8/ 0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:1
◇装備や所持品
◆パーソナルメンポ:精神力と緊急回避+1
◆伝統的ニンジャ装束:回避+1
◆ブードゥー(首に巻いた縄):精神力+1
◆オーガニック・スシ
◇ジツやスキル
◉◉タツジン:コッポドー 近接攻撃の出目6成功時に痛打+1
●戦闘スタイル:殺人コンビネーション
命中した近接攻撃に回避ダイスダメージ1の付属効果
出目4が2個以上あれば殺伐の出目3(急所破壊)が発生
●戦闘スタイル:内破壊掌打 ワザマエで近接攻撃、装甲貫通1
殺伐が発生したら出目2(頭部痛打)か出目3を選ぶ
●ワザ:ボールブレイカー 出目665で発生、殺伐出目3(回避H)
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、連続側転難易度-1
◉トライアングル・リープ:連続側転時に壁に接触して近接攻撃
この時は連続側転によるペナルティを無視し、痛打+1
◉ランスキック:脚力で攻撃判定、命中すると痛打+1&弾き飛ばし
●連続攻撃2、連射2、時間差、マルチターゲット
◉狂気:暴走するプロ意識
◇カラテ鍛錬蓄積1
能力値合計:18>20
前回の冒険?でカラテとニューロンの壁を超え、各能力値が7に上昇し、ニンジャソウルの闇を失いました。万札31を消費し残り万札は3、余暇3日となります。モータルハントを行い8-1D6[2]=6、カラテを鍛錬して[113]=4<7=失敗。もう一日モータルハントし8-1D6[3]=5、1D6[4]=DKKなし。スシを購入して残り万札2。
名声は6ですが十分な戦力です。では、始めます。
◆◆◆
序
ネオサイタマ郊外地域、オムラ・メディテック所有の複合研究所。ここは主にオイランドロイドと関連した技術をR&D(研究開発)する場所である。「ドーモ、ボーンピッカー=サン。久しぶり!」入口近くで出迎えたのは、以前助けたことのあるサイバーゴスの少女、ユンコ・スズキだ。
「おう、ドーモ」「アタシらは初めましてだね。話は聞いてるけど。ドーモ、レッドハッグです」「デモンハンドです」互いにアイサツし、友好的に握手する。「えーと、マーダーシュトロム=サンとアズラーイール=サンは?」「ケオサキでお留守番だ。今あっちもいろいろ大変でな」「そう」
ユンコは、ただの少女ではない。不慮の事故で肉体的に死亡した彼女は、父の遺した『スズキ・マトリックス理論』により生体脳をチップ化され、オイランドロイドのボディを与えられることで蘇った。そのテックを狙う敵対企業オナタカミの魔手から彼女を救ったのが、ボーンピッカーたちなのだ。
「で、今回の依頼はなんだい」レッドハッグがせかすと、ユンコは頷き、奥へ案内した。「こっち」三人はぞろぞろとついていく。……いくつものセキュリティゲートを抜け、複数のエレベーターを経由し、地下深くに到達した一行の前に現れたのは、大型の水槽で泳ぐ一匹のマグロであった。
![](https://assets.st-note.com/img/1675081687537-xtB5UR9kR9.jpg)
循環式水流装置により、それは泳ぎながら元の場所を保っている。マグロは泳ぎ続けないと窒息するので、このような仕掛けになっているのだろう。「面白いね。インテリアかい」『いいえ』突如、水槽に仕掛けられた大型スピーカーから電子合成音声が聴こえた。女性のような声だ。『こんにちは』
「「「「ドーモ」」」」四人はアイサツを返す。だが彼女の姿は見えない。「どこにいるんだい」『目の前にいますよ。水槽の中のマグロが私です。私の名は、エミリー』マグロはパクパクと口を動かし、知性が感じられる目でこちらを見た。『マグロの肉体に脳を移植した、人間です。ようこそ』
三人は少し驚いたが、奇妙なことには慣れっこだ。死んだ人間がオイランドロイドの肉体で蘇るのなら、そういうこともあるだろう。「彼女はここの主席研究員よ。私のボディも見てもらってるの」ユンコが笑いながら紹介する。『では、さっそくですがダンゴウしましょう。話は少々長くなります』
ダンゴウ
……エミリーとユンコによれば、事情はこうだ。ユンコ・スズキが回収された後、『スズキ・マトリックス理論』は彼女ともどもオムラ・メディテックの所有物となり、さらなる研究と商業化に向けての開発が進められた。そしてついに、ユンコに続く脳チップからの蘇生プロジェクトが開始された。
依頼人は、資産家の「コノヒト・クワヤマ」。彼の一人娘「ソノコ」は、12年前不運な事故に遭い、その脳はバイオニューロンチップ化された。当時では最先端の仮死化・保存技術であったが、自我を目覚めさせ蘇生させる技術はまだなく、クワヤマ氏はそれを大事に維持管理しながら生きてきた。
「バイオニューロンチップの維持管理には、新鮮な脳漿が必要なの。バイオ脳漿の代わりに、自分の頭蓋内部に保存する人もいるわ。クワヤマ=サンはそうしたみたいね」ユンコが付け加えた。『そしてついに、ソノコ=サンを蘇生できる可能性が発見された、というわけです』エミリーは続ける。
