忍殺TRPGリプレイ【エンズ・イッツ・キー・ワールド】02

　前回のあらすじ：ソウカイヤのニュービーニンジャ・マスダ三兄弟は、初ミッションとしてスラム街でのサイバーツジギリに挑む。各々が強力な試作兵器を装備し、無力なモータルを殺しまくればカネが稼げるのだ。時々発生する欠陥に苦労しつつも、三人は殺戮を続ける！カラダニキヲツケテネ！

◆

戦闘中

6ターン目

イニシアチブ：デジタルドミネイター/DD＆クイックランナー/QR（5）→モーターヤブ/MY（3）→レッドスリケン/RS＆他モータル（1）

東のK（カラテカ崩れ）1体、西のR（ローグ・ハッカー）とK、中央のY（傭兵崩れ）1体が死亡、南のM（モーターヤブ）1体が爆発四散。残り標的9。中央のY1体が残り体力1で北へ逃げ、東のK2体も北へ逃げる（1体は残り体力1）。西のM、南のM2体、北のRたちは動かず。DDは東から、QRは西から標的を追いかけ、RSは南から射撃する。

DDは負傷Kを追いかけ攻撃、[11]失敗！[332]＝欠陥発生せず、欠陥ダイス5に。QRは脚力7で追いかけ負傷Kへ攻撃、[454]成功、2ダメージを与えて殺害。残り標的8体。11D6[63641263523]欠陥発生！[4]防具、[4]強力な倦怠感。次の欠陥発生まで毎ターンの獲得回避ダイス1/2、8が半減して4になる。欠陥ダイス1に。

　デジタルドミネイターはプラズマカタナを闇雲に振り回すが、素のカラテが低いためか命中せず！「しっかりしろや！イヤーッ！」クイックランナーが色付きの風めいて負傷したカラテカ崩れに追いつき、プロセッサーハンドを突き刺す！「アバーッ！」死亡！だが……「うう……？」

　強い電磁波がクイックランナーの脚部サイバネにも作用し、強烈な倦怠感をもたらす。ブーツに欠陥が発生したのだ。「チッ、めんどくせえな！」

RSはYへ集中射撃、3D6[211]失敗！1D6[2]欠陥発生せず、欠陥ダイス3に。

「TAKE THIS！」BLAM！レッドスリケンは倦怠感を押してショック・チャカガンを発射するが、フラついて手元が狂い命中せず！「チッ！」「アイエエエ！」「タスケテ！」傭兵崩れとカラテカ崩れはさらに北へ逃走！

7ターン目

DDは負傷Yへ攻撃、[56]成功！3ダメージを与え一撃で殺す！残り標的7体。[55651]欠陥発生！[2]防具、[3]精神力ダメージ1！DDの残り精神力2。欠陥ダイス1に。QRはKへ攻撃、[355]成功。2ダメージを与え体力2とする。1D6[6]欠陥発生！[2]防具、[2]爆発！1ダメージを受け残り体力2！使用不能にはならず、回避ダイスは元に戻る。欠陥ダイス1に。

「「イヤーッ！」」「アバーッ！」「グワーッ！」傭兵崩れが斬り殺され、カラテカ崩れがプロセッサーハンドで重傷を受ける！だが！「「グワーッ！？」」ZZZT！BOMB！ニンジャたちの防具が放電・爆発し、それぞれにダメージを与える！なんたる危険な試作品か！「クソッタレ！」

RSは集中しKへ射撃、3D6[543]成功。2ダメージを与え即死させる。残り標的6体。3D6[566]欠陥発生！[3]武器、[1]出力不安定。この武器を用いた攻撃難易度+1（HARD）。射撃ダイスは6に戻るので、集中して使えばよい。

「TAKE THIS！」BLAM！ZZT！「アバーッ！」ショット・チャカガンがカラテカ崩れに命中し即死せしめる！だが……「エネジィ……」今度は武器の出力が不安定だ。全身を襲う倦怠感はおさまったが、なんとも厄介。「クソ！」

8ターン目

DDはRへ攻撃、[42]成功！重サイバネゆえ2+電磁2＝4ダメージを与えて即死させる！残り5体。1D6[6]欠陥発生！[5]武器、[6]全ての欠陥が発生！次の欠陥発生まで攻撃難易度+1、攻撃ダイス半減、体力と精神力に1ダメージ（残り1と1）、与えるダメージは倍になるが欠陥ダイス+3になり4。

「イヤーッ！」ZZZT！「アバババーッ！」デジタルドミネイターは物陰に隠れていたローグハッカーを一人斬り殺す！だが！「アバババババーッ！？」ZZZZZT！BOMB！プラズマカタナが放電し爆発！デジタルドミネイターはかなりのダメージを受けてうずくまる！インガオホー！

QRはRへ駆け寄って攻撃、3D6[253]成功。2ダメージを与えて殺す。残り4体。[2]欠陥発生せず、欠陥ダイス3。RはQRへチャカ、[44]成功。QRは8D6[36264663]回避。RSは集中してMYへ射撃、6D6[133334]成功。MYへ3ダメージ。[2]欠陥発生せず、欠陥ダイス3。MY2体は起動し、襲ってくる。

「イヤーッ！」クイックランナーは違法基盤即売会に駆け込み、プロセッサーハンドを突き出す！ギャルルルル！「アバババーッ！」ローグハッカーの一人が即死！「アイエエエ！？」もうひとりはパニックを起こし、チャカガンを発砲！BLAM！「イヤーッ！」クイックランナーは難なく回避！

「せーの……TAKE THIS！」BLAM！ZZZZT！『ピガーッ！』潜んでいたモーターヤブの一体にショック・チャカガンが命中！『敵対行動』『ただちに排除します』』モーターヤブ二体が逆関節の両脚で立ち上がり、武器を構えた！

9ターン目

DDはこれ以上ダメージを受けるとヤバいので他の二人に任せる。QRはRへ駆け寄って攻撃、3D6[664]殺伐[5]両腕破壊、即死！残り3体。[662]欠陥発生！[6]防具、[2]爆発！1ダメージを受け残り体力1！欠陥ダイスは1に。MY2体はRSへ射撃、電磁シールドで無効。RSは負傷MYへ集中射撃、[312545]成功。1体を倒す。残り2体。[222]欠陥発生せず、欠陥ダイス5。

「ま、任せた！ヒィーッ！」デジタルドミネイターはうずくまり、情けない悲鳴をあげた。「アイアイ！イヤーッ！」ギャルルルル！「アバーッ！」クイックランナーはローグハッカーをネギトロ殺！だが！BOMB！「グワーッ！？」またしてもブーツが爆発！ZBRはあるがこのままではヤバい！

『『排除します』』南側では二体のモーターヤブがガトリングガンを連射！BRTTTTTTTT！レッドスリケンは電磁シールドで弾き、ショック・チャカガン発射！「TAKE THIS！」BLAM！ZZT！『ピガーッ！SAYONARA！』KABOOM！モーターヤブ一体が爆発四散！

10-11ターン目

DDは動かない。QRは脚力7もあり、連続側転すれば南側のMYまで届く。しかし武器により連続側転難易度HARD、ワザマエは5。爆発事故でも起こせば倒れてしまう。慎重に通常移動で十字路まで戻る。MYはRSへ歩み寄りガトリングガン、電磁シールドで無効。RSは集中してMYへ射撃、[145665]成功。3ダメージを与え残り体力3。5D6[31343]欠陥発生せず、欠陥ダイス7。

DDとQRは動かない。MYはRSへ歩み寄りサスマタ、[163][443]成功。RSは[343][525]回避。距離をとり射撃、[133542]成功。MYを倒す。残り1体。7D6[6613444]欠陥発生！[4]防具、[4]強力な倦怠感。次の欠陥発生まで毎ターンの獲得回避ダイス1/2。6が半減して3に。欠陥ダイスは1に戻る。

　BRTTTTTTTT！モーターヤブのガトリングガンは電磁シールドで無効！スゴイ！「TAKE THIS！」ショック・チャカガン発射！BLAM！ZZT！『ピガーッ！敵対行動！』ショック・サスマタ攻撃！「イヤーッ！」回避！「TAKE THIS！」BLAM！ZZT！『ピガーッ！SAYONARA！』KABOOM！爆発四散！

　ZZZT……「フーッ」レッドスリケンはまたも強烈な倦怠感を味わう。実際強力ではあるが……。「よーし、あとはあっちにモーターヤブが一体残ってる。そいつで撃破してくれ」クイックランナーが呼びかける。「オーライ。デジドミ＝サンは生きてる？」「ヤバい。任せる」「俺もヤバい」

戦闘中断

　三人はフラつきながら死体が転がる十字路に集まり、笑い爺と連絡をとる。「笑い爺＝サン！だいたい終わったが、欠陥のせいでダメージがでかいぜ！」『契約書通り、我々は一切責任を持ちませんよ』「アイアイ。とにかく、モーターヤブがあと一体だ。それで終わりだな？」