それをクワヤマ氏に伝えたところ、彼はオムラ・メディテックに巨額の支援を行い、娘の蘇生を依頼した。『とはいえ簡単ではありません。自我を目覚めさせ、安定させるには、生前の彼女の姿をなるべく忠実に再現した特注のオイランドロイドが必要です。惜しみない予算が投入されました……』
やがて素体となるオイランドロイドが完成したが、その時にはクワヤマ氏の資産も尽きかけており、ニューロチップの取り出し及び移植手術の代金も支払えるかどうかという資産状況となっていた。だが蘇生手術が成功すればオムラ・メディテックの株価は劇的に高騰し、彼の問題は解決するだろう。
『我々はクワヤマ氏のメンタル・ケアのためもあり、そのオイランドロイドに特別に製作されたカスタムAIをインストールし、彼の自宅に送りました。クワヤマ氏はそれにソノコと名付けて起動し、一ヶ月ほど一緒に暮らしていました。しかし移植手続きの直前、ハック&スラッシュに遭ったのです』
ハック&スラッシュとは、ハッキングを伴う押し込み強盗のことだ。ネオサイタマではチャメシ・インシデントの凶悪犯罪である。『クワヤマ氏自身は外出していて無事でしたが、残っていた動産のほとんどとオイランドロイドが盗まれました。彼に残されたのは不動産と、脳内のチップだけです』
「ひでえ話だ」「で、どうしろって?」『我々としても多額のマネーを投じたプロジェクトですから、慌てて調査を行いました。それによれば、特注オイランドロイドは幸いにも破壊されておらず、IRC死角地帯である『ヤミ・区画』という魔窟に運び去られたことが判明したのです』「なるほど」
『また調査によれば、クワヤマ氏の自宅からはかすかなニンジャソウル反応が検出されています。つまりハック&スラッシュのパーティーはニンジャであったようなのです。そこでユンコ=サンの紹介により、あなた方を派遣することにしたというわけです』「だいたいわかった。殺せばいいんだな」
デモンハンドは頷いた。彼は気が短い。『ええ。そのハクスラ・パーティーは皆殺しにし、可能なら首を持ち帰ってください。オムラに逆らう者はこうなると見せしめにしなければ、我々の信用に関わります』「了解」マッポーの世では『ナメられたら殺す』が社会の基本的ルール。当然の代償だ。
『それと、オイランドロイド……便宜上「ソノコ」と呼びますが、彼女は必ず無傷で回収してください。素体を製造するだけでも17億円以上がかかっています。相当な損傷を受けていた場合、ペナルティとしてあなた方にある程度は請求しますよ』「アッハイ」『まだあります。ユンコ=サン、あれを』
「ええ」ユンコは胸元から親指めいた形状のデバイスを取り出した。『これは、オイランドロイド用の初期化装置です。ソノコを確保次第、これを使用して記憶等を消去してください』「なぜ?」『……彼女に使われているカスタムAIは、初歩的な感情反応と表現が可能ですが、法的に問題があります』
ユンコが続けた。「クワヤマ=サンが自然に『娘』として接することができるよう、彼女には羞恥心を組み込んだ違法AIプログラムが設定されたの。メンタル・ケアを目的とした人道的なものであっても、違法は違法。表沙汰になったら大変なのよ」『自我を獲得したと法解釈された場合、危険です』
エミリーは声を低くした。『オイランドロイドの権利を主張する一部過激派に利用され、我々の事業に致命的ダメージを与えかねないのです。クワヤマ=サンにはハッカーの仕業で初期化されたと説明しますが、その口封じも兼ねて、必ずハクスラ・パーティーは殺さねばなりません』「なるほどな」
三人は納得した。『そうしたわけで、事は秘密裏に行わねばなりません。通信が漏れて敵対企業等に利用されては困りますから、任務中はIRCなどで外部に通信しないでください。現場で起きた問題の解決については、あなた方に一任します。適切な状況判断での決定には問責されませんので……』
「責任重大だね」『ハイ。とにかくやることはシンプルです。ヤミ・区画に潜入し、ソノコを盗んだハクスラ・パーティーを皆殺しにして、ソノコに初期化処理を行い、無傷で持ち帰ること。もし任務中に敵対組織のエージェントに遭遇した場合でも、むやみに攻撃したりしないでください。以上です』
ユンコはエミリーに代わってオジギした。「ヨロシクオネガイシマス。このプロジェクトが成功すれば、クワヤマ=サンは蘇生した娘さんと再会できるし、オムラ・メディテックの株価も上昇して、株主であるクワヤマ=サンも経済的に持ち直すことができるのよ。未来がかかっているの』「了解!」
レッドハッグはウインクしてサムアップした。「荒事なら任せておきな。必ずソノコ=サンのボディを持って帰ってやるよ!」「ハッキングは俺に任せろ」「だいたいわかった。殺す」『感謝します』三人はエミリーとユンコから必要な情報提供を受けた後、しめやかに行動を開始した。
【続く】
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