『……まあそれなりにデータも取れましたし、これぐらいにしておきましょうか』笑い爺は少々不満そうだ。追加の報酬は期待できないかもしれない。ふわふわローンの返済期限が迫っているが、果たしてどうなるか。『実際、ニンジャ同士の戦闘データも取りたかったのですが』「俺ら同士でか？」

『野良ニンジャが付近にいるらしいのですが、それもいいですね』「やめとくよ」『それは残念』雑談しながら、クイックランナーはモーターヤブのいる方へ戻る。危険だがひきつけて、ショック・チャカガンで倒すしかない。デジタルドミネイターは物陰に隠れ、レッドスリケンは銃を構える。

　……その時。

1D6、1-4で東西南北。[1]東。

　ばきん。いやに大きな音が路地に木霊した。三人が振り向くと、痩せた若い男が、フラフラとこちらへ歩いてくる。歩きぶりから、ジャンキーのヨタモノか。粗末な電球の明かりが、彼の影法師を長く伸ばしていた。さっきのは、落下したまま放置された錆びた看板を、彼が踏み割った音のようだ。

　痩せた男は、濁った目でこちらを見た。「アッヘ！」この手のヨタモノはネオサイタマの危険地域ではしばしば見られる。彼らが人を殺めても、ニュースにもならない。報道すべき事は他に沢山ある。街に現れたラッコの話などだ。だが、彼は……不遜な態度で手を合わせ、アイサツを繰り出した。

「ドーモォ。デスドレインです」

◆デスドレイン（種別：ニンジャ）
カラテ　　　　　　　１　　　　体力　　　　　　　４９
ニューロン　　　　１３　　　　精神力　　　　　　２６
ワザマエ　　　　　　５　　　　脚力　　　　　　　　３/Ｎ
ジツ　　　　　　　　９　　　　万札　　　　　　　　５

近接/射撃/機先/電脳　　７/１１/１３/１３
回避/精密/側転/発動　１３/１１/　５/２８
即応ダイス：５　緊急回避ダイス：８

◇装備や所持品
◆アーチ級生成装束（全身）：体力と精神力＋４、緊急回避ダイス＋８

◇ジツやスキル
☆ダイコク・ニンジャソウル、ジツLV９
　☆アンコクトン・ジツLV３：精神力１消費し発動（NORMAL）
　　カトンと同じ範囲の３×３マスにダメージ１＆回避ダイスダメージ２（回避HARD）
　◉◉グレーター級ソウルの力：ニューロン＋ジツで精神力換算
　◉◉アーチ級ソウルの力：カラテ＋ジツで体力換算
　★◉アンコクトン移動：精神力１消費し発動（HARD）
　　１０マス以内の任意のマスへ移動
　★◉死体吸収：アンコクトン・ジツでの殺害数と同じ体力か精神力を回復
　　発動時に手番終了フェイズに瞬時行動で欠損部位再生可能
　★★★◉不滅：即死耐性、気絶状態でもペナルティありで移動可能、ロストしない
　★★★◉欠損部位再生：即死耐性、部位損傷回復（精神力１と攻撃手番消費）
　★★★◉アーチ級装束生成
　★★★◉半神的存在：ニューロン×３で体力換算
　★★★アーチ級アンコクトン・ジツ：精神力２消費し発動（UH）
　　視界内の敵（ジツ値半分まで）全員にダメージD３＋１（回避HARD）
　　命中すると拘束（脱出HARD）　出目６６なら時間差で２連発（拘束付与は２発目のみ）
　　出目６６６６なら、敵１体のみを対象にした時ダメージがジツ値と同じ（回避UH）
　　拘束付与の代わりに殺伐発生　出目６６とは併用不可
　●代償：油断　最初の手番では出目６６の効果が使用できない
　　体力半分以下になるまで出目６６６６の効果が使用できない
　★★★アンコクトン・ジゴク：精神力４と回避ダイス２を消費し発動（UH）
　　シナリオ中１回限り　術者を中心として４９×４９マス以内にアンコクトンを広げ、
　　毎ターン開始時に自動ダメージ（２ダメージ＋回避ダイスダメージ２、回避HARD）

●時間差、マルチターゲット
●回避予知：あらゆる攻撃の回避難易度がNORMAL以下にならない
◉ニンジャソウルの闇（６）：体力及び攻撃・射撃・ジツ発動判定ダイス＋６
　◉邪悪なサディスト：カルマ善の敵への攻撃ダイス＋２
　　ボス級の敵１人を殺すか殺伐出目２以上の効果を与えるたび精神力１回復
　　（敵がカルマ善なら２回復）
◉ニンジャアドレナリン強化：アドレナリン・ブーストを２回発動可能
◉臨機応変：ターン開始時に同じマップの味方１人を選択し、その直後に行動可能
○生い立ち：凶悪指名手配犯
◉知識：犯罪
◉交渉：威圧、誘惑

能力値合計：３７

　とうとうネオサイタマにやってきました。勝てません。

「……ドーモ、デジタルドミネイターです」「クイックランナーです」「レッドスリケンです」アイサツを返す。ニンジャならば、アイサツされれば返さねばならない。「……野良ニンジャか？」「そーだよォ。わざわざはるばるキョートから、新幹線でやってきた。無賃乗車だけど……ヘヘヘヘ」

　デスドレインは不気味に笑う。「あんたらさァー、ヤモト・コキって女、知らねえ？もしくはハウスバーナーと、ポイズンバタフライって野郎をさ」「え」「いや……」「待てよ、確かIRCの通知に」三人はIRC端末を確認する。最近シックスゲイツの「六人」に昇格したうちの二人の名だ。

「ヤモトは知らねえが、その二人はウチの組織の偉い人……らしい。俺らも新入りで面識はねえが」クイックランナーが首をかしげる。「えと、ソウカイ・シンジケートに入りたい、とか？」レッドスリケンが尋ねると、デスドレインは目を細めた。「ソウカイ・シンジケートねえ。ヤモトもいるかな」

「た、たぶん」『どうしました？』笑い爺から通知。『さっさとモーターヤブを始末してください』「ええと、いや、今ニンジャが出て。デスドレインって名乗ってる」『デスドレイン？』「ああ、そうそう。俺のこと紹介してくれよォ。さっきのやつらに伝えれば、わかるから」デスドレインは笑う。

　クイックランナーは言われるまま、ヤモト・コキ、ハウスバーナー、ポイズンバタフライの名を伝える。お偉方の知り合いを紹介したとなれば、キンボシ・オオキイかも知れない。だが。「じゃあ、テメエらは用済みだ。見たとこあんまり強くもなさそうだし」デスドレインは長い影を広げた。

「え？」それは影ではなかった。黒く泡立つ汚水だった。「アン・コク・トン・ジツ」デスドレインは呟いた。歌うように。

戦闘開始

1ターン目

イニシアチブ：デスドレイン/DD（13）→デジタルドミネイター/DD＆クイックランナー/QR（5）→レッドスリケン/RS（1）

大気に闇のカラテが満ちる！最初からハードモードだ！

アーチ級アンコクトン・ジツ（残り精神力24）、28D6[3154213411555464126242266544]成功。全員に回避HARDの攻撃。DDは4D6[1346]回避、QRは8D6[11343541]回避、RSは3D6[651]回避。ダメージは1D3+1で、射撃だとしても電磁シールドでは1しか軽減できないし、食らえば拘束だ。近接攻撃ではないため衝撃吸収スーツは無効。

　バシュシュシュシュ！三人へ黒い液体の触手が伸びる！「「「い、イヤーッ！」」」三人はかろうじて回避！サンシタでもニンジャだ！「おおっと、避けられちまったァ」デスドレインは嘲笑う。「テメエ、敵か！」「ヤバい！逃げよう！」「おう！」勝てる相手ではない！逃げなければ！

DDは北、QRは西、RSは南へ逃走！DDは10マス、QRは10マス、RSは11マス移動すれば逃げ切れる。連続側転難易度は、プラズマカタナやショック・チャカガンは装備から外した所持状態ならペナルティなし。チェーンソー扱いのプロセッサーハンドは、所持状態でも側転ダイス-1。脚力はDDが2、QRが8、RSが3。DDは2回連続側転（4マス×2）しても逃げ切れない！

DDは即応ダイスを連続側転に2つぎ込み5D6[15226]成功、QRは2つぎ込み6D6[443665]成功、16マス移動して離脱成功。RSは6D6[162153]成功。1D6[1][5][2]欠陥発生せず。欠陥ダイス3に。

「「「イヤーッ！」」」三人は連続側転し三方向へ逃走！クイックランナーは全速力でデスドレインの視界の外まで駆け去った。残りは二人！「へへへへへ、もうちょっと頑張ってみるか！」

2ターン目

アーチ級アンコクトン・ジツ（残り精神力22）、28D6[5652155611336121534565362651]成功。時間差で回避HARD2発。DDはアドレナリン・ブーストし（残り精神力0）[51][63]回避！RSはアドレナリン・ブーストし（残り精神力1）[5][52]回避！

DDは即応ダイスを連続側転に2つぎ込み[52311]成功、まだ逃げ切れない！RSは6D6[452122]離脱成功。[434][661]RSは欠陥発生！[2]防具、[3]精神力ダメージ1！残り精神力0。DDの欠陥ダイス5に。

　デスドレインはさらに触手を発射！「ヘハハハハハ！」バシュシュシュ！「「イヤーッ！」」二人は側転回避！レッドスリケンはそのまま視界の外まで逃げたが、デジタルドミネイターは逃げ切れない！

3ターン目

アーチ級アンコクトン・ジツ（残り精神力20）、28D6[1522114562112125154325625244]成功。DDは[25][32]1発命中！ダメージは1D3+1、1D6[2]割って1+1＝2。DDは体力-1になり、精神力もないので爆発四散！

「ヘハハハハハ！」バシュシュシュ！「アバーッ！」触手がデジタルドミネイターの延髄を突き割る！「サヨナラ！」KABOOOM！爆発四散！

戦闘終了

「二人逃げたか。運のいいやつ。まあサンシタだし、連絡もしてくれたし、生かしておいてもいいか……」デスドレインは笑いながら汚水を周囲に広げると、死体をその中に飲み込んでいく。「ソーウ、カーイ、シンジケートォー。覚えたぜ。けど、一人じゃキツいかもな。仲間を集めねえと……」

　デスドレインは笑いながら、フラフラと歩み去った。黒い汚水が影じみてその後をついていく。あとに残されたサイバネのかけらや試作兵器に、隠れて様子をうかがっていた者たちが群がり、取り合いを始めた。

エピローグ

「「ハァ、ハァ、ハァ……！」」クイックランナーとレッドスリケンは、なんとか恐るべきニンジャから逃げ切った。だが、デジタルドミネイターは。「殺られたか。まあ、しゃあねえ」「笑い爺＝サン！早く！」「は、ハイ」リムジンに飛び乗り、スラム街から全速力で離脱！「アブナイだったぜ」

　二人は急いで試作兵器を脱ぎ、一息つく。「デジタルドミネイター＝サンのバイタルサインが途絶えました」笑い爺が報告する。「カラテと運のねえ野郎だった。仕方ねえ」「生き残ったからいいよ」「そうですか」彼らに兄弟同士の絆は特にない。「急いでピラーへ向かってくれ。知らせねえと！」

「そうですね」強い敵ニンジャから逃げ切ったのだから、報告すれば報酬がもらえるはずだ。一人死ねば分け前も増える。「試作兵器はどうでしたか」「強いこた強いが、欠陥もでけえ。早くまともに使えるようにしてくれ」「役に立ったよ。時々出力が変になったり、すごく疲れたりするけど」

「わかりました。もうひとりの感想は聞けませんが、モニタリングしてましたのでダイジョブです」笑い爺は笑う。彼らのブザマな戦闘は、カネモチたちの余興にはなっただろう。「あ、プラズマカタナとかは置いて来ちゃったけど」「あとで回収班を向かわせますよ。では、急ぎましょう」

　こうして、一人のニンジャが死んだ。だが生還した二人によって、凶悪ニンジャ・デスドレインの出現情報はソウカイヤにもたらされ、ソウカイ・ネットで共有される。初めてのミッションにしてはそこそこの結果だ。彼らはこのネオサイタマで、どのように生き延びていくことになるだろうか。

【エンズ・イッツ・キー・ワールド】終わり

リザルトな

評価：B+　標的を1体残してほぼ全滅させた。また任務途中に凶悪なニンジャ・デスドレインと遭遇し、1人死んだが2人逃げ延びた。3人の借金ぶんの万札36を山分けとし、名声+1、余暇4日を獲得。R4体から万札8、Y2体から万札4、K4体から万札8、M3体から万札18をゲット、合計8+4+8+18＝38。

　しかしDDのぶんも借金返済せねばならず、万札36を引いて残りは38。形見のカタナを万札3で売って返済に当てたとして、41を山分け。2で割り切れないので1をプールし、20ずつ分ける。そこそこの収入だ。DDが生き延びていたら2をプールして12ずつ分けることになっていただろう。